【完結】真実の愛の元には、婚約破棄なんて意味を成さない

夜空のかけら

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国王の決断*

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いつも思うのだが、女性はなぜ強いのだろうか。

いざという時の我慢強さは、男性にはないと思う。

そして、今回のは我慢強さのあまり突き抜けてしまった案件だ。

毎年のように“真実の愛”の名の元に、我が国では公爵令嬢と言っているが、実際は隣国王女のローザを婚約破棄して名誉を穢して置きながら、しばらくして“やはり”という形で、元の鞘に収まるというのを繰り返す。

送別パーティの余興となってしまった婚約破棄だが、今年は違う。

王子の婚約破棄とローザの断罪。

ターゲットになってしまった、隣国公爵家で平民を装っているアン。

まぁ、最初は公爵夫人が女の子が欲しかったということで、

今は、慣れてしまったという本人の意識で、

日常的に女装するようになってしまっているようだが。

平民の格好は、どちらとも取れるから、髪を長くしているだけで女性と見なされることもあるらしい。

バカ息子とローザ、ローザとアン。

ローザはそれぞれの共通の幼なじみだが、双方が会ったことはない。

ローザとアンは、今も密接に日々を過ごしていると聞く。

実際、今年の余興の後に、2人の婚約発表の予定だ。

いや、婚約か…

バカ息子は、知らないらしい。

第2王子へと舵を切るか、いっそのこと隣国の管理に入るか、考える時期だな。

今度、2人に意見を求めてみようか。

それもいい。
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