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今日は私に任せてください!(※R18微)
とうとう結婚式の日が来た。
王都で最も有名なアトロポス大聖堂で、クラシカルな純白のドレスを着て、私は今日、パーシヴァル様の妻になる。
結婚式の豪華さも招待客の人数も前世とは桁違い。
憧れるようなシチュエーションなのに、素直に喜べないのは緊張の方が大きいから。
だって、私が失敗しても笑って済ませられるような招待客なんてほとんど居ないもの。
王太子妃よりマシだけれど、公爵令嬢ってのも結構ツライ。いや、マジで。
長く王子様の婚約者だったから、慣れてないわけじゃないけど、それでもこんなに格式の高い結婚式は疲れる。
そして結婚式には国王陛下夫妻と第1王子殿下夫妻も来ていた。
普通は元カレなんて招待しないけど、王家と公爵家の繋がりの深さから、デーヴィット殿下とマリアーナ様も一番高い位置にある貴賓席に座ってこっちを見ている。
お互い複雑だけど、仕方がない。
マリアーナ様の本日の盛髪は、ショートケーキの角を頭に突き刺したみたいな形。とってもポップでカラフルな配色がよく似合っている。
二人の間に会話は無くて視線さえ交わさないけど、その不穏な空気は周囲の人たちも巻き込んでピリつかせていた。だって怖いもの。
あれ?
殿下は目が赤い?私を見て涙ぐんでいる。
何故っ!?
メソメソしている殿下を横目で睨むマリアーナ様。うんざりした様子が伝わってくる。
既に夫婦の上下関係は出来ているようだ。
私の隣を歩く夫を見上げると、彼は相変わらず厳しい表情で周囲に視線を走らせていた。
騎士のクセかしら?
彼はデーヴィット殿下を見つけると、ほんの少し不愉快そうに眉をあげる。
「今日のアイティラは綺麗だから、誰にも見せたく無いな」
「ふふっ。パーシヴァル様ってば大袈裟です!」
こんなキツイ顔の私を可愛いなんて言ってくれるのはパーシヴァル様だけ!
ありがとう。好き♡
私は自分では結構この顔が好きだし、美人だと思っている。前世なら女優なみだもの。
だけど、この世界でこの顔はモテないみたい。
デーヴィット殿下の婚約者時代から、私はほとんど男性に口説かれたことなんてない。王族の婚約者だったからだと思っていたけど、殿下との婚約解消後は更に男性が寄り付かなくなった。
悪役令嬢顔だからかな?
パーシヴァル様とデートで街を歩くと、私と目が合っただけで相手が震えてしまう。
私ってそんなに怖いのか?
そんな事が重なって、私は女としての魅力が無いのだと自信を失くしていた。
パーシヴァル様も全然手を出してくれないしさ。
あれ、もしかして、実はパーシヴァル様も私に欲情しないのかも??
ファーストキスの時みたいに、あまりに彼が動かなければ、私から奪った方がいいのかしら……。
あれ以降、2回目は未だ無い。
もう夫婦なんだし、私の方から奪って良いのかしら?
結婚式が終わっていよいよ初夜!
私はメイドたちに夜伽用の薄化粧を施され、身体を磨かれ、ピカピカに仕上げられた。
下着……?
それはもちろん自分で選んだよ!
薄紫のベビードールは太ももの真ん中ぐらいまでの長さ。ピンク色のと迷ったんだけど、こっちにした。決め手はこの脱がしやすさ!
前世の経験ではさ、下着を脱がすのに手間どって雰囲気ぶち壊しなんて事もあったからね!
その辺りは抜かりなく。
中のショーツは白で、ベビードールとお揃いのレースが施されている。
全体的には、透けてるし色っぽいんだけど、フリルやレースが可愛くて清楚な雰囲気も併せ持つ。
まず先に夫婦の寝室に入り、ベッドサイドのテーブルの引き出しを開け、ローションの入っている場所を確認した。
これ大事!
よし!これをこーして、あーして……。
頭の中でプランを練りながら、寝室で待っていると、緊張した様子でパーシヴァル様が入ってきた。
待ってました!とばかりに襲うわけにもいかないので、パーシヴァル様をソファーに案内する。
「パーシヴァル様、お酒を召し上がりますか?」
「ああ。もらおう」
コップに氷を入れて、用意されていたお酒を注いで飲んでもらう。
琥珀色の液体はウイスキーっぽい。
割る水がないから……えっと、ロックで?
強いお酒だと思うのに、パーシヴァル様はコップの中身を一気に仰いだ。
「パーシヴァル様……」
私はソファーに座る彼の前に立った。肌が透けて見えるランジェリー姿をみれば、パーシヴァル様の理性がふっとんじゃうのかと思ったけど、そうでも無くて……。
「パーシヴァル……さま?」
パーシヴァル様は真っ直ぐ前を見据えたまま。膝の上で握られた拳はピクリとも動かない。
「もうベッドに横になりましょう?パーシヴァル様が先に横になってください」
両手を引っ張って彼を立ち上がらせると、後ろに回って背中からベッドに向かって押していった。
ベッドのそばまで来てから、私は一旦彼から離れた。そして助走をつけて、どぉーんとパーシヴァル様に抱きつき彼の巨体をベッドへと押し倒す。
スプリングの効いたマットは、弾むように私とパーシヴァル様を受け止めてくれた。
へっへっへ
ここまでくれば私の思う壺。
パーシヴァル様に見せつけるように、ベビードールの肩紐を外し、腰の辺りまで布地を落とした。
目をギラつかせて私を凝視するパーシヴァル様。
「あまり見ないでください、恥ずかしいから。目を閉じてくださいね」
自分で脱いでおいて、こんな難癖をつける私。
だって異世界人の完璧ボディーとはいえ、恥ずかしいのも事実で……。
パーシヴァル様は戸惑いながらも私の言う通り目を閉じてくれた。
私がリードすると、何故かおとなしく従っちゃうパーシヴァル様。好き♡
その男らしい乾いた唇に自らの唇を重ねる。
そしてーー
いつも剣を持っている大きな手を、自らの胸に宛てがうと、パーシヴァル様はびくりと身体を強張らせた。
「触れてください」
目を閉じたまま、指に少しだけ力を加えて、パーシヴァル様は私の胸の感触を確かめる。
本当はもっと力強いはずなのに、力加減が分からないのか、その手つきは随分と頼りない。
「パーシヴァル様、少々お待ちくださいませ、ね♡」
私は履いていたショーツを一気脱ぐと、サイドテーブルの引き出しから瓶を取り出した。とろりとした中身を手のひらに落とし、そのローションを自らの体温で温め自分の秘部に塗りたくる。
わあ!異世界ローション、いい香りっ!
でも、思ったより粘り気がないような?
そして彼の下履きに手を掛けた。
「失礼しますね、ひゃあ!」
パーシヴァル様の下履きを一気に引き下ろすと、その立派な勃立が飛び出してきた。
やっぱり異世界騎士!
見た事ない逞しさっ。
「アイティラ、な、何をっ!!」
堪らず声を上げるパーシヴァル様。私は彼が起き上がれないように、肩を押さえて耳元で囁いた。
「ふふっ。しばらく我慢してくださいね。天国に連れて行ってさしあげますから」
何で私はショタを襲う痴女みたいなセリフを吐いてるんだ?
自分で自分の発言に突っ込みつつ、彼の欲棒にもローションを塗った。
そしてベッドへ登ってパーシヴァル様に跨る。
勃立をしっかりと握り、自分の秘所に宛がうと一気に腰を下ろした。
「いったぁーーーーいっ!!」
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