遊ぶつもりでログインしたら、融合異世界という現実だった。

夜空のかけら

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第67話 予想通り

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厳かな雰囲気で始まったと思ったのだが、どこか白々しい空気が漂うのは何故だろうか。
しかも、その白々しい空気を最近浴びた感じがする。
それは、どこでだったろうか。

そして、婆ちゃんの手順を無視して、それが現れる。

「いっちばんのり~…、滑った?」

現れた瞬間に思い出した。
現れたのは、ともえ様だった。

なるほど、白々しい空気だったのは、このせいか。
すると夏がささやく声で話してきた。

「先月も帰還者がいて、その時も本人の前にともえ様が現れたの。前回と同じだったら、今回も同じだと思ってたの」

なるほど。
経験者でしたか。

「と・も・え・さ・ま?」

凄く重く逃げようとしても逃げられない言葉が出たのは、婆ちゃんだ。

「や、やあ。きょ、今日も良い天気だね」

儀式施行の際は、天候その他に介入して聖域の直上に月がある状態になる。
しかも、周囲は夜のように暗い。
良い天気とともえ様は言っているが、当たり前の措置なのだ。

直上の月から帰ってくるという演出(?)なのだから。
曇っていると様にならない。

「前回も言いました。きちんとしてくださいと」
「きちんと言ったわよ。一番乗りって」

いやいや、婆ちゃんの儀式施行は仰々しい…何か背筋が寒くなったような。
気のせい、気のせいだよな。

「そういうことではありません!」

ともえ様と話すとき、婆ちゃんは普通の口調になる。
婆ちゃん語(?)みたいな口調は出てこない。
不思議だ。

「それより、そこに居ては帰還者が出てこられません。時間も限られているのですから、そこから出てください」
「はいはい」

素直なともえ様も、その重要性は知っているのだろう。

「では、メインで…」
「黙ってなさい」
「はい…」

直上の月が一際輝く。
月から儀式場へ一直線の光が生じて、地上に半円形の光のドームが現れ、その光のドームが地上面から直上の月に戻ると同時に中から4人の人影が現れた。

「清水家4名、天界よりただいま帰還しました。長きに渡り、影ながらの支援ありがとうございました」

清水家当主。
つまり、トーコじゃなかった塔子のお父さんが既定の言葉を述べる。

直上の月が少し動く。
と同時に、月光によって満たされていた場所に日の光が殺到するかのように、一気に明るくなった。

儀式場に形作られていた陣形は、いつの間にかに無くなり、所定位置についていた家族達も自由に動けるようになっていた。

と、塔子が抱きついてくる。

「と、塔子、やぁ。あ」

ちょっとぎこちなく挨拶をしたつもりだったけれど、それを横に押しやる感じで、ぎゅっと抱きしめられてしまった。

「あ~、そういうこと?そういう意味?」 と夏が言えば
「あ、あ~」 冬が同意を示し
「お兄さん、やる~」  と春。
「兄ちゃんは、手が早いね」 と秋がまとめる。

「手は早くない!」

ちょっと心外。
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