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46 神の間

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実家敷地から神社までは、1kmくらいだ。
のんびり歩いていく。
神社の周りは、田んぼや畑がある。
青々とした草が生えている。
稲?野菜?ちょっとよく分からない。
何かの薬草なのかもしれない。
これも勝手な推測だけど。

神社の敷地内に入った。
敷地との境界には、物凄い数の竹が植わっていて、これが敷地外から中が見えない構造になっている。
のぞき込む人がいるとは思えないのだけど。
そして、神社の奥の方には不透明な筒状の何かが空に向かって伸びている。
うーん、もしかしてともえ様も来ているのかな。
あれは、地上と天界を結ぶ通路と呼ばれているから。
面倒なことにならなきゃいいのだけどね。

神社の境内へ。
社務所の方へ行き、靴を脱ぎ渡り廊下を伝って神社の奥の方へ向う。
しばらく歩いて、目的地へ到着。

神の間と言われる領域に入るところにお婆ちゃんが私を待っていた。

「おかえり」
「ただいま」
「2人が既に降りてきてる。行こう」
「はい」

2人とは、ともえ様とハジメかな?

お婆ちゃんの先導で神の間の入口から中に入る。

「ともえ、来たぞ」

ともえ様を呼び捨て。
さすが。

「はいはいはい」
「はいは、1回」
「はい。お手数をおかけしています」
「全くじゃ。とりあえず、奥の間に行こう」

そこに4人で移動する。
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