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第一章
妓楼『藤ノ井』の生活(2)
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村雨が、先に立ち一階から順に説明しながら四階右奥の個室に連れて行く。
「ここが、あなたの個室です。ここには誰も入りません、掃除や片付けは自分でしてもらいます。ここ以外でのあなたは遊女紅玉です。紅玉としてここから出る場合は、支度でそろえた着物を着てください。着物の着方はわかるのですね」
「はい」
紅玉が答えると、村雨はにっこり笑って
「緊張したと思います。お昼のミーティングまで部屋でゆっくりしてくださいね。下の食堂でミーティング後に昼食を食べるのでその時に先輩遊女たちい紹介します。それでは着替えを澄まして先ほどの部屋に来てください」
そう言って、部屋を出て行った。
部屋は6畳ほどで部屋の壁一面はクローゼットになっている。隅にシングルのベッドがあった。ベッドの横の一面には姿見がある。揃える衣装は、スーツか着物かを選べたが、今迄スーツを着たことが無くて合わせたら七五三の子供が着たように見えてアンバランスだった。次に着物を着てみると自分の中でしっくりと感じたので支度を着物にした。それから着付けを久乃に習って猛特訓した。
紅は、思った以上に気を張っていたようで村雨を見送って一人になった途端に床に座り込んでしまった。『はぁ、まだまだ序の口でこんなに疲れるのだから、もっとしっかりしないともうすでにこの場の雰囲気に押されている』と思っていた時にドアをノックされた。
紅は、驚いて
「…あっ、…は、はい」
「紅玉さん、平太です。お茶をお持ちしました」
「はい、どうぞ」
紅は、徐にドアを開けた。先ほどとは違って笑顔の平太がいた。
「緊張したでしょう。ここにずーっと住んでいる私でも新人の遊女を迎える時の支配人の話は緊張します。あの人もずーっとあれではないのですが、職務上あの人がピッしとしていないと旦那衆の意見がなんでも通ってしまうので、厳しくされているのです。それは、村雨さんもそうです。遣り手として遊女の我が儘を抑えるために結構煩く指導されます」
「役割?」
「そうですね、私は、生まれてこの方この大門から出たことが無い下僕上がりの侍従です。わからないことがあれば何なりと聞いてくださったらいいです。外からの遊女さんには僕のような者が世話係に就きます。慣れれば違う者が就くことになりますが、紅玉さんがここに慣れるまでよろしくお願いいたします」
「はい、ありがとうございます」
「紅玉さん、私の様な者には丁寧な言葉を使わないでください。この妓楼は、私の様な者より遊女の方が身分は高いのです。お客様は勿論、楼主、支配人、遣り手、奥方さん今はまだいらっしゃいませんが、この方々には尊敬語で、遊女同士は丁寧語で、それ以外の者は呼び捨てで結構です」
「これは、紅玉さんがここで使う茶器の一式です。毎日夜寝る前にポットを部屋の前に置いておくと朝には温かいお湯が入って部屋の前に置いてあるので、お使いください。お風呂は毎日夜明けには湧いています。朝の早い時間でも入浴は可能です。朝湯が基本ですので、朝食前に使ってください。朝ご飯は、一階の奥にある食堂に行けば7時から食べられます。遊女の方々は朝食をとる取らないは様々です。それではそのほかはおいおいお教えします。お昼は1時半がミーティングの始まる時間ですのでそれまでにお着替えだけは済ませておいてください。今回だけは私が迎えに来ます」
平太は、茶器を一式とポットそして、貰い物だと言って大福を置いて出て行った。紅は、ひとり部屋でお茶を飲みありがたく大福を食べた。そして、着物に袖を通して時を待った。
「ここが、あなたの個室です。ここには誰も入りません、掃除や片付けは自分でしてもらいます。ここ以外でのあなたは遊女紅玉です。紅玉としてここから出る場合は、支度でそろえた着物を着てください。着物の着方はわかるのですね」
「はい」
紅玉が答えると、村雨はにっこり笑って
「緊張したと思います。お昼のミーティングまで部屋でゆっくりしてくださいね。下の食堂でミーティング後に昼食を食べるのでその時に先輩遊女たちい紹介します。それでは着替えを澄まして先ほどの部屋に来てください」
そう言って、部屋を出て行った。
部屋は6畳ほどで部屋の壁一面はクローゼットになっている。隅にシングルのベッドがあった。ベッドの横の一面には姿見がある。揃える衣装は、スーツか着物かを選べたが、今迄スーツを着たことが無くて合わせたら七五三の子供が着たように見えてアンバランスだった。次に着物を着てみると自分の中でしっくりと感じたので支度を着物にした。それから着付けを久乃に習って猛特訓した。
紅は、思った以上に気を張っていたようで村雨を見送って一人になった途端に床に座り込んでしまった。『はぁ、まだまだ序の口でこんなに疲れるのだから、もっとしっかりしないともうすでにこの場の雰囲気に押されている』と思っていた時にドアをノックされた。
紅は、驚いて
「…あっ、…は、はい」
「紅玉さん、平太です。お茶をお持ちしました」
「はい、どうぞ」
紅は、徐にドアを開けた。先ほどとは違って笑顔の平太がいた。
「緊張したでしょう。ここにずーっと住んでいる私でも新人の遊女を迎える時の支配人の話は緊張します。あの人もずーっとあれではないのですが、職務上あの人がピッしとしていないと旦那衆の意見がなんでも通ってしまうので、厳しくされているのです。それは、村雨さんもそうです。遣り手として遊女の我が儘を抑えるために結構煩く指導されます」
「役割?」
「そうですね、私は、生まれてこの方この大門から出たことが無い下僕上がりの侍従です。わからないことがあれば何なりと聞いてくださったらいいです。外からの遊女さんには僕のような者が世話係に就きます。慣れれば違う者が就くことになりますが、紅玉さんがここに慣れるまでよろしくお願いいたします」
「はい、ありがとうございます」
「紅玉さん、私の様な者には丁寧な言葉を使わないでください。この妓楼は、私の様な者より遊女の方が身分は高いのです。お客様は勿論、楼主、支配人、遣り手、奥方さん今はまだいらっしゃいませんが、この方々には尊敬語で、遊女同士は丁寧語で、それ以外の者は呼び捨てで結構です」
「これは、紅玉さんがここで使う茶器の一式です。毎日夜寝る前にポットを部屋の前に置いておくと朝には温かいお湯が入って部屋の前に置いてあるので、お使いください。お風呂は毎日夜明けには湧いています。朝の早い時間でも入浴は可能です。朝湯が基本ですので、朝食前に使ってください。朝ご飯は、一階の奥にある食堂に行けば7時から食べられます。遊女の方々は朝食をとる取らないは様々です。それではそのほかはおいおいお教えします。お昼は1時半がミーティングの始まる時間ですのでそれまでにお着替えだけは済ませておいてください。今回だけは私が迎えに来ます」
平太は、茶器を一式とポットそして、貰い物だと言って大福を置いて出て行った。紅は、ひとり部屋でお茶を飲みありがたく大福を食べた。そして、着物に袖を通して時を待った。
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