愛のカタチ

君がくれたもの

大学の入学式の日、僕は彼女に初めて会った。彼女は、まるで春の風のように、新しい季節を告げる存在だった。彼女の名前は澪（みお）。彼女の笑顔は、僕の長い冬を終わらせ、人生に暖かい春をもたらしてくれた。

僕らの出会いは、小さな図書館での一件だった。僕が必死に探していた参考書が、どうしても見つからなかった。それを見かねた澪が手伝ってくれ、その日から僕らの関係は始まった。彼女は僕にとって、ただの友達以上の存在になりつつあった。

澪は僕に多くのものをくれた。最初にくれたのは、勇気だった。彼女はいつも僕を励まし、新しいことに挑戦する勇気をくれた。彼女のおかげで、僕は自分自身を変えることができた。そして、彼女は僕に笑顔をくれた。僕が落ち込んでいるとき、彼女の笑顔はいつも僕を元気づけてくれた。

しかし、何よりも大切なものがあった。それは、時間だった。澪はいつも忙しい中でも、僕と過ごす時間を大切にしてくれた。図書館で勉強する時間、カフェで話をする時間、公園を散歩する時間。それらすべてが、僕にとってかけがえのない宝物だった。

卒業が近づくにつれ、僕らの未来について考えることが増えた。澪は夢を追いかけて遠くへ行くことになった。僕は、彼女の夢を全力で支えることを決めた。別れの日、澪は僕に最後のプレゼントをくれた。それは、小さなノートだった。その中には、僕たちが過ごした日々の思い出と、彼女の心からの言葉が綴られていた。

「君がくれたもの、忘れない。だから、僕も君に何かを残したい。これから先、僕たちが離れていても、このノートが二人の絆を繋ぎ止めてくれると信じてる。」

時間が経っても、澪がくれたノートは僕の心の支えとなり続けた。彼女がくれた勇気、笑顔、そして時間。これらすべてが、僕を成長させてくれた。

何年も後、僕らは再会した。変わらない笑顔の澪を見て、僕は心から感謝した。彼女が僕にくれたものは、時間が経っても色褪せることのない、かけがえのない宝物だった。

『君がくれたもの』は、時間と距離を超えて続く深い絆の物語。僕らが共に過ごした日々は、僕たちの心の中で永遠に生き続ける。そして、彼女がくれたものは、僕がこれから先、他の誰かに伝えていく大切な贈り物となった。