ニッチなまーったりな、異世界、楽々のーんびり通販生活♪

さよなら。TOYBEE

文字の大きさ
41 / 245

ep.27 アルミ製如意棒の納品

しおりを挟む
 いえい! いえい!!! まかせてくださーーーーい♪ まかせてくださーーーーい♪

 ぷりーず・りらい・おんみぃぃー~~~~ッ♪ Please rely on meッッ!!!

 わはは~♪ わはは~♪ いえーーい!


 あっ、坊さんの立て看板がある。読んでみよ~。


欲を制限することで、絶望環境を打破するというのはある。
欲を持つことで、人は欲の範疇で絶望を味わうのだから、欲のない環境に生きる自分を作り上げ、
そこで状況を打破する自分を作る。
欲を捨てるのは、ただ、幸福に生きるためである。
神を信じよ。

アーメン・インシュアラー・阿弥


 おっ、坊さんがまた、絶望を乗り越えるための知恵を配ってる。

 確かに、人間って欲があるから余計に絶望することってあると思う。

 例えば、今ある生活、ジュースを飲んで、タバコを吸った上で、美味しい食べ物が食べられる環境、

 それが仕事が壊れたことによって続かなくなるから絶望する。

 それが自分に欲がない状態だったら、

 最低限食べられるものをなんでも食べて死ぬまで生きられればいいや、とか思ったりして、

 ケロリと絶望している状況を変えられたりする。

 生きたいとかもそうだ。

 なんとか生き永らえたい。なんとか、楽に生き永らながらえたいと思って、

 それが、できない自分自身に絶望する。

 けど、考えてみれば、自然と人は死ぬものだし、死ぬとき、人生の長さに渡って、

 そのときの困難を乗り切れば、転生もあるし、また、人生をやり直せる。


 ・・・ただ、僕は葛藤するんだ。

 欲を失って、人が生きなきゃならないってどういうことだろう?

 幸福に生きる意志がドンドン下がって行って、人は望まないで幸福になるのか?

 欲自体をすべてなくしたところで、

 僕らって幸福でいられるんだろうか?



 そして、また思う。

 欲を失った自分の前に欲を好き放題にして自由にしてる嫌なヤツがいっぱいいる。

 その人間は僕のように絶望することもなく、ずっと幸福な人生を歩んで

 欲のある世界の中で楽しそうに生きているっ。


 ・・・ムカつく。

 僕はなんとしても、自分の欲をある程度保った状態を作った上で生きたいと思ってしまう。



 不当に人だけが欲を得た状態で、自分がその欲を得られない状態っていうのが許せないんだ。

 ただ、それでも、僕は欲を制限しなきゃならない、まざまざとした絶望の中の明日が見える。



 人生ってほんとに怖いんだ。決められたレールに従って人は幸福になれないから。



 だから、僕は思うんだ。

 臨機応変に生きたい。今ある状況の中で、

 どうしても欲を制限しなきゃ幸福でいられない状態が発生したら、欲を制限しようと。

 それで自分の中で、欲のない自分を幸福に作り上げてやるんだ、と。


 最低限幸福も望めない状況になったら、

 それでも、その中で、マシな自分になれるように自分の気持ちを切り替えて行こうっ!


 臨機応変にいこぉーーーーーーーーーーー!!!! いえい!!!!


 坊さん、いいこと言うね~。

 僕も今の状況で、先行きなにがあるかわからないから、坊さんの言葉を受け止めた上で、記憶の底に刻んで、そこから、今の欲まみれな自分の状態での、幸福を目指して行くぞぉーーーーーーー!!!


 おっと。それじゃあ、仕事だ。仕事だ。がんばって行こーーーぅ。



 騎士団長のアーシャさんに相談を受けて、それから、僕はアーシャさんに連れられて、アルミ製如意棒を持って、騎士団の詰め所まで来ていたッッ☆彡




 アーシャさんは詰め所で、集まって来た騎士や兵士たちに言った。

「これから、騎士団でこれから使うことになる、アルミ製如意棒のテストを行う。騎士の中で、我と思うものは、アルミ製如意棒を試してみてくれ。まずは私が実演を行う。みんな、この武器の使い方を覚えてくれ」




 アーシャさんはアルミ製如意棒を、にょーんと伸ばして、それから、50センチの棒にした状態で、くるくると振り回して、そこから、俵を叩いた。

 バキバキバキ

 俵が見事に壊れて、騎士団から歓声が上がる。




「おおおおお。すごい武器ですね」

「これは強力な武器だ。使えそうですね」

「ほんとです。私も試してみてもいいですか?」




 騎士のひとりが声を上げて、アルミ製如意棒を手の平サイズから、フックを使って、50センチ以上の棒にして、振り回して、俵を倒す。

 バキバキバキ

 見事に俵が倒れて、また、歓声が上がる。




「すごい。すごい」

「小さくもなるし、これは便利だ」

「ほんとにいい武器だな」




 そこから、騎士たちが次々にアルミ製如意棒を試して、次々にその性能に感嘆の声を上げた。

 最後にアーシャさんがもう一度試してから、僕の方に振り返って言った。




「これは使える武器だな。騎士団で、警備に正式採用することにする。とりあえず、50本仕入れて、月ごとに、20本ごと増やすことになる。値段はいくらだ」

「はい。1本3万8000ギルになります」

「わかった。それでは50本分、190万ギルだ。受け取ってくれ。納品はすぐか?」

「はい。大丈夫です。すぐにご用意します」




 それから、異世界通販で、アルミ製如意棒を1万8000ギルで買って、すぐにアーシャさんに50個渡した☆彡

 ピロリ

 アルミ製如意棒 × 50 「購入」




「ふふふ。伊佐木と言ったな。納品も早いし、私の長年の悩みを一瞬で解決してくれた。お前はすごいヤツだ。お前と商売できてよかった」

 あっ、はじめて、アーシャさんが笑った。きれいな笑顔だな。思わず真っ赤になって、見惚れてしまう。

「あっ、ありがとうございます。騎士団の役に立ててよかったです」

「お前とは長い付き合いがしたい。これからもよろしくな」




 むふふ。騎士団長であるアーシャさんとの伝手が出来たし、これはすごい儲けになったぞッッ☆彡

 僕の人間関係もじょじょに広がっていくし、これからもドンドン商売を広げて、色々な人間関係を増やして、人が幸せになる商売をいっぱいしたいぞ。がんばろう。
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?

釈 余白(しやく)
ファンタジー
 毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。  その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。  最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。 連載時、HOT 1位ありがとうございました! その他、多数投稿しています。 こちらもよろしくお願いします! https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394

少年神官系勇者―異世界から帰還する―

mono-zo
ファンタジー
幼くして異世界に消えた主人公、帰ってきたがそこは日本、家なし・金なし・免許なし・職歴なし・常識なし・そもそも未成年、無い無い尽くしでどう生きる? 別サイトにて無名から投稿開始して100日以内に100万PV達成感謝✨ この作品は「カクヨム」にも掲載しています。(先行) この作品は「小説家になろう」にも掲載しています。 この作品は「ノベルアップ+」にも掲載しています。 この作品は「エブリスタ」にも掲載しています。 この作品は「pixiv」にも掲載しています。

俺得リターン!異世界から地球に戻っても魔法使えるし?アイテムボックスあるし?地球が大変な事になっても俺得なんですが!

くまの香
ファンタジー
鹿野香(かのかおる)男49歳未婚の派遣が、ある日突然仕事中に異世界へ飛ばされた。(←前作) 異世界でようやく平和な日常を掴んだが、今度は地球へ戻る事に。隕石落下で大混乱中の地球でも相変わらず呑気に頑張るおじさんの日常。「大丈夫、俺、ラッキーだから」

底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
 40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。  しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。  おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。  漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。  この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

一流冒険者トウマの道草旅譚

黒蓬
ファンタジー
主人公のトウマは世界の各地を旅しながら、旅先で依頼をこなす冒険者。 しかし、彼には旅先で気になるものを見つけると寄らずにはいられない道草癖があった。 そんな寄り道優先の自由気ままなトウマの旅は、今日も新たな出会いと波乱を連れてくる。

アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記

ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
 ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。  そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。  【魔物】を倒すと魔石を落とす。  魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。  世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。

処理中です...