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広がる世界

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 シアルフィの騎士たちのリーダーは老騎士のジェイガンだけど、僕はセティを動かした。

「ジェイガンさま。騎士たちのリーダーはあなたではなく、アンリさまの跡取りのアーク様にした方がいいです。あなた様は確かに今はリーダーだけど、それは強くて年長だというだけで、騎士が暴れたら、力と実力の世界では、あなたに逆らう人間が出てくる。私はあなたを守りたいです」

 セティは老騎士のジェイガンに抱かれながら、ジェイガンを動かす。

「アーク様は0歳児です。あなたを脅かすことはない。他の騎士たちには、シアルフィでみんなが好き放題に生きるために、0歳のアーク様を領主として置いておこうというのです。気に食わなくなったら、アーク様を誰もが好きに殺せる。アーク様は赤ちゃんだし、扱いやすい」

 治安を作るために、力のモラルで、狂暴な上を人間に立てないことは、文明世界を保つ上で大切だ。

 強い人間を象徴としたとき、人間は強い人間に従うように強制的に集団で動いてしまう。

 強い人間をみると、あなたは言うことを聞かせられないで譲歩して、譲ろうとしてしまう。

 それが当然になると、力だけでなにもかもがまかり通ってしまい、世界が壊れるから、僕らは弱い人間を

 トップとして上に祭り上げるんだ。

「まあいいぜぇ。俺はアークのボウヤを好きに犯してメチャクチャにできっからよ。ぎゃはは」

 僕はそういうわけで、セティの力でシアルフィの領主となった。

 そこで僕はセティを動かす。

「領地の農地と畜舎に騎士が警備の目的で回るようにしましょう。ジェイガンさま。好きに遊んでいる騎士をそのまま暴力だけさせておくとあなたの立場が悪くなる。農地と畜舎に回ったら、農民に命じて、必ず焼き土を騎士たちに振舞うようにしましょう。それから、騎士に傷石を持たせて、それを持つと育ててるアロエと交換できるよう」

「よかろう。お前の好きにするがいい。フォルセティ。お前は美しい」

 騎士は畜舎に足を運ぶ。そこで農民はいつでも焼き土を用意して、騎士の腹を満たす。

「へへへ。騎士さま。作物はいっぱい育ってます。もうちょっとお時間いただければ、いっぱい美味しいものが食べられるようになりますよ」

 セティに農地を廻らせて、騎士に言う言葉だけを農民に教えさせる。

 農民は焼き土を食べながら、騎士に焼き土を食べさせて、作物を育て続ける。

 腹がいっぱいになった騎士は、暴れなくなり、そこから、女の出番となる。

 ローションは気持ちいいし、ウィルスに感染しないセックスができる。

 だから、男に犯されるのを本当は嫌がっている女も騎士を持ち上げて、オナニーでセックスをする。

 騎士はいつでもローズローションか、アロエローションを持っているので、

 女にモテると勘違いして、ローションを常に持ち歩いてセックスする。

「蕎麦を増やしたい。セティ」

「わかりました。アークさま。蕎麦畑を増やしましょう。まず、農地を増やすために、畑作りを子供たちに。
 子どもは働いたら、焼き土を食べられる形にしましょう」

 子どもたちは野クソを集めるのと、畑を作るのが仕事になった。

 それに女たちも参加して、シアルフィ領は徐々に、アロエと、ブタ、鶏、薔薇、蕎麦が増え始めて言ったんだ。

 そこに竜騎士がやって来て、また、農地と山を焼こうとした。

「ぎゃははは。今日も憂さ晴らしだ。ぜぇええええんぶ、燃やしてやるぜええええええ」

 僕はすぐセティに命じて、前に使ったガラスの欠片を使った太陽光の照射で竜騎士を落とした。

 チカ

 農地を燃やそうとした竜騎士は墜落して、そのまま地面に叩きつけられた。

「ぎゃぁあああああああああ」

 今回は燃えなかった。

 地面に叩きつけられた竜騎士のヨロイを収奪して、それを腕のない騎士に修理させる。

 また、一人、何もできずに、町の住人から嫌われている傷ついて使い物にならなくなった騎士が職についた。

 鍛冶だ。

 また、セティを動かす。

「竜騎士が持っていた剣は三つに砕いて、包丁を3本作ってください。それを解体小屋を作って、
 女の仕事にする。すると、にっぱい新鮮な肉が食べられますから」

 野生の家畜はシアルフィにはいない。野犬と野兎がいたが、住人がすべて食べてしまった。

 弱い動物っていうのは、

 そこに人がいるだけで、肉として全滅するものなんだ。

 そして、動物のいない地域に弱い人間が住む。

 それがシアルフィ領だ。

 つまり、周りの無法地帯となっている地帯では、野生化した人間が生きていて、

 そして、その人間たちはシアルフィ領の騎士たちよりも強い。

 つまりは、全員山賊で、野兎と、猪のいる地帯に固めてたまにシアルフィに襲って来る。

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