暗殺者ホープの旅

山波斬破

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世界一の暗殺者死す

破-3

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 血液が沸騰したように熱い、それが心地よいと魁斗は感じ入っていた。僅かな時間、余韻に浸ると、重徳を挑戦的に睨み付けた。

「フム、少しはましな面になったな」

「いくぜ!」

 魁斗は、ビキビキと指先に練気を集中させた。自分の力が通じるのか不安は一切なかった。慢心もない。神経が鋭敏になっていく。

「奴ぅん!」

 重徳の動きを、魁斗は見えないが勘で全身の筋肉を効果的に動かしながら無心に腕を振り抜いた。心音が聞こえた、というのもある。 

「カカッ、やるな」

 薄皮一枚切り裂いたような感触を確かに、魁斗は指先に得た。得も入れぬ快感が脳に込み上げ、狂喜じみた笑みを浮かべる。

「鈍ったんじゃないの? 父ちゃん」

 ピクリと重徳は眉を一瞬吊り上げたが、ニタリと嗜虐に笑う。

「カカッ、若僧が言うようになったものだ」

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