2 / 20
第一章 放浪
1話 揺籃
しおりを挟む
この世界には、4大列強と呼ばれる国々がある。
約200年前、4大列強である魔族の国と人間の国で戦争が起こった。
魔族側の指揮をとっていたのは魔王リアム。
この戦争から魔族の総統として君臨する彼は超越者であり、その魔法1つで国を滅ぼせると言われている。
そんな彼は、魔王城ルミナリアなるものに拠点を置いているといわれているが実際にその城を見たものはいない。ただ、彼の有する軍が朱の大陸の方向から侵攻してきた為、朱の大陸に魔王城ルミナリアがあるのではないかと言われている。
そして、人間側は勇者と呼ばれる4人の男女に頼る事で魔王軍との均衡を保っている状態だった。
もともと人間側にとって劣勢だった戦である。少しずつ人間側の戦力が削がれていくことでジリ貧になっていき、最終的には勇者達による特攻で盤面をひっくり返すというリスクの高い作戦を取ることになったのだが、その決死の覚悟が報われる事はなく、魔王軍によって死体すら残さず散っていったという。
それから1年の時を経て、人間側は魔族に降伏する形でこの戦いは幕を閉じた。
200年の時が経つことで変わったことが幾つもあった。
まず、魔王リアムだが200年前の戦争以来姿を表に見せることはなかった。
魔族による魔王リアムへの信仰が未だに失われていない事から魔王リアムは現在においても存命であると言われている。
◇◆◇◆◇◆
最西端に翠の大陸というものがある。
翠の大陸は朱の大陸の反対側にある大陸だ。その立地故に朱の大陸から流れ出てくる濃度の高い瘴気の影響を唯一受けていない大陸でもある。
翠というだけあって自然に恵まれた土地であり、他の大陸から移住してくる人も多く色々な種族が住んでいる。中でも多いのは魔族との戦争に負けた事で朱の大陸から離れる為に逃げてきた人間である。そして、この大陸の列強が人間族の国であるヴァルト帝国だ。
これは翠の大陸のヴァント帝国の最西端で始まった物語である。
約200年前、4大列強である魔族の国と人間の国で戦争が起こった。
魔族側の指揮をとっていたのは魔王リアム。
この戦争から魔族の総統として君臨する彼は超越者であり、その魔法1つで国を滅ぼせると言われている。
そんな彼は、魔王城ルミナリアなるものに拠点を置いているといわれているが実際にその城を見たものはいない。ただ、彼の有する軍が朱の大陸の方向から侵攻してきた為、朱の大陸に魔王城ルミナリアがあるのではないかと言われている。
そして、人間側は勇者と呼ばれる4人の男女に頼る事で魔王軍との均衡を保っている状態だった。
もともと人間側にとって劣勢だった戦である。少しずつ人間側の戦力が削がれていくことでジリ貧になっていき、最終的には勇者達による特攻で盤面をひっくり返すというリスクの高い作戦を取ることになったのだが、その決死の覚悟が報われる事はなく、魔王軍によって死体すら残さず散っていったという。
それから1年の時を経て、人間側は魔族に降伏する形でこの戦いは幕を閉じた。
200年の時が経つことで変わったことが幾つもあった。
まず、魔王リアムだが200年前の戦争以来姿を表に見せることはなかった。
魔族による魔王リアムへの信仰が未だに失われていない事から魔王リアムは現在においても存命であると言われている。
◇◆◇◆◇◆
最西端に翠の大陸というものがある。
翠の大陸は朱の大陸の反対側にある大陸だ。その立地故に朱の大陸から流れ出てくる濃度の高い瘴気の影響を唯一受けていない大陸でもある。
翠というだけあって自然に恵まれた土地であり、他の大陸から移住してくる人も多く色々な種族が住んでいる。中でも多いのは魔族との戦争に負けた事で朱の大陸から離れる為に逃げてきた人間である。そして、この大陸の列強が人間族の国であるヴァルト帝国だ。
これは翠の大陸のヴァント帝国の最西端で始まった物語である。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
16
1 / 4
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる