異界審査官の巻き込まれ人生記

夜空のかけら

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68 運動不足らしい

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「詳細はこちらに。メタボリックシンドローム予備軍に近くなっています。特に腹囲。基準は、男性の場合腹囲85cm以上で、次の3項目のどれかに該当するとメタボリックシンドロームと判断されます。①高脂血症、②高血圧、③高血糖。診断の結果①の手前です。」

今は審査をする日の朝です。
コア・ブレインから昨日の健康診断の結果を聞いています。
そこで、メタボ予備軍一歩手前というお言葉が飛んで刺さってきました。
要は運動不足なんだろうと思う。
全然運動していないからねぇ~。

「循環器系、呼吸器系、消化器系、神経系に異常はありませんでした」
「ただし、脳に微かな脳梗塞の痕跡が発見されました。現在の状態は特に問題を起すたぐいのものではなく、過去の食生活の乱れが原因と考えられます」

はて?全然気がつかなかった。
そんなのあったんだ。

「腸内フローラの状況があまり好ましくありません。良質な腸内細菌を育てるために今日から特殊な菌の摂取を始めましょう」
「はいはい」
「以上になります。質問などがあれば自由に」
「後にします」

今日は審査だけど、犯罪被害に合った対象者を審査するということで、死因とも関係してくるのかなとか、あれこれ考えてしまう。
そっちに集中しようと思って、朝の段階ではあえて突っ込まずに後回しにした。

「了解しました」
「朝ご飯を食べます」
「今日は特別メニューです」
「…普通の和食に見えるのですが」

ご飯に味噌汁、味付けのりに納豆、サラダに鮭の焼き魚、デザートのヨーグルト
普通の和食に見えます。

「栄養調整などを駆使して、健康な状態を維持する工夫が入っています」

まぁ、いいか。

うぬう、なんだこのおいしさは。
うまみ成分全開で入っているのと違うか?

「おいしかったよ」

食後のお茶を飲みながら感想を一言。

「ありがとうございます」

そして、食べ終われば、審査の準備…と言っても、直接審査室に転送してもらうのだから…歩こう。
少しでも。

「審査室まで歩くよ。少しでも身体を動かした方が良いでしょ」
「では、ガイドラインを出しておきますので、それに沿って移動してください」
「ガイドライン?」
「部屋を出れば分かります」

準備完了。
部屋を出て廊下に立つと床面に矢印が現れた。
この矢印の通りに進めばいいということかな。
これは迷子にならなくて済む。
最も、エレベーターに乗って審査室のある階で降りる。
降りたら目の前の中央審査ルームの自動ドアを開けて中へ入る。
終了。
なので、迷いようがないと思うのだが。

一応矢印の誘導で、短い道のりを踏破して審査室へ辿りついた。
さぁ、審査だ。
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