彼と彼女の暴走日記

夜空のかけら

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第3話 2日目 適性判定

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 捨て子として扱われてしまい、教会巡礼隊と一緒に、所属している街へ帰る途中で聞かれたことは、年齢と適性のことだった。

 適性とは、将来なることができる職業のリストのことを指す。
 このリストは、教会の巫女が祈祷によって、巫女と本人に開示される。6歳と15歳の2回開示されるが、一般的に6歳の時は、大雑把な内容。15歳時は、詳細な内容となっている。
 18歳の時に適性固定されて、それ以降の転職ができなくなると言われている。

 僕たちは、今12歳で、本当なら1回適性判定を受けているはずだが、いろいろあって受けていなかった。

 「そうか、12歳か。しかし、適性判定を受けさせないなんて、ひどい親だな」
 「僕たち、親知らないんだ…」
 「…ごめんな。昨日捨てられたばかりなのに、辛いことを思い出させるようなことを言ってしまって」

 早とちりお兄さんは、“輝く星降る街”の教会所属の神官だった。
 第2神官だそうで、最近巡礼隊に加わったのだとか。名前を呼ぶことはまだできず、今回の巡礼から街へ帰り、許嫁と結婚することで名前呼びと呼称が許可されると聞いた。

 この世界では、意思ある者たちの名は、生涯の伴侶となる者同士が決めるもので、他の者が決めることは許されていない。親子であっても、子どもの名前は親が決められないのだ。
 
 また、国や街、村などの名称にもいくつかの決まりがあり、はっきりとした固有名称を持つものは少ない。

 そして、教会では名のある者を敬い奉る場所とされており、その者を総称して聖者と言っている。
 いわゆる聖者とは、人であり、この世界にという概念は存在しない。
 ただし…

 「それで、君たちがよければ、適性を調べたいのだけれども、いいかな?」

 僕たちは、2人で相談。

 「どうする~。受けてみようか」
 「うんうん、どうなるか楽しみなの」

 そうして、早とちりお兄さんに、2人とも適性判定をお願いしたら、にっこり笑ってくれて、街へ向かう途中なのに、早めにキャンプを張ってもらった中でそれを受けることになった。

 適性判定は、女性神官。つまり巫女しかできない。
 その巫女お姉さんが今、僕の額に手のひらを触れて判定の準備をしている。

 「気持ち悪くない?」
 「だいじょうぶ」
 「それじゃあ、始めるわね」
 「うん」

 彼女は、それを見ているが、なぜか不満そうだ。
 なぜだろう?

 「聖者の皆様の知恵をの者の未知みちを明かり照らすしるべをここに」
 「…」
 「…」

 巫女お姉さんの言葉と共に、適性判定が行われ就くことのできる職業リストがだったが、何も変化なし。

 「…あれ?」
 「どうしたの?」
 「何もでないわね」
 「何か出るの?」
 「ここにリストが…」
 「リスト?」
 「…おかしいわね」

 きちんと適性判定が機能しなかったらしい。
 この隊には、巫女資格者はこの人だけだから、別の人が代わりに…ということはできない。するならば、街へ戻ってから…ということになる。

 「ごめんなさいね」

 巫女お姉さんは僕の方にそういうと、彼女の方に向いて

 「もしかしたら、あなたもリストが出ないかもしれない。そうなったらごめんね」
 「ううん」

 そう言葉が交わされて、彼女の適性判定が行われる。
 彼女の額に手のひらを触れて、

 「聖者の皆様の知恵を彼の者の未知を明かり照らす導をここに」

 それを見て、僕の方にいいようのないものが湧いた。自分以外の人が彼女に触れているから。今まで、そんなことなかったのに。何でなんだろう。

 「…」
 「…」
 「え!」
 「ふぅ…」
 「な、なにこれ」

 どうやら、予想にしないことが起きたらしい。巫女お姉さんが困惑しているようすが分かる。
 困惑が収まった巫女お姉さんが、彼女に謝っているのが見える。

 僕たちは、そのあと互いに何が起きたかお話。

 「何も出なかった」
 「私の方は、“ごめん”って」
 「それ、リスト?」
 「ううん。みーちゃんの方は、“見るな“って、出してあげた」

 みーちゃんとは、巫女お姉さんのことかな。
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