遊ぶつもりでログインしたら、融合異世界という現実だった。

夜空のかけら

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第69話 地下神殿への道

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春に言われた通り、各家を順番に回る。
 各家の者は、一足先に帰宅していて、やってくるこちらを待ち構えているかのよう。

 その家に付くと、当主が御幣を振る。
 まるで、1家1家、清めていく感じだが、回る当人たちに神秘性は皆無。
 雑談で花が咲いている。

 清水家は、一番後ろで、塔子は最後尾。
 清水家の前は、春。
 春と一緒に、2列になって歩く。

 40歳にもなって、体力不足が心配だったけれど、なぜか体内から体力が湧いてくる感じがする。

「なあ、なんだか体力が湧いてくる感じなんだ」
「ああそれ」

 春は、両手で口鼻を隠すような仕草をする。

「んんっ。若返ってきているの」
「……はぁ~?」
「若返ってくるの。年齢が、じゃなくて身体が」

 身体が若返るって何だ?

「ほんと?」
「本当です」

 即答された。

「みんなたちのお兄さんだから、私たちと同じくらいまで若返るの」
「40歳、これが若返るのか」
「みんなたちは、20歳よ。一応。だから、お兄さんは23歳ね。まぁ、便宜上だから、もっと若くもできるけれど、みんなたちよりも若いっていうのは、問題大ありだから、ダメ」
「そんなことはしない」
「分かっているわよ。俺だって」

 …まだ、そんな呼称を。

「春。その俺っていうの止めてなかったのか」
「格好いいでしょ。俺っていうの。ギャップ萌えした?」
「しない。違和感しかない」
「イーッだ」
「その表現も古い」
「お兄さんは、昔と同じだね。悪い意味で」
「そんなことない」

 他愛のないことをしゃべりながら、地下神殿参拝ツアー(?)の面々は、各家を巡っていく。

 途中の静野家では、年も近い年齢不詳の女の子と塔子が抱き合っているのが見えた。
 記憶違いでなければ、同じ年のいとこに当たる女の子のはずだが、幼すぎないか?

 最も、時間の流れもそうだが、自分の年齢は元より容姿も操れるらしいから、一層不明さが大きいのだけど。

 巡礼みたいな感じになってきて、いいかげん地下神殿というのを見たくなった。
 結構歩いたな、っと、最初の昼間家に戻ってきた。
 ここから、本殿へ進む。

 本殿に進んでいた巡礼者が全員止る。
 まだ、本殿に入っていない。
 本殿と昼間家の間の道で止ってしまった。

 気がつくと、昼間家と本殿から光が吹き出していた。
 その光は、こちらへと伸びて、光同士が本殿と昼間家を結んだと見えた瞬間に、光は消え、その瞬間に地下と思える場所に転移していた。

 後ろを見ると祠がある。
 その隣を見ると同じような祠がある。

「ここはね。地上の縮図なの。だから、祠の数も12。地下神殿が地上の本殿に当たるから、中心にあるの。あれよ」

 そう、春が指差す方に、巨大な鳥居があった。
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