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第1章 始まりの壁
1-11:取り調べ開始!
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「トキちゃんのお母さん綺麗だったね」
「一体いくつだろう?」
憧れの人を目の当たりにしたような気分で本部に戻って来た志穂と美穂とその様子を見ていたメンバー。
「あまり詮索しない方がいいぞ」
ここで修助が2人に注意する。
「どうして?」
「何があったの?」
「そのことで俺の友人が実際にそれに近い発言したら目は笑っていたけど怖い雰囲気を醸し出していたからさ」
肩を竦めて当時その場であったことを告げる。
「「聞かなくてよかった」」
口を揃えて胸に手をあてドッと安心感を覚える。
ここで真奈のスマホがピピッと鳴り、メッセージの内容を確認した。
「警視庁からの連絡で、たった今大山が警視庁での取り調べが終わって身柄がこの本部に届くわよ。綾菜、取り調べお願い出来るかしら?」
「いいよ。任せて」
真奈の要求に綾菜はニコッと返答する。
今度は舞香が言いづらそうに尋ねる。
「時光クンは呼ばなくて大丈夫?」
「今はそっとしておきましょう。若弥の行方についても気になるところだけど今は私たちでやれることをしましょう」
真奈は時光と若弥のことを気にしながらも前向きに、ことを進めようと努めている。
「そうだな。そう言っている間にも大山が到着したみたい」
修助がそう言うと、本部の入り口に取り付けてあるカメラがメンバーのいる部屋に取り付けてあるモニターに通知が入り、いよいよという雰囲気になる。
「それじゃあ皆行こう。舞香ちゃんお願い」
「わかった」
綾菜の呼びかけに舞香は頷き足元に魔法陣を展開させ「雷瞬線」で本部の入り口にいる捜査官2人に連れられた大山のところへ向かう。
「終わりましたらお声かけください」
「わかりました」
取り調べ室に案内され大山を連れ出して退出する前に捜査官が綾菜に声をかけると、綾菜は短く応答した。
ここからいよいよ取り調べが行なわれる。
ただ大山の雰囲気が明らかに違っていたことが捜査官に連れ出された時から気付いたメンバー。
これは真奈の見立てで、おそらく絵実による治療で第三者から与えられた力を摘出されたものだと推察した。
まだまだ追求したいところだがこれから行う取り調べで明らかになってくる。
「さて大山さん、これまで廃棄工場を荒らしまわったことですが、その動機についてお話いただけますか?」
綾菜はキリッとした目で見ると、大山は不安な面持ちで話始める。
「はい、警視庁の取り調べでも申し上げたことですが、これといって動機がありません。より正確に申し上げますと、自分でもどうしてこんなことをしたのか不思議なくらいです」
「と仰いますと?」
「確かに過去に悪行をしてきましたが、こんな私でも資格を取って自分なりに働いてきてようやく落ち着いてきたところなんです」
大山の訴えに待機して聞くメンバーとそれに目を凝らして綾菜は注意深く耳を傾ける。
態度の落差に否めないが大山の話を聞く。
「野口という男も私同様に悪行をしてきましたが、仕事につけてから懸命に働いていたそうです。それから休日に久々に野口と会い食事に行って帰ろうとした時でした。私がハッキリと思い出せるところがここまでです」
藁にも縋る思いで話を終えると綾菜が尋ねる。
「推察するにその後に何者かが貴方たち2人に何かしてきたと見てよろしいですか?」
「多分そうかと…。でなければ工場なんて荒らしまわったりしませんし、ましてやせっかくつけた仕事を失うだけですから」
「わかりました。ではその何者かの顔を覚えていらっしゃいますか?」
「そのことについても警視庁の取り調べで申し上げましたが、ハッキリと覚えていません」
舞香を治療していた際に聞いたことと一致していることから嘘はついていないようである。
「どんなに些細なことでも構いません。何か思い出せることはありますか?」
「申し訳ございません。これ以上は…」
大山の口からとうとう言葉が詰まり下を向いて黙ってしまった。
それを見た真奈は念話で綾菜に呼びかける。
『どうやら口から聞き出せることはここまでのようね』
『そうだね真奈ちゃん』
綾菜に含みのあることを言うと、それに察した綾菜が返答する。
少し間を空けた後に大山に告げる。
「もう少し協力していただきたいのですが、その際に場所を変えて調べますが大丈夫ですか?」
「はい、これまでに至った経緯がハッキリ覚えていないとはいえ悪いことをしてしまったことに変わりありません。お願いします」
綾菜は頷き、取り調べ室の前で待機していた2人の捜査官に告げる。
「場所を変えて調べることがありますので大山さんをお願いします」
「わかりました。では先ほど同様にその場所までの案内をお願いします」
話がまとまりその場にいたメンバーは別の場所へ移動する。
「一体いくつだろう?」
憧れの人を目の当たりにしたような気分で本部に戻って来た志穂と美穂とその様子を見ていたメンバー。
「あまり詮索しない方がいいぞ」
ここで修助が2人に注意する。
「どうして?」
「何があったの?」
「そのことで俺の友人が実際にそれに近い発言したら目は笑っていたけど怖い雰囲気を醸し出していたからさ」
肩を竦めて当時その場であったことを告げる。
「「聞かなくてよかった」」
口を揃えて胸に手をあてドッと安心感を覚える。
ここで真奈のスマホがピピッと鳴り、メッセージの内容を確認した。
「警視庁からの連絡で、たった今大山が警視庁での取り調べが終わって身柄がこの本部に届くわよ。綾菜、取り調べお願い出来るかしら?」
「いいよ。任せて」
真奈の要求に綾菜はニコッと返答する。
今度は舞香が言いづらそうに尋ねる。
「時光クンは呼ばなくて大丈夫?」
「今はそっとしておきましょう。若弥の行方についても気になるところだけど今は私たちでやれることをしましょう」
真奈は時光と若弥のことを気にしながらも前向きに、ことを進めようと努めている。
「そうだな。そう言っている間にも大山が到着したみたい」
修助がそう言うと、本部の入り口に取り付けてあるカメラがメンバーのいる部屋に取り付けてあるモニターに通知が入り、いよいよという雰囲気になる。
「それじゃあ皆行こう。舞香ちゃんお願い」
「わかった」
綾菜の呼びかけに舞香は頷き足元に魔法陣を展開させ「雷瞬線」で本部の入り口にいる捜査官2人に連れられた大山のところへ向かう。
「終わりましたらお声かけください」
「わかりました」
取り調べ室に案内され大山を連れ出して退出する前に捜査官が綾菜に声をかけると、綾菜は短く応答した。
ここからいよいよ取り調べが行なわれる。
ただ大山の雰囲気が明らかに違っていたことが捜査官に連れ出された時から気付いたメンバー。
これは真奈の見立てで、おそらく絵実による治療で第三者から与えられた力を摘出されたものだと推察した。
まだまだ追求したいところだがこれから行う取り調べで明らかになってくる。
「さて大山さん、これまで廃棄工場を荒らしまわったことですが、その動機についてお話いただけますか?」
綾菜はキリッとした目で見ると、大山は不安な面持ちで話始める。
「はい、警視庁の取り調べでも申し上げたことですが、これといって動機がありません。より正確に申し上げますと、自分でもどうしてこんなことをしたのか不思議なくらいです」
「と仰いますと?」
「確かに過去に悪行をしてきましたが、こんな私でも資格を取って自分なりに働いてきてようやく落ち着いてきたところなんです」
大山の訴えに待機して聞くメンバーとそれに目を凝らして綾菜は注意深く耳を傾ける。
態度の落差に否めないが大山の話を聞く。
「野口という男も私同様に悪行をしてきましたが、仕事につけてから懸命に働いていたそうです。それから休日に久々に野口と会い食事に行って帰ろうとした時でした。私がハッキリと思い出せるところがここまでです」
藁にも縋る思いで話を終えると綾菜が尋ねる。
「推察するにその後に何者かが貴方たち2人に何かしてきたと見てよろしいですか?」
「多分そうかと…。でなければ工場なんて荒らしまわったりしませんし、ましてやせっかくつけた仕事を失うだけですから」
「わかりました。ではその何者かの顔を覚えていらっしゃいますか?」
「そのことについても警視庁の取り調べで申し上げましたが、ハッキリと覚えていません」
舞香を治療していた際に聞いたことと一致していることから嘘はついていないようである。
「どんなに些細なことでも構いません。何か思い出せることはありますか?」
「申し訳ございません。これ以上は…」
大山の口からとうとう言葉が詰まり下を向いて黙ってしまった。
それを見た真奈は念話で綾菜に呼びかける。
『どうやら口から聞き出せることはここまでのようね』
『そうだね真奈ちゃん』
綾菜に含みのあることを言うと、それに察した綾菜が返答する。
少し間を空けた後に大山に告げる。
「もう少し協力していただきたいのですが、その際に場所を変えて調べますが大丈夫ですか?」
「はい、これまでに至った経緯がハッキリ覚えていないとはいえ悪いことをしてしまったことに変わりありません。お願いします」
綾菜は頷き、取り調べ室の前で待機していた2人の捜査官に告げる。
「場所を変えて調べることがありますので大山さんをお願いします」
「わかりました。では先ほど同様にその場所までの案内をお願いします」
話がまとまりその場にいたメンバーは別の場所へ移動する。
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