拝啓、空の彼方のあなたへ -1000の手紙-

emi

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あなたが龍になるまで

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あなたへ

あなたの想いが全て詰まったような、
重く、悲しく、優しい空気が、家の中に満ちていたのは、
あなたが息を引き取ってから、四十九日の法要を終えるまでのことでした。

特別な能力など、何も持ち合わせてはいなくとも、
はっきりと、あなたが側にいることが分かりました。

あの子と私が悲しい気持ちになると、決まって起きた不思議な現象は、
泣きながら笑ってしまうような、温かな想いがこもった現象。

それらの現象からは、泣かないでって、あなたからの、
そんな想いが伝わってきたように感じました。

その姿が見えないままに、
それでもすぐ側にあなたを感じながら過ごした日々。

お父さんは、すぐ側にいるんだね

あの頃の私たちは、何度こんな話をしたでしょうか。

あの頃の私は、魂がこの世を旅立つとされている四十九日の法要を迎えることが、
怖くなっていました。

もう、こんなふうに、あなたを感じることが出来なくなってしまうのだろうか。
できれば、このままずっと、あなたをすぐ側に感じながら、生きていたいって。

 四十九日の法要を終えたら、
あなたが本当に遠くへ行ってしまう気がして、
前向きに捉えることが出来ないままに、日々を過ごしていました。

あの夢を見たのは、間もなく、四十九日の法要を迎える頃のことでした。

あなたが笑っている夢を見ました。
穏やかで優しい笑顔を、ただ向け続けてくれた不思議な夢でした。

不思議ですが、あの夢から覚めた私は、
もう、四十九日の法要を迎えることが怖くはなくなっていました。

夢の中のあなたの笑顔が、お別れの意味など持ってはおらず、
なんだか、行ってきます とでも言いたげな表情だったからなのかも知れません。

あの時の私は、あなたの笑顔を見つめるばかりで、
何も言えずに、ごめんなさい。

遅くなりましたが、
あなた 行ってらっしゃい。

 
2016.09.23
 
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