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青年期
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先にロット君を入れてしまったばっかりにばっちりネロの真っ黒の髪と瞳がお目見えしている。
先にマントをかぶせておくんだったなぁ。すっかり失念していた。
「……な、だ、黒?」
おお、分かりやすく混乱している。
もう見られてしまったのでこの際、ロット君にはばれてもいいかというあきらめの気持ちである。
それに……まぁ、どうせロット君は喋らないだろう。
なかなかロット君が扉の前から動いてくれないのでぐいぐい押しやる。
ばっちりロット君の魔力はいただいた。
ふらついた体を押しのけてネロが座る椅子の隣に立つ。
ネロはネロで急な来客に物怖じすることなく俺の顔を見つめている。
ロット君に興味はないようだ。
ネロ、せめて背中は向けないようにしような。
ロット君が気に入らないのかもしれないけど、人としてのマナーだからな。
そんなネロの顔前にさっと右手を広げる。
「紹介するよ。俺の息子のネロだ」
可愛かろう。
「は?息子?」
口を半開きにして唖然としている。
ありゃ、余計に混乱したか。
頭に?が見えるぞ。
ロット君の阿呆面を横目に紹介を続ける。
「うん、拾った。俺の息子として育てることにした」
拾いに行ったともいう。
「ひろ?」
単語さえ喋らなくなったぞ。
モンスターを捕まえるゲームなら台詞枠に『ロットは混乱している!』とでも出たことだろう。
ネロにもロット君を紹介しようと思っていたのに先ほどからピクリとも動かない。
ダメだこりゃ。
ため息をついて自分の席に着いた。
ロット君は使い物にならなくなってしまったので俺たちはとりあえずご飯を食べることにする。
せっかくネロが作ってくれた肉の丸焼きが冷めるからな。
両手を合わせて……
「いただきます!さ、ネロこのおじさんは気にしなくていいからな。先に食べてしまおう」
といったところでロット君が吠えた。
「誰がおじさんだ!」
聞こえていたらしい。ネロは10歳なので、20歳はおじさんであってるだろ。
俺はまだぎり10代だもんね。精神年齢は……という声は聞こえない。
聞こえないったら聞こえない。
「いや、ちょっと待て、なんでそんなことになってる?」
ロット君が頭を抱えだしている。
存分に混乱するといいよ。
俺がネロを育てる発言したことでロット君に何がしかのダメージでも入っているのだろうか。
突っ立ったままのロット君にフォークを向け、要件を聞く。
「どうでもいいけど、ステラはなんて?あ、うまっ!ネロうまく焼けたな!」
俺はほめて伸ばす教育方針である。
ネロも心なしか嬉しそうだ。多分。
向かいに座るネロも肉をほおばっている。
無表情なので美味しいと思っているかは定かではないが……
塩コショウ多めに入れといてよかった。
ちょっとは焦げた味が緩和されたことだろう。
「あ、あぁ、そうだ手紙を預かってきた」
まだ、放心状態なのかネロの容姿には一切触れない。
俺的にはありがたいが。
鞄をガサゴソ漁り、黄色の封筒を差し出してくる。
受け取りながら気になっていたことを聞いてみる。
「そういや、兄上は?一緒に来なかったの?」
見た感じ一人っぽい。
外にも誰かいた感じはしないし。
どちらかというとロット君よりリュカに会いたかったのになぁ。
「リュカ様は、今日は学園に行っている」
フンと鼻を鳴らしたロット君はなぜか得意げだ。
ほーん、二十歳で学校ってことは、前世で言う大学か?
伯爵でそこまで行くというのならよほど優秀なのだろう。
それか、OBとして何か呼び出されたんだろうか。
この世界の学校事情はよく分からん。
俺、行ってないし。
リュカは学園にいるのにロット君がここにいるってことは……
え、ついにロット君解任されたん?
それか置いてかれたか……可哀想に。
という顔をしていたわけではないのになぜかロット君に睨まれた。
なぜバレたし。
「今、失礼なことを考えただろ?今日は休暇を取っているんだ!」
休暇、ねぇ。休みを”取らされた”の間違いだろ。
そんなやつれた顔して。
リュカのことだ。休みにしてくれたんだろう。
「ま、いいけど……」
手紙を受け取るとわずかに静電気みたいなピリピリしたような気がした。乾燥してるんだろうか。
気のせいかと思って端からビリビリと破ったら、またもやロット君のあんぐり顔と対面する羽目になった。
「なにその顔?変顔でもしてんの?」
「……いや、その、開けるとき何もなかったか?」
何も…とは?
「ちょっとピリピリしたやつ?」
「ちょっとだと?!」
なんなの?なんか魔法でもかけてたわけ?
ロット君ならやりそうだけども。
ロット君は顎に手を置いてぶつぶつ呟きだした。
「普通は、俺が解除しないと開けられないはずだぞ?」
俺に向けて言っているようではないけど一応返事をしておく。
「普通に開いたけど?何?なんかダメだった?」
俺の返事にロット君は俺に向き直り口を開いた。
「手紙は宛先の人物より先に見られないように魔法を掛けておくんだ。……つまり俺がちゃんとした相手に渡す前に魔法を解かないといけない」
つまり俺がさっき静電気を浴びたのはロット君が魔法を解かなかったからってこと?
わざとなん?まだ、混乱してるの?
相変わらず俺への嫌がらせは止められないみたいだ。
重症だな。
それはさておき、ロット君が魔法を解かないと開けられない、と。
なんで俺、普通に開けられたわけ?
思わず自身の手を見つめる。
魔法は魔力。俺は魔力を……
……もしかして……分かったかも。
もし、この仮説が正しいなら、俺チート級では?
今すぐ試したいところだが、この件はロット君が帰ってから試そう。
今は、ステラからの手紙だ。
手紙を広げると全部で3枚あった。
多いな。文字がびっしり書いてある。
ざっと目を通すと、前半は推しやリュカへの語りだった。
早々に読む気が失せ、流し読みをすることにする。
が、途中気になる単語を見つけ目で追う。
「えーっと……首輪?」
伯爵家で犬でも飼い始めたのだろうか?
先にマントをかぶせておくんだったなぁ。すっかり失念していた。
「……な、だ、黒?」
おお、分かりやすく混乱している。
もう見られてしまったのでこの際、ロット君にはばれてもいいかというあきらめの気持ちである。
それに……まぁ、どうせロット君は喋らないだろう。
なかなかロット君が扉の前から動いてくれないのでぐいぐい押しやる。
ばっちりロット君の魔力はいただいた。
ふらついた体を押しのけてネロが座る椅子の隣に立つ。
ネロはネロで急な来客に物怖じすることなく俺の顔を見つめている。
ロット君に興味はないようだ。
ネロ、せめて背中は向けないようにしような。
ロット君が気に入らないのかもしれないけど、人としてのマナーだからな。
そんなネロの顔前にさっと右手を広げる。
「紹介するよ。俺の息子のネロだ」
可愛かろう。
「は?息子?」
口を半開きにして唖然としている。
ありゃ、余計に混乱したか。
頭に?が見えるぞ。
ロット君の阿呆面を横目に紹介を続ける。
「うん、拾った。俺の息子として育てることにした」
拾いに行ったともいう。
「ひろ?」
単語さえ喋らなくなったぞ。
モンスターを捕まえるゲームなら台詞枠に『ロットは混乱している!』とでも出たことだろう。
ネロにもロット君を紹介しようと思っていたのに先ほどからピクリとも動かない。
ダメだこりゃ。
ため息をついて自分の席に着いた。
ロット君は使い物にならなくなってしまったので俺たちはとりあえずご飯を食べることにする。
せっかくネロが作ってくれた肉の丸焼きが冷めるからな。
両手を合わせて……
「いただきます!さ、ネロこのおじさんは気にしなくていいからな。先に食べてしまおう」
といったところでロット君が吠えた。
「誰がおじさんだ!」
聞こえていたらしい。ネロは10歳なので、20歳はおじさんであってるだろ。
俺はまだぎり10代だもんね。精神年齢は……という声は聞こえない。
聞こえないったら聞こえない。
「いや、ちょっと待て、なんでそんなことになってる?」
ロット君が頭を抱えだしている。
存分に混乱するといいよ。
俺がネロを育てる発言したことでロット君に何がしかのダメージでも入っているのだろうか。
突っ立ったままのロット君にフォークを向け、要件を聞く。
「どうでもいいけど、ステラはなんて?あ、うまっ!ネロうまく焼けたな!」
俺はほめて伸ばす教育方針である。
ネロも心なしか嬉しそうだ。多分。
向かいに座るネロも肉をほおばっている。
無表情なので美味しいと思っているかは定かではないが……
塩コショウ多めに入れといてよかった。
ちょっとは焦げた味が緩和されたことだろう。
「あ、あぁ、そうだ手紙を預かってきた」
まだ、放心状態なのかネロの容姿には一切触れない。
俺的にはありがたいが。
鞄をガサゴソ漁り、黄色の封筒を差し出してくる。
受け取りながら気になっていたことを聞いてみる。
「そういや、兄上は?一緒に来なかったの?」
見た感じ一人っぽい。
外にも誰かいた感じはしないし。
どちらかというとロット君よりリュカに会いたかったのになぁ。
「リュカ様は、今日は学園に行っている」
フンと鼻を鳴らしたロット君はなぜか得意げだ。
ほーん、二十歳で学校ってことは、前世で言う大学か?
伯爵でそこまで行くというのならよほど優秀なのだろう。
それか、OBとして何か呼び出されたんだろうか。
この世界の学校事情はよく分からん。
俺、行ってないし。
リュカは学園にいるのにロット君がここにいるってことは……
え、ついにロット君解任されたん?
それか置いてかれたか……可哀想に。
という顔をしていたわけではないのになぜかロット君に睨まれた。
なぜバレたし。
「今、失礼なことを考えただろ?今日は休暇を取っているんだ!」
休暇、ねぇ。休みを”取らされた”の間違いだろ。
そんなやつれた顔して。
リュカのことだ。休みにしてくれたんだろう。
「ま、いいけど……」
手紙を受け取るとわずかに静電気みたいなピリピリしたような気がした。乾燥してるんだろうか。
気のせいかと思って端からビリビリと破ったら、またもやロット君のあんぐり顔と対面する羽目になった。
「なにその顔?変顔でもしてんの?」
「……いや、その、開けるとき何もなかったか?」
何も…とは?
「ちょっとピリピリしたやつ?」
「ちょっとだと?!」
なんなの?なんか魔法でもかけてたわけ?
ロット君ならやりそうだけども。
ロット君は顎に手を置いてぶつぶつ呟きだした。
「普通は、俺が解除しないと開けられないはずだぞ?」
俺に向けて言っているようではないけど一応返事をしておく。
「普通に開いたけど?何?なんかダメだった?」
俺の返事にロット君は俺に向き直り口を開いた。
「手紙は宛先の人物より先に見られないように魔法を掛けておくんだ。……つまり俺がちゃんとした相手に渡す前に魔法を解かないといけない」
つまり俺がさっき静電気を浴びたのはロット君が魔法を解かなかったからってこと?
わざとなん?まだ、混乱してるの?
相変わらず俺への嫌がらせは止められないみたいだ。
重症だな。
それはさておき、ロット君が魔法を解かないと開けられない、と。
なんで俺、普通に開けられたわけ?
思わず自身の手を見つめる。
魔法は魔力。俺は魔力を……
……もしかして……分かったかも。
もし、この仮説が正しいなら、俺チート級では?
今すぐ試したいところだが、この件はロット君が帰ってから試そう。
今は、ステラからの手紙だ。
手紙を広げると全部で3枚あった。
多いな。文字がびっしり書いてある。
ざっと目を通すと、前半は推しやリュカへの語りだった。
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