夫に他の男性との情事を目撃されてしまいました

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セーロス視点

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※未遂ですが女性が男性に襲われる表現があります。
※セーロスの一人称は俺。ヴァニラの前だと僕です。


初めてヴァニラをギルドで見かけた時、自分の目が幻を見ているのかと疑った。
それだけ彼女はその場で異質な存在だった。

輝くようなブロンドの髪に、真っ白い艶やかな肌。
大きなアメジストの瞳は潤んでいて、ぽてっと赤いその唇も男を誘うように湿りを帯びている。

彼女の周りだけ別の空間が切り取られているように見えた。
美のミューズとか……そんな風な言葉が頭を掠めた。

そんな美貌を持つ彼女に目をつけた柄の悪い男たち。

「君、新人の冒険者?俺、Aランクなんだ。俺たちのパーティーに入れば色々教えてあげるよ。俺、強いし安全だぜ?」

あいつのバッジは青だ。
Aランクなら赤のはずだ。
俺はSSランクで金、Sランクは銀。

それなのに、そんな見え透いた嘘をついている男に声を掛けられて、彼女は嬉しそうに微笑んだ。

「ありがとうございます。Aランクなんて頼もしい。色々教えてくださるんですか?」

はっ?彼女はどこかのお嬢様なのか?
世間知らずにもほどがある。
あんないかにも怪しい風体の男たちなのに………。
このまま放っておいたら、彼女は近いうちに男に犯されるか奴隷として売られてしまうだろう。
俺は彼女を助けることにした。

「彼女は僕と一緒に行動することになっているよ。」

俺は背後から連中に声を掛けた。
そいつらは俺の顔を見て、SSランクのセーロスだと分かったのだろう。
SSランクなんて少ないから、この国で俺の顔はかなり知られている。

「あ、せ、セーロスさんのお知り合いでしたか…。失礼しましたっ!!」

顔色を変えると素早く挨拶をして逃げるように去っていった。

「??」

「あいつらには付いて行かない方がいいよ。」

「そうなんですか?親切そうでしたけど……。」

「……はぁ、僕と一緒に来る?僕の名前はセーロス。SSランク冒険者だよ。」

SSランク冒険者の証であるバッジを彼女に見せた。

「SSランクって凄く強いんですよね。嬉しい。私に色々教えてください。魔法の才能はあると思うんです。」

「………。」

「あっ、私の名前はヴァニラと言います。よろしくお願いします。」

「………うん。よろしく。」

彼女は本当に誰かが保護者として付いていないと大変そうだ。

翌日も別の碌でもない冒険者パーティーに誘われていた。
そして俺は前の日と同じようにそいつらを追い払った。
世間知らずで、チョロイ、そんな女………。
それでも俺を見上げる瞳は美しくて吸い込まれそうになる。

そして俺はヴァニラと行動を共にするようになった。

彼女はとても迂闊で直ぐにトラブルに巻き込まれる。
俺の事を好きな女たちの嫌がらせもあって、男たちに輪姦されそうになったり、娼館に売られたり、付きっきりで護衛しないと彼女は誰かに取られてしまいそうだった。




あの日、

「動くなっ!!」

俺が見たのは無残に服を裂かれて、足を開かれ押さえつけられているヴァニラ。
必死に暴れたのだろう。身体の至るところが赤くなっている。

俺はこの光景を見た瞬間、我を失った。
警察に奴らを引き渡す頃には全員が大怪我を負い、警察にもやり過ぎだと叱られた。
だが、そんなことはどうでもいい。
彼女が他の男に汚されるようなことがあれば、俺は正気ではいられない。

俺は本格的に彼女を手に入れることを決めた。
彼女と恋人になり、いつも一緒に行動するようにしていた。

けれど、二人が恋人になって間も無く、彼女は自ら俺の前から姿を消した。

「ヴァニラ……何故?どこへ行ったの?」

彼女の行き先は直ぐに判明した。
馬鹿な女が自分から白状したのだ。

「あー、あのヴァニラって女なら私の借金の肩に娼館へ売ったわ。貴方に纏わりついて鬱陶しいんだもの。」

それを聞いた瞬間頭の中が真っ白になり、その女をどうしたかは覚えていない。

俺が娼館に駆け付けると、透け透けの下品な下着を身に着けたヴァニラが、客の男に手をついて挨拶していた。

「ヴァニラっ!!」

「セーロス、どうして?」

「君の借金は全部嘘だ。僕が証明する。」

「ありがとう。借金した記憶も無いのに借金があると言われてどうしていいか分からなかったの。」

ヴァニラは相変わらず迂闊で隙が多い………。

それでも愛しくて……この腕の中から離したくない。

「もう絶対、僕から離れないで!」

俺のヴァニラへの執着は止められないーーー

そして

俺はヴァニラと結婚して夫婦となった。

彼女を口説くのは簡単。守るよりはるかに…。



彼女の純潔を貰った時、女性経験はそれなりに多い方だったけれど、心を捧げた女性と身体を一つに合わせる行為は全く別物だと思った。

心も身体も溶け込むような目眩く快感。

彼女以外いらないーー

俺はいつか彼女への執着で心を壊してしまうかもしれない。
それでも彼女から離れられない。

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