遊ぶつもりでログインしたら、融合異世界という現実だった。

夜空のかけら

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第66話 神域

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4姉妹の2番目、夏と共に森山を下る。
 意外と覚えているものだ、この山を下ったところにあるのが、実家。
 朝日家だった。

 神域は町の中央部にある神社にある。
 そしてその中心部にである。

 12方向から中央部に向かってまっすぐな道がある。
 各々の家から中央部までは木々が並んでいて、外から中を見ることはできない。
 いくつもの線が複雑な図形を描いている。
 それは、あたかも魔方陣のように。

 そんな、当たり前なことを思いながら歩き、懐かしく、ここを出て行ったことを思い出す。

「老けたわねぇ~」
「母さん」

 そんな、のんびりした声に反応した。

 母は、玄関に立っていた。
 懐かしいように見ていたようだったが、よく見れば重ねた手が震えている。
 嫌な予感。

「ただいま」
「はい、おかえり」
「みんなは?」
「神域へ。あなたも支度しなさい。夏、手伝ってあげて」
「はーい」
「私もこれから神域へ行くわ」
「急ぐね」
「大丈夫、全員揃ってから神降ろしをするそうだから」

 そうだ、トーコは高格して神になったから、戻ってくる時も神のままだった。

 と、この時すっかり忘れていたことがあった。
 トーコと結婚している自分自身も神族の一員ということに。

「兄様、こっち」

 家の中に入り、入ったすぐの部屋に入る。
 羽織袴かと思ったら、真っ白な服装。
 真っ白人間な感じに仕上がり、

「なにかおかしくないか?」
「え?私、これでいいって聞いているよ」

 夏にネクタイを結んでもらいながら、聞くとそういう答えが返ってきた。

「ならいいか」
「そうそう、お祝いだからね。いろいろ」

 準備が終わり、夏と一緒に神域に向かう。

 自宅を出たのは、約10時。
 電車に乗り、臨時駅に降りたのは、お昼過ぎ。
 地下鉄、森林、実家と1時間くらい。
 計算すると、だいたい14時、15時くらいか。
 しかし、どうだ。
 周囲が暗くなり始めている。
 曇っている訳でもないのに。

「あ、神域での神降ろしの場合、周囲を夜化、夜にするんだ」
「知らなかったよ」
「そうよね。つい最近、同じように神降ろしで帰ってきた人がいたから」
「神隠しか」
「そう。残るはあと5人。うち4人が清水家。だから万全を期するの」

 そんな話をしていて、小円の内側へ。
 小円内での私語は厳禁で、神社領域に入るまでは無言だ。

 長い間離れていても、こういうところは覚えているものだな。

「入った」
「ああ」

 小円領域を脱して、神社領域に入った。
 ここから神域までは少しだ。

 神社の裏側に回り、そこに開け放たれた扉から中へ入る。
 まっすぐ歩くと神社の中心部へ到着。
 朝日家の待機場所に行こうとしたら

「誠一、おまえはこっちだ」

 婆ちゃんが名前を呼ぶ。

「こっちって」

 婆ちゃんの隣…
 嫌な予感。
 でも、従うしかない。

 しぶしぶ、そっちへ向かう。

 全員が配置についた。

 当主が一番前、以下継承の順位の順番に後ろに並ぶ。

 この場所に100人くらいいるのだが、そんな感じはしない。

「始める」

 婆ちゃんが宣言した。
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