【完結】いわゆる婚約破棄だったが、見ているだけではない。

夜空のかけら

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62 諦める者→公爵令嬢⑫ 素はどっちだ

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桃脳だった彼女は、ナゾの者にしごかれ、別人になってここにいる。

光魔法だけで、その魔法というものの神髄も分からずに、シナリオ通りに動いていた男爵令嬢はもういない。


『あ、痺れる具合はどうしましょう』

『ほどほどにして、気を失うと後々が面倒だし』

『わっかりました~』

素はどちらなのかしら?


本当にクビを握っているなんて、大きいのねぇ~。

と、ある種、危機感がなく見つめていたら、脳筋は周りの人が見ても分かるくらいにびくついた。

膝が崩れて、倒れ込みはしなかったが、四つん這いに近い形になった。

「さすが脳筋ね。私自身が何の用意もなしに近づくわけないじゃない」

『…ベストポジション?』

『あはは…いいじゃない』

近づいたのは、偶然だったようだけど、これで話やすくなった。

「なぜだ。弱い者だったら、あれだけで萎縮するはずだ」

「残念でした。私は、切り捨てられた上に高威圧を受けた経験が在りますから、あれくらいなら、まだまだ」

きっと、桃脳だったころのお話ね。

「今日は、公爵家の招待でパーティーをしています。私たちは、そこに出席するために急いでいたのよ」

訳が分からないという顔をしているわね。

まぁ、脳筋でもここが王城内だと言うことは分かるから、公爵家という部分で混乱したのね。

「食レポやっているのよ。みんな見ていたわよ」



分かっていないみたい。

まぁ、普通は分からないか。

男爵令嬢…侍女は、その説明中。

しかし…

「それがどうした。俺の行動には問題がない」
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