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光と血の継承
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「……エドワード様」
隣から、柔らかな声。
エリザベスがそっと彼の手を包む。その掌の温もりが、嵐のような怒りを静かに鎮めていく。
彼女は穏やかに微笑み、ただ一言、囁いた。
「――もう、十分ですわ。」
エドワードは小さく息を吐き、瞳の色を戻した。
そして、ウィリアムを真っ直ぐに見据える。
「お前を兄と思ったことなど、一秒たりともない」
「なに……?」
「むしろ――何故、俺が“弟”なのか。不思議なくらいだ。」
「何を……言って……」
「まだ気付かないのか?」
エドワードの声が、底冷えするほど静かになる。
「お前の母親ですら、とうに気付いて“動いた”というのに。」
「っ!」
その一言で、王妃が肩を跳ね上げる。
ウィリアムが苛立ちをあらわに叫んだ。
「だから、なんだと言うんだ!!」
エドワードはゆっくりと、手を掲げた。
その掌に、淡い光が集まり始める。
白金の輝き――それは、かつてこの国が“聖なる印”と呼んだもの。
「……あれが光魔法……? 文献でしか見たことはないが、美しいな……」
「それだけでない。なんという魔力量だ。一国の騎士団長に相当するぞ!」
光が、渦を巻く。
聖堂の天井が震え、ステンドグラスが淡く鳴動する。
王妃が叫んだ。
「させるかッ!!」
火炎が放たれる。灼熱の魔法が、咄嗟に放たれたエドワードを狙う。
だが――
「させません」
エリザベスの声がそれを遮った。
次の瞬間、彼女が放った水魔法が、炎と激突する。
爆ぜる蒸気が白く立ち込め、視界を覆う。
彼女はそれを風魔法で払い、消えてしまったシャンデリアの光を――光魔法(治癒ではない純粋な光属性)で再び灯した。
その一連の動作は、あまりにも滑らかで、あまりにも美しかった。
「な、なんと……侯爵夫人は四属性使いだったのか!」
「“リンドブルグ王太子妃は魔力無し”と聞き及んでいたが、こちらも偽りだったというのか!」
ざわめきが広がる。
王妃もウィリアムも、聖女も、ただ言葉を失っていた。
当然だ。
エリザベスが四属性使いであることを知るのは、エリクセン公爵家の血族と、国王陛下のみ――国家機密だったのだから。
エリザベスは微笑み、エドワードに向き直る。
「エドワード様、今度はわたくしがお守りしますわ」
エドワードもまた穏やかに微笑む。
「さすが俺の最愛だ」
そして、冷ややかにウィリアムを見据える。
「さて、兄上よ。何故、“無力”だったお前が、聖女を召喚できたのか――教えてやる。」
その声が、審判の鐘とともに響き渡った。
広間に敷かれた絨毯に、魔法陣の模様が浮かぶ。
ウィリアムが描いた“聖女召喚の陣”――その下に、もう一つの陣が仕込まれている。
眩い光がそこから放たれ、聖堂全体が息を呑むほど神々しく輝いた。
だが、エドワードは一旦その光を消す。
「……俺が羨む“光魔法”で、光らせてみろ」
その挑発に、ウィリアムが怒り狂う。
「舐めるなよ!」
彼は手を翳した。
だが――陣は、光らない。
「なぜだ! 光れ! 私は“光魔法の才”があるはずだ!!」
焦りと絶望が入り混じった声。
それでも、陣は一向に反応を示さなかった。
「まだ気付かないのか」
「うるさい、うるさいうるさい!!」
錯乱するウィリアムを一瞥し、エドワードは低く命じる。
「エリザベス。この目障りな絨毯を退かせてくれないか」
「お安い御用ですわ」
彼女が土魔法を操ると、絨毯が裂け、下に隠された魔法陣が露わになる。
それを見た瞬間――王妃とウィリアムが、凍りついた。
聖女エリカも、目を見開く。
「な、なにこれ……?」
彼女の視線の先には、ウィリアムが描いた陣とは全く異なる式。精緻で、神聖で、まるで“真なる召喚”を象徴するもの。
エドワードは静かに言った。
「お前が描いた陣は、紛い物だ。本来、聖女召喚にはこちらの式を描く。」
彼は淡々と、両者の違いを指し示す。
ウィリアムの顔がみるみる蒼白になっていく。
「嘘だ! こんなの出鱈目に決まっている!!」
「間違った陣でも彼女を召喚できたのは、俺が“事前に仕込んだからだ”。」
「い、いつそんなことを! お前は幽閉して……この広間どころか、登城すら出来なかったはず!!」
――幽閉を自ら認めた王妃の言葉に、周囲がざわつく。
「簡単なことだ。ルシエンテスの王太子護衛として来国した際に、仕込んだまでのこと」
「そのような時間があるとでも!?」
「あるさ。この陣を描くのに、魔法であれば五分とかからない。」
ウィリアムの目が血走り、狂気を孕んだままエリカの肩を掴んだ。
「うそだ……うそだうそだ! うるさい! そんなこと、認めない!!」
その姿はもはや王子ではなく、壊れゆく人間そのものだった。
エドワードが静かに告げる。
「エリカ殿。辛かっただろう。こんな未熟な陣で召喚されれば、光魔法どころか魔力すら持たずに、こちらの世界へ引きずり込まれたはずだ。」
「え……? やっぱり、私、魔法が使えない身体なの? 元の世界と同じ体?」
「元の世界とやらは分からないが、次元を跨ぐ際に授かるはずの“適応の力”を、間違った陣では得られなかった。それだけのことだ。」
「う、うそ……。じゃあ、私が魔法を使えないのは……」
「貴殿が原因ではない。」
聖女エリカの目に、涙が溢れる。
「そ、そんな……。王妃さまが、魔法が使えないなんて聖女ではないって、使えないなら城を出て行けって脅すから……私、必死で……」
エリザベスが駆け寄り、へたり込んだ彼女の肩を支える。
「エリザベスさん……わたし、エリザベスさんに、ひどいこと……っ」
「仕方ありませんわ。聖女様は、生きるためにその道でしか進むことを許されなかったのです。十六歳という若さで、突然知らない世界に連れてこられたのですもの。当然ですわ。」
「ごめっ、ごめんなさい……!」
「うそだ……うそだ、うそだ……!!」
ウィリアムが叫び、エリカの肩をさらに揺さぶる。
「いや! や、ウィリアム! 離して!」
「王太子様! 聖女様になんてことを!」
「黙れエリザベス!! 君も君だ! それだけ魔法が使えるなら、何故言わなかった! 初めから知っていれば――君を手放さなかったというのに!」
「っ!! 知っていたとて、扱いは変わらなかったはずですわ! 貴方は、わたくしの努力も成果も評価も、全て奪っていたではありませんか!!」
「“私の物”なのだから当然だろう!!」
「!?」
――やはり、親子なのだ。
エリザベスは酷く傷ついた表情を浮かべ、しかし毅然と顔を上げた。
「……聖女様」
「エリザベスさん……?」
「貴女様には感謝はすれど、憎んでなどおりません。」
「……え?」
「だって、こんな男と結婚せずに済みましたもの。――ありがとうございます。」
「っ!!! 馬鹿にしてぇぇぇ!!!」
怒号が響き、王太子の理性が崩れ落ちていく。
だがその時───。
「これ以上、醜態を晒すでない。ウィリアム」
その声は、雷鳴のように鋭く、そして静寂よりも重かった。聖堂の空気が、一瞬で支配される。
誰もが息を呑む。振り返れば、玉座の背後の大扉がいつの間にか開かれていた。
そこに立つのは、現王――エドワードとウィリアムの父、リンドブルグ国王。
そして──。
「お、父様……?」
その背後には、宰相であるエリクセン公爵が当主の姿があった。
隣から、柔らかな声。
エリザベスがそっと彼の手を包む。その掌の温もりが、嵐のような怒りを静かに鎮めていく。
彼女は穏やかに微笑み、ただ一言、囁いた。
「――もう、十分ですわ。」
エドワードは小さく息を吐き、瞳の色を戻した。
そして、ウィリアムを真っ直ぐに見据える。
「お前を兄と思ったことなど、一秒たりともない」
「なに……?」
「むしろ――何故、俺が“弟”なのか。不思議なくらいだ。」
「何を……言って……」
「まだ気付かないのか?」
エドワードの声が、底冷えするほど静かになる。
「お前の母親ですら、とうに気付いて“動いた”というのに。」
「っ!」
その一言で、王妃が肩を跳ね上げる。
ウィリアムが苛立ちをあらわに叫んだ。
「だから、なんだと言うんだ!!」
エドワードはゆっくりと、手を掲げた。
その掌に、淡い光が集まり始める。
白金の輝き――それは、かつてこの国が“聖なる印”と呼んだもの。
「……あれが光魔法……? 文献でしか見たことはないが、美しいな……」
「それだけでない。なんという魔力量だ。一国の騎士団長に相当するぞ!」
光が、渦を巻く。
聖堂の天井が震え、ステンドグラスが淡く鳴動する。
王妃が叫んだ。
「させるかッ!!」
火炎が放たれる。灼熱の魔法が、咄嗟に放たれたエドワードを狙う。
だが――
「させません」
エリザベスの声がそれを遮った。
次の瞬間、彼女が放った水魔法が、炎と激突する。
爆ぜる蒸気が白く立ち込め、視界を覆う。
彼女はそれを風魔法で払い、消えてしまったシャンデリアの光を――光魔法(治癒ではない純粋な光属性)で再び灯した。
その一連の動作は、あまりにも滑らかで、あまりにも美しかった。
「な、なんと……侯爵夫人は四属性使いだったのか!」
「“リンドブルグ王太子妃は魔力無し”と聞き及んでいたが、こちらも偽りだったというのか!」
ざわめきが広がる。
王妃もウィリアムも、聖女も、ただ言葉を失っていた。
当然だ。
エリザベスが四属性使いであることを知るのは、エリクセン公爵家の血族と、国王陛下のみ――国家機密だったのだから。
エリザベスは微笑み、エドワードに向き直る。
「エドワード様、今度はわたくしがお守りしますわ」
エドワードもまた穏やかに微笑む。
「さすが俺の最愛だ」
そして、冷ややかにウィリアムを見据える。
「さて、兄上よ。何故、“無力”だったお前が、聖女を召喚できたのか――教えてやる。」
その声が、審判の鐘とともに響き渡った。
広間に敷かれた絨毯に、魔法陣の模様が浮かぶ。
ウィリアムが描いた“聖女召喚の陣”――その下に、もう一つの陣が仕込まれている。
眩い光がそこから放たれ、聖堂全体が息を呑むほど神々しく輝いた。
だが、エドワードは一旦その光を消す。
「……俺が羨む“光魔法”で、光らせてみろ」
その挑発に、ウィリアムが怒り狂う。
「舐めるなよ!」
彼は手を翳した。
だが――陣は、光らない。
「なぜだ! 光れ! 私は“光魔法の才”があるはずだ!!」
焦りと絶望が入り混じった声。
それでも、陣は一向に反応を示さなかった。
「まだ気付かないのか」
「うるさい、うるさいうるさい!!」
錯乱するウィリアムを一瞥し、エドワードは低く命じる。
「エリザベス。この目障りな絨毯を退かせてくれないか」
「お安い御用ですわ」
彼女が土魔法を操ると、絨毯が裂け、下に隠された魔法陣が露わになる。
それを見た瞬間――王妃とウィリアムが、凍りついた。
聖女エリカも、目を見開く。
「な、なにこれ……?」
彼女の視線の先には、ウィリアムが描いた陣とは全く異なる式。精緻で、神聖で、まるで“真なる召喚”を象徴するもの。
エドワードは静かに言った。
「お前が描いた陣は、紛い物だ。本来、聖女召喚にはこちらの式を描く。」
彼は淡々と、両者の違いを指し示す。
ウィリアムの顔がみるみる蒼白になっていく。
「嘘だ! こんなの出鱈目に決まっている!!」
「間違った陣でも彼女を召喚できたのは、俺が“事前に仕込んだからだ”。」
「い、いつそんなことを! お前は幽閉して……この広間どころか、登城すら出来なかったはず!!」
――幽閉を自ら認めた王妃の言葉に、周囲がざわつく。
「簡単なことだ。ルシエンテスの王太子護衛として来国した際に、仕込んだまでのこと」
「そのような時間があるとでも!?」
「あるさ。この陣を描くのに、魔法であれば五分とかからない。」
ウィリアムの目が血走り、狂気を孕んだままエリカの肩を掴んだ。
「うそだ……うそだうそだ! うるさい! そんなこと、認めない!!」
その姿はもはや王子ではなく、壊れゆく人間そのものだった。
エドワードが静かに告げる。
「エリカ殿。辛かっただろう。こんな未熟な陣で召喚されれば、光魔法どころか魔力すら持たずに、こちらの世界へ引きずり込まれたはずだ。」
「え……? やっぱり、私、魔法が使えない身体なの? 元の世界と同じ体?」
「元の世界とやらは分からないが、次元を跨ぐ際に授かるはずの“適応の力”を、間違った陣では得られなかった。それだけのことだ。」
「う、うそ……。じゃあ、私が魔法を使えないのは……」
「貴殿が原因ではない。」
聖女エリカの目に、涙が溢れる。
「そ、そんな……。王妃さまが、魔法が使えないなんて聖女ではないって、使えないなら城を出て行けって脅すから……私、必死で……」
エリザベスが駆け寄り、へたり込んだ彼女の肩を支える。
「エリザベスさん……わたし、エリザベスさんに、ひどいこと……っ」
「仕方ありませんわ。聖女様は、生きるためにその道でしか進むことを許されなかったのです。十六歳という若さで、突然知らない世界に連れてこられたのですもの。当然ですわ。」
「ごめっ、ごめんなさい……!」
「うそだ……うそだ、うそだ……!!」
ウィリアムが叫び、エリカの肩をさらに揺さぶる。
「いや! や、ウィリアム! 離して!」
「王太子様! 聖女様になんてことを!」
「黙れエリザベス!! 君も君だ! それだけ魔法が使えるなら、何故言わなかった! 初めから知っていれば――君を手放さなかったというのに!」
「っ!! 知っていたとて、扱いは変わらなかったはずですわ! 貴方は、わたくしの努力も成果も評価も、全て奪っていたではありませんか!!」
「“私の物”なのだから当然だろう!!」
「!?」
――やはり、親子なのだ。
エリザベスは酷く傷ついた表情を浮かべ、しかし毅然と顔を上げた。
「……聖女様」
「エリザベスさん……?」
「貴女様には感謝はすれど、憎んでなどおりません。」
「……え?」
「だって、こんな男と結婚せずに済みましたもの。――ありがとうございます。」
「っ!!! 馬鹿にしてぇぇぇ!!!」
怒号が響き、王太子の理性が崩れ落ちていく。
だがその時───。
「これ以上、醜態を晒すでない。ウィリアム」
その声は、雷鳴のように鋭く、そして静寂よりも重かった。聖堂の空気が、一瞬で支配される。
誰もが息を呑む。振り返れば、玉座の背後の大扉がいつの間にか開かれていた。
そこに立つのは、現王――エドワードとウィリアムの父、リンドブルグ国王。
そして──。
「お、父様……?」
その背後には、宰相であるエリクセン公爵が当主の姿があった。
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