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13.ちょっと早め(R18)

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※R18です。


 



 殿下の鼓動を胸の中で聞いていた。
 顔を上げると至近距離で殿下の瞳と視線が合う。

 どうしてそんな切ない目で私を見るんだろう?

 彼が愛しいそうに目を細めるから、幸せな気持ちが溢れていっぱいになる。

「……ウィル……すき。」

「ああ、やっと……昔みたいに呼んでくれたね。」

 彼はふわりと綺麗に微笑む。まるで長年の夢が叶ったみたいに。

 角度を変えては何度も重なる唇。

 ウィルがわざと聞かせるようにリップ音を鳴らすから、恋人同士がじゃれあっているみたいでキュンとする。

「はぁー、可愛い。なんでこんなにも美味しそうなんだ?よその男には見せられないよ。」

「そ、そんなこと……あっ。」

 再び唇を塞がれる。今度は柔らかく官能を引き出すように舌を絡められた。

 キスをしたまま、身体をまさぐられて……。胸の頂きを摘まんだり、首筋に吸い付いたり、足の付け根を撫でられたり……。
 ねっとりとした口づけは思考を蕩けさせ、何も考えられなくなっちゃう。

「ん?……そろそろ、かな?」

 ウィルは身体をずらして、私の蜜口に指の先端だけを差し込んだ。

「痛く……ない?」
「んっ……痛くない。」

 私の返事を聞いて、彼は入り口の粘膜を優しく撫でながらズブズブと指を埋め込んでいく。
 引き吊れるような痛みはもう無くて……。
 散々焦らされたソコは悦ぶみたいに彼の指をぎゅうぎゅうと締め付ける。

「すごいな。レイラーニのナカは……。私の指を咥え込もうとしてる。」
「んっ……私、し、知らない……。」

 私は何もしていないのに……。内壁がひくひくと蠢くのを止められない。
 お腹がキュンと切なくて、 
 どうしていいか分からなくて、 
 宙を彷徨う手をウィルはぎゅっと握りしめ、甘やかすようにキスしてくれた。

 彼はナカでゆっくりと指を回しながら、丁寧に内襞を広げた。合間に太ももに手を這わせ、花芽を啄むように唇を寄せる。

 もうどこを触られても震えるほど気持ちいい…… 
 早く欲しくて足をもじもじと擦り合わせた。

「挿れるよ。」

 そんな私の仕草に気がついたウィルは漸く顔を上げた。恥ずかしいけれど、挿れてもらえることが嬉しくて何度も急かすように頷いた。

 彼は呼吸を整えるように大きく息を吐くと、先走りで濡れた先端を蜜口に宛がい、慎重にゆっくりと肉茎を蜜壺へと沈めていく。

「……あっ……。」

 こんなに大きかったっけ?
 大きくて硬い質量のものが私の膣襞を押し拓く。痛みは無いけど圧迫感がすごい。
 久しぶりに受け入れるウィルのモノは私のお腹の中で存在感を主張していた。

「全部挿入ったよ。痛い?」
「大丈夫……。ぎゅってして?」
「ああ。」

 足を僅かに開いた姿勢で彼を受け入れ、そのまま隙間なく密着して抱き合う。 

「はぁーー。幸せ。」
「ええ。わたしも……。」

 彼は直ぐに動くことなんて無くて、馴染むようにそのまま軽く揺すりながら、柔らかく唇を合わせる。

 この体位は多幸感がすごい。

 彼に優しく咥内をまさぐられ、腰に回した手は背中をなぞり、首筋を辿り、耳朶を擽る。
 お腹の奥がキュンと切なくて、はしたないほど蠢くソコを止められない。

 眉間に皺を寄せ堪えるような表情の彼を見つめる。きっと動きたいんだと思う。

 それでも彼は性急に動くことは無くて、私のナカを堪能するみたいに目を閉じてそっと息を吐く。
 その切なげな表情は婚約した頃の幼い彼と重なって見えた。愛しさが溢れ出して、頼りなげな彼の頬に手を伸ばす。

「ウィル……すきよ。」

「レイラーニ……、レイ。」

 私たちは微笑み合い、再びキスを交わす。
 密着した肌から伝わる呼吸も、熱も、汗も、匂いも全てが混じり合い、官能を煽る。
 身体全部が彼と一つになって溶け合っていくみたい。

 彼は緩く動くだけで、奥を突くようなことはしない。それでもお腹はキュンキュン疼くし、心が満たされて気持ちよくて幸せで……。

「はぁー、動かなくても……凄い。レイ……。」

 絶え間なく私の膣襞が彼の硬直を締め上げる。
 淫豆がひくひくと脈打つみたい。ビリビリとした愉悦が全身を伝い、それに合わせてナカも蠢いて……。彼の肌が擦れる度に甘い痺れをを生み出す。

 セックスってこんなに気持ちいいの?
 
 ウィルはまだ動いて無いのに、臀部の下のシーツが水でも溢したみたいに濡れていて、ベタベタになった布が肌に張り付いた。

 挿れたまま抱き合って、吸い寄せられるようにキスを交わす。身体中の性感帯が目覚めて、力が抜けていく。

「はぁーーっ……。」

 彼の背中に回していた手にも力が入らなくなって、だらんと肩からマットに落とした。
 イっている時みたいにお腹の奥が気持ちよくて汗が止まらない。

 何コレ?こんなの知らない。

「動くね。」

 ウィルは耳に息を吹き込むように囁くとそのまま耳朶を甘噛みして、くちゅりと舌を差し入れる。
 水音が大きく響き、脳を犯されるみたい。

「……んっ。」

 漸くウィルが手をついて、身体を起こすと硬直を緩く抜き挿しした。ゆっくりと動くからもどかしくて仕方ない。
 背筋をビリビリとした甘い電流が伝うから、気持ちよくて必死にシーツを掴む。

「……あっ……すごっ……。レイ……あんまり締めないで……。もう出ちゃう……。」

「……ぁん……わかんない……。だめ……あっ……。」

 ゆっくりと動く硬直に私の襞はぴったりと張り付いて、まるで抜かれるのを嫌がるみたい。

「はっ……ごめん……もう、もちそうにない……。」

「……っあん……んっ……いいの……。」
 
 彼がほんの少し抽挿を早めると、まもなくナカでびくびくと彼の硬直が跳ねた。

「ううっ……。」

 彼が喉の奥で低く唸ると、お腹にじんわりと温かいものが広がる。それすら気持ちよくて……。膣襞がひくひくして、彼のソレを絞り上げる。

「はぁーーーーっ。」

 力が入らなくてふにゃふにゃの私を彼は抱きしめる。私の髪に顔を埋めたまま、早い呼吸を繰り返した。
 ウィルも気持ちよかったのかしら?
 どうしよう。ウィルが可愛いわ。

やがて私の胸にぐりぐりと額を押し付けながら呟いた。

「我慢出来なくて、ごめん。」
  
 早かったから反省してるの?
 恥ずかしいのかな?

 ウィルの甘えたような仕草に、愛しさが募る。

 思わず笑ってしまう。彼の柔らかい髪に指を入れて、梳くように撫でた。

「今までで一番幸せな時間だったわ。」

 撫でられるのが気持ちいいのか、私の胸の中で彼はじっとしていた。

  それでも、彼は長く甘えていることは無くて、身体を起こしてずるりと硬直を引き抜くと、洗面所に消えていった。お湯で絞ったタオルで私の身体を拭いてシーツを換える。
 こういうところは結婚してからずっと変わってない。
 動けない身体で申し訳なく思いながらも、甲斐甲斐しく動いてくれる彼を見ていた。

「このまま寝よう?」
「ええ。」

 身体もシーツもさっぱりした後、お互いに裸のまま抱きしめあって眠りについた。
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