こちら、輪廻転生案内課!

天原カナ

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これも一つの仕事

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 コートを着なくてもよくなった頃だった。
 暖かくて、茜は薄手のニットにパンツスタイル。それに春ジャケットを着て出勤した。
 最初の給料が出て、茜は若い女性が好みそうなショップが並ぶ通りに行き、麗が言ったとおりの「オフィスカジュアル」の服を揃えた。
 ただでさえ役所で働いている職員の中で幼く見えるのだ。これで少しは大人っぽく見えるのではないかと期待した。
 実際はちょっと背伸びした高校生ができあがっただけだが、真っ黒なスーツよりは彩りのある服の方が気分がいい。
「おはようございます」
「おはよう。あら、そのニット可愛いわね」
「茜ちゃんかわいい!」
「ありがとうございます。麗さんのワンピースも素敵だし、六花ちゃんも可愛いです」
 朝の女性陣による誉め合いも日課だ。世代がバラバラだからか、それは嫌みなく続けられる。
 今日の麗はレトロな柄のワンピースを着て、六花はフリルがたくさんついたブラウスとスカートをはいて、頭に小さな帽子をつけている。六花の歳ではオフィスカジュアルは揃える方が難しいのだろうが、案外服装規定は無法地帯なのかもしれない。
 日課が終わると、席に座り、パソコンの電源を入れる。最初はわからなかったパソコンの扱い方も、やっと慣れてきた。エクセルとワードの違いもわかるし、インターネットも使える。
 共有ファイルから今日の郵送分のリストを呼び出す。一年後の今日、転生する人たちのリストだ。
「おはよう」
「あ、おはようございます」
 そうこうしているうちに、神代が出勤してきて、少し遅れて白石がやってきた。最後に大川がやってくると、輪廻転生案内課のメンバーは勢ぞろいとなる。
 それぞれお茶を入れたり、パソコンを起動させたりしていると、始業のチャイムが鳴る。それと同時に四つある一般人用入り口が開かれるのだ。 といっても、ほとんどが生活案内課や経理課に用がある人がほとんどで、ここのカウンターのベルが押されることはない。茜がここに来てから、そのベルが鳴ったのは、隣の生活案内課が忙しくて苛立った一般人が押したものと、間違えて押されたものだけだった。
 だから、隣の生活案内課が忙しそうにしているのを横目に、今日も茜たちはひたすら書類を折って封筒に入れる作業をしていた。
 誰がいつ死んで、いつ転生するのかはコンピューターで管理されていて、間違いはないようになっている。その昔は全部が手作業で大変だったと麗と六花が笑っていた。
 書類を折りながら、時折雑談を挟み、今日の分を仕上げていく。全員の集中が切れそうになった頃、電話がなった。
 ここの電話が鳴るのは、ほとんどが内線だ。そうして新人である茜が取るということになっている。他の課の人のことも覚えるし、相手にも覚えてもらいやすいからという理由らしい。
「はい、輪廻転生案内課八巻です」
 いつもの通り、そう名乗る。そうすると何度もやりとりをした相手からは、親しげな声が聞こえてくるのだ。
 だが、電話の向こうからはなにも聞こえてこない。
「あの、もしもし?」
 戸惑った茜の声に、隣にいた神代が反応する。
「どうかしたら?」
「えっと、もしもし? 聞こえますか?」
「……んです」
 電話の向こうから絞り出すような男性の声がする。
「え?」
「転生したくないんです」
「転生したくない!?」
 思わず声を上げてしまった茜に、課内のメンバーの視線が集まる。すぐに神代がメモ紙になにかを書いて渡してきた。
(氏名、住所、転生日)
 どうやらそれを聞けということらしい。
「あの、お名前聞いてもいいですか?」
「……川井、幸一郎、です」
「住所は?」
「丑区辛丑3丁目5ー7、205、です」
 言われた住所を急いでメモをする。聞き返すと教えてくれないかもしれないという切迫感が、電話から伝わってくる。
「転生日はいつになりますか?」
「……」
「あの……」
「来月の三日」
「来月の三日ですね」
 カレンダーで確認すると、あの二週間ほどだ。
「転生したくない場合、どうすればいいんですか」
 震える声が電話口から聞こえる。だけど、それに答えるすべを、茜は持ち合わせてはいなかった。
「えっと、転生は、全員がするもので、その……義務のようなものでして」
「嫌なんです。転生するの。どうにかならないんですか?」
 隣を見ると神代が首を振る。なにかを耳に当てているから、この電話の内容を聞いているのだろう。
「申し訳ございません。規則でして……」
「い、嫌です!」
「あ、あの」
 茜がなにか言おうとする前に、電話はがちゃりと切られてしまった。なにか他に言いようがあったのではないかという思いがせり上がってくる。だが、それは神代によって押しとどめられた。
「こういうこともよくある。まぁ、覚えておけ」
「え?」
「転生したくないとか、早くしたいとかたまーにくるのよ、ここ」
「八巻さんが来る少し前に、包丁持って転生させろって言う人来ましたね」
 茜の電話のなりゆきを聞いていたのだろう、麗と白石がそう言う。白石の話は物騒だが、よくあることなら対応策を教わっておいた方がよさそうだ。
「神代さん」
「なんだ、ハチ」
「八巻です」
「こういう場合ってどうするのがいいんですか?」
「そうだな……」
 神代が茜が書いたメモを見る。
「ここに行ってみるか」
「え?」
「転生日まであと二週間しかない。行方不明になられても困る」
「行方不明になったらどうなるんですか?」
「わからない」
「わからない?」
「誰も知らないんだ。消滅すると言われている。輪廻の輪からはずれるということだな」
 転生して、現世に生まれて生きて死んで、そうしてまたここに戻ってきて暮らし、また転生する。その流れの中からはずれてしまう者はどうなるのだろう。
「茜くん」
「はい!」
 声をかけたのは大川だった。
「転生が決定した者の相談は、輪廻転生案内課の役目だ。初めてで大変だろうが、やってみるといい」
「わかりました」
「道生くんがいるから大丈夫だよ。緊張しないで」
 六花の言葉で、一人で行くのではないのだと少し安堵した。隣に座る神代を見ると、パソコンで地図を見ている。
「新人一人で行かせるわけないだろう。俺たちの仕事はペアで動くんだ。最初に言われただろ」
「……はい」
「いきなり襲われても道生くんがやっつけてくれるよ!」
「怯えたやつほどなにするかわからないからな。ほら、地図持っておけ」
 印刷されたばかりの地図が渡される。見れば該当の住所に赤い丸がつけられていた。
「神代さん、地図は」
「俺はスマホがあるからいい」
「そうですか」
 あの世の住人はほとんどがスマートフォンを持っている。だけど、茜はその必要性を感じなくてまだ持っていなかった。電話はかける場所がないし、調べ物は役所のパソコンがある。
 今までは役所と社宅の往復の日々で、休みの日に少し町に出るくらいだった。だが、仕事で外に出ることがあるとなると、スマートフォンくらい持っていてもいいのかもしれない。
「よし、行くぞ」
「はい!」
 出て行く神代の後を追う。背中にみんなの「いってらっしゃい」の声が聞こえた。



 電話の主が住む場所は役所から電車で四駅ほど離れた場所だった。駅からしばらく歩いて、細い小道に入ると、同じようなアパートが並ぶ通りがあった。
「このあたりだな」
 駅からずっとスマホを見ていた神代が、画面をタップして仕舞う。アパートの入り口に書いてある番地を一つずつ確認して、該当のアパートを見つけた。
「あの、神代さん」
「なんだ?」
「電話の人が嘘の住所教えたってことはないですか?」
「ないな」
「なんで……」
 断言する神代が不思議で、茜は首を傾げる。こうやって自分たちが来ることは、相手もわかっているだろう。なのに正直に住所を教えるなんて、連れて行かれる可能性だってあるのに、茜には不思議で仕方なかった。
「電話してきたってことは止めて欲しいんだろ。本当に転生したくないやつは、なにも言わずに消える。俺たちの手が間に合わないくらいにするりとな」
 何度もその場面に立ち会ったと神代の横顔が語っていた。神代がここに来て、何年経つのかは知らないが、きっと色んなこと経験しているのだろう。
「ハチ、行くぞ」
「八巻です」
「お前、好きだな、それ」
 階段を上って、205号室を探す。通路の一番奥にその番号はあった。
「あ、ここですね」
「呼び鈴鳴らすか」
 神代がチャイムを鳴らすと、ピーンポンという音が室内に響く音がする。同時になにかが倒れるようなガタンという音も聞こえてきた。
「神代さん!?」
「落ち着け」
 慌てそうになる茜を制して、神代がドアノブに手をかける。それを回すとあっさりとドアは開いた。どうやら鍵はかかっていなかったらしい。
「川井さん、いますか? 役所の輪廻転生課の者です」
 ドアを開けて、神代が中に入る。それに茜も続くと、靴を脱いで部屋に上がった。
 中に入ると、綺麗に整理整頓された1LDKの部屋が目に入ってきた。茜の部屋と同じような間取りだから、一人暮らしが多いここでは一般的なのかもしれない。
「川井さーん、どちらですか?」
 神代の呼ぶ声に、答える者はいない。だが、室内で音はしたのだから、なにかしらはいるはずなのだ。
「ハチ、聞こえたか?」
「え?」
「声がする」
 静かにしてみると、確かにどこからか鼻をすするような音がする。室内に自分たち二人以外の人間がいるということだ。
「こっちか」
 音の出所を見つけた神代が、おそらく寝室であろうドアを開ける。ゆっくりと開けられたドアには、ドアノブに紐をくくりつけ、その紐の輪の中に首を通して脱力している男性がついてきた。
「え、ちょ、神代さん!」
「大声出すなよ。ハチ。死んじゃいない」
 冷静にそう言って神代が川井の首から紐を取る。そうすると支えを失った川井の身体は、床に横たわった。
 その横にしゃがみこんで、神代が聞く。
「川井幸一郎さんですね」
「……はい」
 ぐすりと鼻を啜りながら、川井が起きあがる。四十代くらいの少し頭皮が薄くなってきた男性は、どこにでもいそうなおじさんだった。気弱そうで、俯いたまま顔を上げない。
 それでも神代は寄り添うわけでもなく、突き放すわけでもなく、ただ淡々と伝えるべきことを伝えた。
「ご存じのとおりここでは自殺はできません。ただ苦しいだけです」
「……そう、ですね」
「二週間後の転生をあなたが避けることはできません」
「どんなことがあってもですか?」
「そうです」
 きっぱりとそう言い切った神代に、川井の目から涙がこぼれる。床に小さな水たまりができて、それが何個も増えていく。
 ティッシュかハンカチでも差し出した方がいいのだろうかと茜がおろおろしていると、川井から電話口で聞いた絞り出すような声が聞こえてきた。
「ここに来る前……僕は家族に恵まれず、学校ではいじめられ、職場では役立たずの烙印を押され、辛かった。病気で余命を宣告されて、安堵したのを覚えています。死んでここに来たらなにか変わるかと思ったけど、なにも変わらなかった。友人も恋人もいない。僕が転生しても寂しがってくれる人なんていない。もう疲れました。絶望するのは」
 川井が大きく息を吐き出して、それで話は終わった。それにどう答えていいのか、答えるべきなのかわからず、茜は神代を見た。
「川井さん。あなたの次の転生先は、役所の人間でも知りません。それに賭けるか賭けないかはあなた次第です」
「まるで博打ですね」
「人生なんてそんなもんです」
「ただ、情というものに触れたかっただけなんですけどねぇ」
 愛情でも、友情でもいいから、誰か一人でもいいから、そんなものが欲しかったと川井が訴える。
 自分より遙かに長く生きている川井や神代の会話に入れない茜は、ただそっと息をひそめてそこにいるしかなかった。
 落ち着いた川井に名刺を渡して、その日は帰ることになった。アパートを出たところで、神代が茜を呼ぶ。
「ハチ」
「八巻です」
「俺たちにできることは限られてる。なにかできると思うなよ」
「でも……」
「なにかできると思い上がるな。痛い目をみるぞ」
「……それは」
「経験則だ」
 それだけ言って、神代が歩き出す。
 きっと茜の知らない経験を神代はしている。助けられたことも、助けられなかったこともたくさん経験してきたのだろう。
 多分、従うのが一番いいのは茜もわかっている。だけど、電話口から聞こえてきたあの絞り出すような声が耳から離れない。
 家族の愛情も、友情も、茜には理解できないが、それでもここで繋がった縁はある。それが全くないというのはどんな気持ちなのだろう。
 もやもやしたものを抱えながら、茜は神代と一緒に役所に戻った。
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