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4.二人目
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部屋に戻ると、野宮は相変わらずパソコンと向かい合っていた。
「飲み物、買ってきた。野宮の分はオレンジジュースだ」
振り向いた彼女にオレンジジュースを投げて渡した。それを受け取ると嬉しそうに封をあけた。
「私の好み、覚えていてくれたんですね」
「僕は記憶が良いほうなんだ」
おどけていうと野宮はクスッと笑ってパソコンへ向き直った。
僕は缶コーヒーを飲みながら、彼女の背中越しに画面を覗いた。
「進捗はどうだ?」
「ほぼ終わりましたよ。あとは印刷するだけです。プリンターはどこですか?」
「野宮、残念だけど、うちにはプリンターがないから印刷はできないよ」
僕が申し訳なさそうに言うと、野宮は信じられないというように目を見開いた。
「えっ! 今どきプリンターがない家なんてあるんですか! じゃあ、普段どうしてるんです? コンビニとかで?」
「違うよ。大学のプリンターを使っているんだ。学生は制限枚数以内なら無料で使えるからね」
缶コーヒーを一口飲んだ。缶についた結露が手のひらについて持ちにくい。
「なら、行きましょうよ」
「どこに?」
僕は嫌な予感がして、あえて首を傾げた。
すると野宮はノートパソコンのモニターをパタンと閉じた。
「どこって、天原さんの大学に決まってるじゃないですか」
「嫌だよ。もうあそこには行かないって決めたんだ。〈やりたいこと〉リストの一番目だよ!」
机の隅に落ちていたリストに手を伸ばし、野宮の顔に突きつけた。
そこには先日、悩みに悩んだ〈やりたいこと〉が書き込まれている。一番初めの項目を指差した。
「ほら! 『大学に行かない』って買いてあるだろ。だから行かない」
「子供じゃないんだから……」と野宮はリストを受け取ると、まじまじと見た。
「そもそも天原さんはなんで死のうと思ったんですか? 私と違って家族はいるし、大学にだって通えてる。何不自由ないじゃないですか」
何を贅沢な、と彼女は眉を下げた。
もしかしたら、他人から見れば僕の今までの人生はなんてことないのかもしれない。でもこの人生を生きる僕にとっては絶望しかないのだ。「自分より恵まれていない人もいる、だからがんばろう」なんて考えられる思考回路を持ち合わせているなら死を選んでいない。それに絶望の許容量なんて人それぞれだ。恋人にフラれただけで死ぬ人もいれば、災害ですべてを失ってもめげずに生きる人もいる。
僕は彼女になぜ死のうと思ったのか話した。子供の頃から自分は特別な人間になると信じていたこと。そのせいでいじめられたこと。しかし現実はそれと反対でそのギャップに絶望したこと。それで酔っ払いに絡まれたことで吹っ切れて、すべてを終わりにしたくなったこと。約一ヶ月後に迫る二十歳の誕生日にこの世を去ることにしたこと……。
残り少なくなった歯磨き粉を絞り出すように、ポツリ、ポツリと語った。その間、野宮が口をはさむことはなかった。ただ時折、眉間にシワを寄せたり、唇を固くさせながら黙って聞いていた。
すべて話し終えるとようやく彼女は口を開いた。
「天原さんの気持ちもわからなくはないですが、やっぱり贅沢だと思います」
野宮の凛とした声が、窓から入ってきた生暖かい風に乗って部屋中に散らばった。さらに彼女は続けて冷たく言い放った。
「だからって死ぬのを止めたりはしないですけどね。天原さんの命は天原さんのものですから、好きにしてください」
「言われなくても好きにするさ。でも僕の気持ちを少しでも分かるなら、大学へ行くのはなしってことで……」
もみ手で野宮へすり寄った。しかし彼女はそれをぴしゃりと跳ね除けた。
「それとこれとは違います。あなたには私の〈やりたいこと〉を手伝う使命があるんです。自分の〈やりたいこと〉と相反することだったとしたら、私の方を優先してください。それに授業を受けろと言ってるわけじゃないんですよ? 大学構内に入ってプリントするだけで終わりなんですから、それくらい我慢してください」
それから野宮はノートパソコンを自分の通学カバンに詰めこむと立ち上がった。
「さ、行きますよ」
「えー。今から?」
ただでさえ行きたくないのに外は猛暑だ。出かけるのが嫌になる。
しかし野宮は僕の抗議をものともせず、玄関へ向かった。
「天原さんには時間がないんでしょ? 思い立った時に行動しないと一ヶ月なんてすぐ来ちゃいますよ!」
「……分かった。今行く」
だてに半月も一緒に行動していない。野宮の性格を考えたら、僕がどれだけ拒否したとしても、行く以外の選択肢が出るようには思えない。結局、僕が従うしか道は残されていないのだ。
ただ、さっき話したことでちょっとだけでも彼女が僕のことの理解を示してくれたのは嬉しく思った。
夏休み中の大学は閑散としていた。休みなんだから当たり前だ。それでもキャンパス内にはぱらぱらと学生の姿が目についた。
たぶんサークルや部活があるんだろう。眩しい青春を放つ彼らから目を背けてプリントコーナーに急いだ。
プリントコーナーは一番新しい棟の一階にある共有スペースにあった。共有スペースには休憩や昼食をとれるように、いくつもの机と椅子が並んでいて、ショッピングモールのフードコートのようになっている。
そしてその壁際には業務用の大きなコピー機が三台鎮座していた。
「これどうやって使うんですか?」
コピー機を前に野宮は目を丸くした。
コピー機を使用するにはあらかじめ大学のポータルサイトにデータをアップロードしてから、コピー機の読み取り部に学生証をタッチして認証を解除する必要がある。
僕は野宮を伴って近くの机に移動した。そしてパソコンを出すように促した。
言われた通り野宮は通学カバンからノートパソコンを取り出すと机に置いた。
「何するんですか?」
「君が作ったデータをあのコピー機に送るんだ。それにはポータルサイトの僕のページに入らないといけないから、ちょっと貸して」
パソコンの電源を入れると大学が提供しているWi-Fiに接続してから、自分のページへアクセスした。そこから野宮のデータを送信する。
「よし、できた。あとは、このコピー機を使うには学生証が必要なんだ。一時的でいいから返してくれ」
すると野宮は身を引いた。
「えっ。嫌ですよ。渡したらそのまま戻ってこないかもしれないじゃないですか」
どうやら野宮はかたくなに僕に学生証を返したくないようだった。僕のことを少し理解してくれても信用はしてないらしい。
「じゃあ、いいよ。代わりに野宮がやってくれれば。そこに学生証をタッチして、駅の改札機にするみたいに」
僕の指示通り、野宮は読み取り部に学生証をかざした。
ピィーという認証音が鳴ると同時にコピー機が音を立てて動き出した。
規則的な機械音とともに取り出し口から印刷されはじめた告発書が顔を覗かせた。
印刷はほんの数秒で完了した。
出来上がった告発書の中央には奥本教諭が女子生徒の襟に手を忍ばせている場面の写真がデカデカと配置されていた。写真の上下には『ハレンチ教師、奥本』というキャッチコピーとともに『奥本辰夫教諭は生徒にセクハラをしている』という文言が記載されている。
「はい、できたよ」と印刷されたばかりの告発書を野宮に渡した。
しかし受け取った野宮は首を傾げた。
「これだけ?」
「これだけって? もっと枚数が要るのか?」
「当たり前でしょ! 近所にばら撒くんだから最低でも四、五十枚は必要に決まってるじゃないですか⁉︎」
馬鹿じゃないの? とでも言いたげに野宮は尖った声を出した。
それならそう言ってくれればいいのに、と心で呟きながら再びパソコンに向かって、さっきと同じ工程を繰り返した。
コピー機が動きだし、十枚、二十枚と刷られた告発書が取り出し口に積み重なっていく。ものの数分もしないうちに、百枚の束が完成した。
野宮はその束をつかむと本のページみたいに、ぱらぱらとめくった。
「ざっと確認したところ、どれも綺麗に印刷されています。これでいいでしょう」
満足そうな顔で告発書の束を通学カバンにしまった。
「では、今からバラ撒きに行きましょうか」
机の上に広げたパソコンを野宮は片づけ始めた。
「行くって、奥本教諭はどこに住んでるんだ?」
「心配ないですよ。ここから電車で三十分くらいの場所ですから」
「飲み物、買ってきた。野宮の分はオレンジジュースだ」
振り向いた彼女にオレンジジュースを投げて渡した。それを受け取ると嬉しそうに封をあけた。
「私の好み、覚えていてくれたんですね」
「僕は記憶が良いほうなんだ」
おどけていうと野宮はクスッと笑ってパソコンへ向き直った。
僕は缶コーヒーを飲みながら、彼女の背中越しに画面を覗いた。
「進捗はどうだ?」
「ほぼ終わりましたよ。あとは印刷するだけです。プリンターはどこですか?」
「野宮、残念だけど、うちにはプリンターがないから印刷はできないよ」
僕が申し訳なさそうに言うと、野宮は信じられないというように目を見開いた。
「えっ! 今どきプリンターがない家なんてあるんですか! じゃあ、普段どうしてるんです? コンビニとかで?」
「違うよ。大学のプリンターを使っているんだ。学生は制限枚数以内なら無料で使えるからね」
缶コーヒーを一口飲んだ。缶についた結露が手のひらについて持ちにくい。
「なら、行きましょうよ」
「どこに?」
僕は嫌な予感がして、あえて首を傾げた。
すると野宮はノートパソコンのモニターをパタンと閉じた。
「どこって、天原さんの大学に決まってるじゃないですか」
「嫌だよ。もうあそこには行かないって決めたんだ。〈やりたいこと〉リストの一番目だよ!」
机の隅に落ちていたリストに手を伸ばし、野宮の顔に突きつけた。
そこには先日、悩みに悩んだ〈やりたいこと〉が書き込まれている。一番初めの項目を指差した。
「ほら! 『大学に行かない』って買いてあるだろ。だから行かない」
「子供じゃないんだから……」と野宮はリストを受け取ると、まじまじと見た。
「そもそも天原さんはなんで死のうと思ったんですか? 私と違って家族はいるし、大学にだって通えてる。何不自由ないじゃないですか」
何を贅沢な、と彼女は眉を下げた。
もしかしたら、他人から見れば僕の今までの人生はなんてことないのかもしれない。でもこの人生を生きる僕にとっては絶望しかないのだ。「自分より恵まれていない人もいる、だからがんばろう」なんて考えられる思考回路を持ち合わせているなら死を選んでいない。それに絶望の許容量なんて人それぞれだ。恋人にフラれただけで死ぬ人もいれば、災害ですべてを失ってもめげずに生きる人もいる。
僕は彼女になぜ死のうと思ったのか話した。子供の頃から自分は特別な人間になると信じていたこと。そのせいでいじめられたこと。しかし現実はそれと反対でそのギャップに絶望したこと。それで酔っ払いに絡まれたことで吹っ切れて、すべてを終わりにしたくなったこと。約一ヶ月後に迫る二十歳の誕生日にこの世を去ることにしたこと……。
残り少なくなった歯磨き粉を絞り出すように、ポツリ、ポツリと語った。その間、野宮が口をはさむことはなかった。ただ時折、眉間にシワを寄せたり、唇を固くさせながら黙って聞いていた。
すべて話し終えるとようやく彼女は口を開いた。
「天原さんの気持ちもわからなくはないですが、やっぱり贅沢だと思います」
野宮の凛とした声が、窓から入ってきた生暖かい風に乗って部屋中に散らばった。さらに彼女は続けて冷たく言い放った。
「だからって死ぬのを止めたりはしないですけどね。天原さんの命は天原さんのものですから、好きにしてください」
「言われなくても好きにするさ。でも僕の気持ちを少しでも分かるなら、大学へ行くのはなしってことで……」
もみ手で野宮へすり寄った。しかし彼女はそれをぴしゃりと跳ね除けた。
「それとこれとは違います。あなたには私の〈やりたいこと〉を手伝う使命があるんです。自分の〈やりたいこと〉と相反することだったとしたら、私の方を優先してください。それに授業を受けろと言ってるわけじゃないんですよ? 大学構内に入ってプリントするだけで終わりなんですから、それくらい我慢してください」
それから野宮はノートパソコンを自分の通学カバンに詰めこむと立ち上がった。
「さ、行きますよ」
「えー。今から?」
ただでさえ行きたくないのに外は猛暑だ。出かけるのが嫌になる。
しかし野宮は僕の抗議をものともせず、玄関へ向かった。
「天原さんには時間がないんでしょ? 思い立った時に行動しないと一ヶ月なんてすぐ来ちゃいますよ!」
「……分かった。今行く」
だてに半月も一緒に行動していない。野宮の性格を考えたら、僕がどれだけ拒否したとしても、行く以外の選択肢が出るようには思えない。結局、僕が従うしか道は残されていないのだ。
ただ、さっき話したことでちょっとだけでも彼女が僕のことの理解を示してくれたのは嬉しく思った。
夏休み中の大学は閑散としていた。休みなんだから当たり前だ。それでもキャンパス内にはぱらぱらと学生の姿が目についた。
たぶんサークルや部活があるんだろう。眩しい青春を放つ彼らから目を背けてプリントコーナーに急いだ。
プリントコーナーは一番新しい棟の一階にある共有スペースにあった。共有スペースには休憩や昼食をとれるように、いくつもの机と椅子が並んでいて、ショッピングモールのフードコートのようになっている。
そしてその壁際には業務用の大きなコピー機が三台鎮座していた。
「これどうやって使うんですか?」
コピー機を前に野宮は目を丸くした。
コピー機を使用するにはあらかじめ大学のポータルサイトにデータをアップロードしてから、コピー機の読み取り部に学生証をタッチして認証を解除する必要がある。
僕は野宮を伴って近くの机に移動した。そしてパソコンを出すように促した。
言われた通り野宮は通学カバンからノートパソコンを取り出すと机に置いた。
「何するんですか?」
「君が作ったデータをあのコピー機に送るんだ。それにはポータルサイトの僕のページに入らないといけないから、ちょっと貸して」
パソコンの電源を入れると大学が提供しているWi-Fiに接続してから、自分のページへアクセスした。そこから野宮のデータを送信する。
「よし、できた。あとは、このコピー機を使うには学生証が必要なんだ。一時的でいいから返してくれ」
すると野宮は身を引いた。
「えっ。嫌ですよ。渡したらそのまま戻ってこないかもしれないじゃないですか」
どうやら野宮はかたくなに僕に学生証を返したくないようだった。僕のことを少し理解してくれても信用はしてないらしい。
「じゃあ、いいよ。代わりに野宮がやってくれれば。そこに学生証をタッチして、駅の改札機にするみたいに」
僕の指示通り、野宮は読み取り部に学生証をかざした。
ピィーという認証音が鳴ると同時にコピー機が音を立てて動き出した。
規則的な機械音とともに取り出し口から印刷されはじめた告発書が顔を覗かせた。
印刷はほんの数秒で完了した。
出来上がった告発書の中央には奥本教諭が女子生徒の襟に手を忍ばせている場面の写真がデカデカと配置されていた。写真の上下には『ハレンチ教師、奥本』というキャッチコピーとともに『奥本辰夫教諭は生徒にセクハラをしている』という文言が記載されている。
「はい、できたよ」と印刷されたばかりの告発書を野宮に渡した。
しかし受け取った野宮は首を傾げた。
「これだけ?」
「これだけって? もっと枚数が要るのか?」
「当たり前でしょ! 近所にばら撒くんだから最低でも四、五十枚は必要に決まってるじゃないですか⁉︎」
馬鹿じゃないの? とでも言いたげに野宮は尖った声を出した。
それならそう言ってくれればいいのに、と心で呟きながら再びパソコンに向かって、さっきと同じ工程を繰り返した。
コピー機が動きだし、十枚、二十枚と刷られた告発書が取り出し口に積み重なっていく。ものの数分もしないうちに、百枚の束が完成した。
野宮はその束をつかむと本のページみたいに、ぱらぱらとめくった。
「ざっと確認したところ、どれも綺麗に印刷されています。これでいいでしょう」
満足そうな顔で告発書の束を通学カバンにしまった。
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