水着の思い出

ちちまる

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夏のプロミス

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真夏の輝く太陽の下、海辺のリゾート地で過ごすことになった由紀と直樹。二人は大学のサークル友達で、偶然にも同じ宿を予約していた。

「由紀、おはよう。今日は海行く準備はOK?」
直樹が元気よく話しかけてきた。彼はすでにラッシュガードに海パンという出で立ちで、由紀を待っていた。

「おはよう、直樹。うん、準備はいいよ!」
由紀は緊張を隠しながら、新しく買ったワンピース型の水着に身を包んでいた。彼女にとって、直樹と海に来るのは初めてのことだった。

リゾートのビーチに到着すると、真っ青な海と白い砂浜が二人を迎え入れる。周囲はカップルや家族連れで賑わっており、明るい笑い声が飛び交っていた。

「由紀、その水着、すごく似合ってるよ。」
直樹が照れくさそうに言うと、由紀の頬は赤く染まった。

「えっ、本当?ありがとう、直樹。」

彼女の心は小鹿のように跳ねていた。直樹からの一言が、不安に思っていた心を勇気づける。

二人はしばらく海で泳いだり、砂浜を散歩したりして過ごす。由紀は直樹が水中でシュノーケルをする姿を見て、改めて彼のたくましさに心を動かされた。

夕暮れ時、二人はビーチサイドのカフェで休憩することにした。

「由紀、今日は楽しい?」直樹が優しく聞く。

「うん、すごく楽しいよ。直樹と来れて良かった。」
彼女の返答に、直樹の表情が柔らかくなる。

「由紀、ずっと前から言おうと思ってたんだけど…」

由紀は直樹の言葉にドキリとして彼を見つめる。

「実は僕、由紀のことが好きなんだ。今日、この素敵な場所で思いを伝えたくて…」

直樹の告白に、由紀は言葉を失った。しかし、彼女の目からは嬉し涙がこぼれた。

「直樹、私も…私も好きだよ。」

その瞬間、二人の間に流れる空気が一変する。周囲の景色がより鮮やかに、音がよりクリアに感じられる。

彼らは少しずつ距離を縮め、ついには優しく唇を重ねた。初めてのキスは、夕日を背景に、暖かい風が二人を包み込む。

「由紀、これからもずっと一緒にいようね。」
「うん、約束。」

夏の終わりに訪れたリゾートで始まった新たな恋。水着がきっかけで開かれた心の扉は、これからの二人の未来を優しく照らす。

日が沈むと、ビーチは夜の静寂に包まれる。由紀と直樹は手を取り合い、宿へと戻っていった。それは、ただの夏の日ではなく、二人にとって忘れられない「夏のプロミス」の日となった。
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