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挨拶は死因!?
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「あかね。最近よく話してるお迎え課の新人くん、彼氏?」
「違います」
いつものように作業をしていると、休憩と言って麗が声をかけてきた。その内容を聞いて、すぐに返事をする。
「えー茜ちゃん、お似合いだよ?」
六花まで参戦されるとめんどくさくなりそうだ。天真とはあくまでも同期で、この課以外の知り合いのいない茜にとっては知人くらいの位置づけだ。
「ここは一人だからねぇ、誰かと一緒はいいわよ」
「麗さんは恋人いるんですか?」
「アタシは旦那一筋だもの」
「え、麗さん結婚してるんですか?」
「生前ね」
ケタケタと麗が笑う。麗の歳は知らない。職員は六十年転生の縛りがないから、六十年以上ここにいる可能性だってある。旦那というのが死んでここにいるのか、それともまだ生きているのかもわからない。
艶やかに笑う麗は、そんな茜の疑問を全部もぎ取って隠してしまった。
そんな会話に、神代が口を挟む。
「家族や恋人を理由に引きずる人は多い。気をつけろよ」
「引きずる……?」
「転生したいとかしたくないとか、そういうのの理由の一番になる」
「人は人なしには生きていけないからね」
神代の言葉を、麗が引き継ぐように呟く。しんみりとしてしまった空気を引き裂いたのは、六花だった。
「そういえば、茜ちゃんの歓迎会してなくない?」
「そうね! やりましょ。ねぇ課長?」
「いいね。やろうやろう」
「けんたろー店予約よ!」
「ええ!?」
それから電話も鳴らず、来訪者もいなかった輪廻転生案内課は、定時の鐘が鳴るとともに帰り支度をして、みんなで同じ方向へと歩き出した。
いつも飲みに行くという行きつけの居酒屋があるらしく、そこに向かう。
「まさか決めてすぐやるとは思いませんでしたよ」
そう言う白石に、麗が背中を叩く。
「決めた日が吉日っていうじゃない」
「思い立ったが吉日ですね」
そんなやりとりをする麗と白石の後ろを、茜と神代が歩く。麗が生前結婚していたように、天真が事故で死んだように、隣を歩く神代にも生前があって、死んだ理由があるのだろう。
それはきっと後ろを歩く大川にも、六花にもあるに違いない。
気軽に聞いてはいけないそれらは、確かに誰の中にもあるものだ。
と、思っていた。
数時間前までは。
「はい、じゃあみんな享年と死因発表!」
ビール片手にワインを飲みだした麗がそう言って、周りもそれを拒否したり反対したりはしていない。
居酒屋についてからは、茜と六花以外のメンバーはビールを頼み、二人はコーラを頼んだ。ここでは生前の年齢は関係ないと言われても、飲んだことのないものに抵抗があったし、一口飲ませてもらった麗のビールが苦くて、結局コーラやらウーロン茶を飲んでいる。六花は酒が嫌いらしく、甘いジュースをひたすら飲んでいた。
そうして大川がビールから焼酎を飲みだし、白石はウーロンハイを頼み、神代が三杯目のビールに口をつけ始めた頃、先ほどの麗の声が挙がったのだ。
それまでは他愛のない話をしていた。
どこの化粧品がいいとか、どこのレストランが美味しいかとかそんな話。
まさかそんな展開になるとは思わなくって、茜は内心焦った。発表するような享年も死亡理由も知らない。それよりも、そういうことが簡単に聞いていいことだってことにも驚きがあって、思わずきょろきょろとメンバーを見回した。
そんな茜を尻目に、麗を司会者に話は進んでいく。
「けんたろーは?」
「享年は二十九歳。死因は結核。めちゃくちゃ苦しかった!」
いつも物静かな白石が、酒が入っているのか陽気になっている。
「六花は?」
「享年は十歳! 死因は餓死! あの頃多かったんだよね。親に捨てられるっての」
言っていることは悲壮感たっぷりだが、六花が笑い飛ばすものだから、思わず受け入れてしまった。
「次、課長!」
「享年は六十二かな。いやぁ、昔のことだから曖昧でね。死因は流感だね」
「あれ? 課長、この前は盲腸って言ってませんでしたか?」
「そうだっけ?」
一同から笑いが出る。ちらりと隣を見ると、神代も楽しそうにしていた。
「次はアタシ。享年は……二十七歳。心臓を患って死んだのよ」
にっこりと笑って麗が言う。その横から白石が口を挟んだ。
「嘘です。麗さん、享年三十三歳じゃないですか!」
「あーちょっと! あかねなら信じてくれるかなって思ったのに!」
バラされて麗が白石の頬を抓る。綺麗に手入れされた指先が、ひらひらと動く。その様子が楽しくて、茜も笑った。
「やっと笑ったわね、あかね」
「え?」
「ここでは享年も死因も隠すことじゃないのよ。隠したい人もいるから、無理強いはしないけど。それでも色んな理由の人がいるから、あかねも記憶がないこと気にしなくていいのよ」
白石の頭に頬杖をついて麗が笑う。そのままその綺麗な指が神代を示した。
「最後は、アンタよ。みちお。アンタのことだからペアだってのに歳も教えてないんでしょ」
「……享年二十五歳。死因は戦死」
麗の指摘にため息をついて、神代がなんでもないようにそう言う。
「あの」
余興のような雰囲気が落ち着いて、それぞれ歓談し始めて、茜は隣に座る神代に声をかけた。
「どうした?」
「なんでみなさん、死因なのに、そんな簡単に教えてくれるんですか?」
「受け入れてるから、かな」
「神代さんも?」
「まぁな」
戦争というものを茜は知らない。その名称だけ知っている。望んで戦地に行ったのか、それとも無理矢理だったのか。ここに来たら、みんな受け入れるのだろうか。
いつか自分の死因を知ったとき、茜自身も受け入れられるのだろうか。
「たくさん殺したし、たくさん殺された。戦争だったし、そこはお互い様だな」
酒が入って、少しだけ饒舌になった神代が語る。
「敵の銃弾が足の太い血管を貫通してな。失血死だった」
「死にたくないって思いました?」
「思った。だから、ここにいるんだろうな」
「そう、ですか」
「俺の死因を聞いたんだから、ハチも思い出して教えろよ」
「そうですね。思い出したら」
それがいつになるかわからない。でも思い出したら、それがどんなに悲惨なことでも聞いてもらいたいと思った。
閉店時間になるまで飲んで、最後の方は茜も甘いサワーを飲ませてもらった。林檎味のサワーは苦くなくて飲みやすかった。
店の前で解散して、それぞれの区画に帰って行く。
「ハチ」
「八巻です」
「送ってく」
「いやいいですよ。そんな遠くないし」
「六花は課長が送っていったし、麗さんも白石が送っていった。ここは治安が悪くないって言っても、一応お前は女だしな」
「一応は余計です」
ここは卯区で、丑区までは寅区を通り過ぎないといけない。距離があるわけではないが、ところどころ暗いところもあるし、バスも通っていない。一人は心細いかもと思っていたところだったから、神代の申し出に甘えることにした。
茜の歩幅に合わせるように歩く神代の横を歩きながら、空を見上げた。初めてのお酒に頬が少し熱い。
空には月が光っていて、ここ来た最初の頃、その存在を不思議に思ったのを思い出した。
「あの世なのに、ここには月があるんですね」
「気にしたこともなかった」
「不思議じゃないですか? あの世なのに」
「そうだな」
同じ月を見上げながら、そんなことをぽつぽつと話す。
「痛かったですか?」
「死ぬときか?」
「はい」
「撃たれて熱かった。でも即死じゃなかったからな。じわじわ死んでく感覚は覚えている」
「そうですか」
「自分が死ぬときのことなんて、覚えていていいような、忘れて充分なもんだ」
寅区を過ぎ、丑区にたどり着けば、社宅はすぐだ。見上げると、茜の部屋は当たり前だが電気はついておらず、その横の天真の部屋には明かりがついていた。
「ここで大丈夫です」
「ああ」
「ありがとうございました」
「また明日な」
「はい」
社宅の前で別れて、階段を上る。踊り場から外を見ると、背を向けて歩いていく神代の姿が街灯に照らされて見えた。すっと姿勢のいい背中は、生前軍人さんだったからなのだろうか。
空を見ると、月は先ほどより少し落ちていた。
「違います」
いつものように作業をしていると、休憩と言って麗が声をかけてきた。その内容を聞いて、すぐに返事をする。
「えー茜ちゃん、お似合いだよ?」
六花まで参戦されるとめんどくさくなりそうだ。天真とはあくまでも同期で、この課以外の知り合いのいない茜にとっては知人くらいの位置づけだ。
「ここは一人だからねぇ、誰かと一緒はいいわよ」
「麗さんは恋人いるんですか?」
「アタシは旦那一筋だもの」
「え、麗さん結婚してるんですか?」
「生前ね」
ケタケタと麗が笑う。麗の歳は知らない。職員は六十年転生の縛りがないから、六十年以上ここにいる可能性だってある。旦那というのが死んでここにいるのか、それともまだ生きているのかもわからない。
艶やかに笑う麗は、そんな茜の疑問を全部もぎ取って隠してしまった。
そんな会話に、神代が口を挟む。
「家族や恋人を理由に引きずる人は多い。気をつけろよ」
「引きずる……?」
「転生したいとかしたくないとか、そういうのの理由の一番になる」
「人は人なしには生きていけないからね」
神代の言葉を、麗が引き継ぐように呟く。しんみりとしてしまった空気を引き裂いたのは、六花だった。
「そういえば、茜ちゃんの歓迎会してなくない?」
「そうね! やりましょ。ねぇ課長?」
「いいね。やろうやろう」
「けんたろー店予約よ!」
「ええ!?」
それから電話も鳴らず、来訪者もいなかった輪廻転生案内課は、定時の鐘が鳴るとともに帰り支度をして、みんなで同じ方向へと歩き出した。
いつも飲みに行くという行きつけの居酒屋があるらしく、そこに向かう。
「まさか決めてすぐやるとは思いませんでしたよ」
そう言う白石に、麗が背中を叩く。
「決めた日が吉日っていうじゃない」
「思い立ったが吉日ですね」
そんなやりとりをする麗と白石の後ろを、茜と神代が歩く。麗が生前結婚していたように、天真が事故で死んだように、隣を歩く神代にも生前があって、死んだ理由があるのだろう。
それはきっと後ろを歩く大川にも、六花にもあるに違いない。
気軽に聞いてはいけないそれらは、確かに誰の中にもあるものだ。
と、思っていた。
数時間前までは。
「はい、じゃあみんな享年と死因発表!」
ビール片手にワインを飲みだした麗がそう言って、周りもそれを拒否したり反対したりはしていない。
居酒屋についてからは、茜と六花以外のメンバーはビールを頼み、二人はコーラを頼んだ。ここでは生前の年齢は関係ないと言われても、飲んだことのないものに抵抗があったし、一口飲ませてもらった麗のビールが苦くて、結局コーラやらウーロン茶を飲んでいる。六花は酒が嫌いらしく、甘いジュースをひたすら飲んでいた。
そうして大川がビールから焼酎を飲みだし、白石はウーロンハイを頼み、神代が三杯目のビールに口をつけ始めた頃、先ほどの麗の声が挙がったのだ。
それまでは他愛のない話をしていた。
どこの化粧品がいいとか、どこのレストランが美味しいかとかそんな話。
まさかそんな展開になるとは思わなくって、茜は内心焦った。発表するような享年も死亡理由も知らない。それよりも、そういうことが簡単に聞いていいことだってことにも驚きがあって、思わずきょろきょろとメンバーを見回した。
そんな茜を尻目に、麗を司会者に話は進んでいく。
「けんたろーは?」
「享年は二十九歳。死因は結核。めちゃくちゃ苦しかった!」
いつも物静かな白石が、酒が入っているのか陽気になっている。
「六花は?」
「享年は十歳! 死因は餓死! あの頃多かったんだよね。親に捨てられるっての」
言っていることは悲壮感たっぷりだが、六花が笑い飛ばすものだから、思わず受け入れてしまった。
「次、課長!」
「享年は六十二かな。いやぁ、昔のことだから曖昧でね。死因は流感だね」
「あれ? 課長、この前は盲腸って言ってませんでしたか?」
「そうだっけ?」
一同から笑いが出る。ちらりと隣を見ると、神代も楽しそうにしていた。
「次はアタシ。享年は……二十七歳。心臓を患って死んだのよ」
にっこりと笑って麗が言う。その横から白石が口を挟んだ。
「嘘です。麗さん、享年三十三歳じゃないですか!」
「あーちょっと! あかねなら信じてくれるかなって思ったのに!」
バラされて麗が白石の頬を抓る。綺麗に手入れされた指先が、ひらひらと動く。その様子が楽しくて、茜も笑った。
「やっと笑ったわね、あかね」
「え?」
「ここでは享年も死因も隠すことじゃないのよ。隠したい人もいるから、無理強いはしないけど。それでも色んな理由の人がいるから、あかねも記憶がないこと気にしなくていいのよ」
白石の頭に頬杖をついて麗が笑う。そのままその綺麗な指が神代を示した。
「最後は、アンタよ。みちお。アンタのことだからペアだってのに歳も教えてないんでしょ」
「……享年二十五歳。死因は戦死」
麗の指摘にため息をついて、神代がなんでもないようにそう言う。
「あの」
余興のような雰囲気が落ち着いて、それぞれ歓談し始めて、茜は隣に座る神代に声をかけた。
「どうした?」
「なんでみなさん、死因なのに、そんな簡単に教えてくれるんですか?」
「受け入れてるから、かな」
「神代さんも?」
「まぁな」
戦争というものを茜は知らない。その名称だけ知っている。望んで戦地に行ったのか、それとも無理矢理だったのか。ここに来たら、みんな受け入れるのだろうか。
いつか自分の死因を知ったとき、茜自身も受け入れられるのだろうか。
「たくさん殺したし、たくさん殺された。戦争だったし、そこはお互い様だな」
酒が入って、少しだけ饒舌になった神代が語る。
「敵の銃弾が足の太い血管を貫通してな。失血死だった」
「死にたくないって思いました?」
「思った。だから、ここにいるんだろうな」
「そう、ですか」
「俺の死因を聞いたんだから、ハチも思い出して教えろよ」
「そうですね。思い出したら」
それがいつになるかわからない。でも思い出したら、それがどんなに悲惨なことでも聞いてもらいたいと思った。
閉店時間になるまで飲んで、最後の方は茜も甘いサワーを飲ませてもらった。林檎味のサワーは苦くなくて飲みやすかった。
店の前で解散して、それぞれの区画に帰って行く。
「ハチ」
「八巻です」
「送ってく」
「いやいいですよ。そんな遠くないし」
「六花は課長が送っていったし、麗さんも白石が送っていった。ここは治安が悪くないって言っても、一応お前は女だしな」
「一応は余計です」
ここは卯区で、丑区までは寅区を通り過ぎないといけない。距離があるわけではないが、ところどころ暗いところもあるし、バスも通っていない。一人は心細いかもと思っていたところだったから、神代の申し出に甘えることにした。
茜の歩幅に合わせるように歩く神代の横を歩きながら、空を見上げた。初めてのお酒に頬が少し熱い。
空には月が光っていて、ここ来た最初の頃、その存在を不思議に思ったのを思い出した。
「あの世なのに、ここには月があるんですね」
「気にしたこともなかった」
「不思議じゃないですか? あの世なのに」
「そうだな」
同じ月を見上げながら、そんなことをぽつぽつと話す。
「痛かったですか?」
「死ぬときか?」
「はい」
「撃たれて熱かった。でも即死じゃなかったからな。じわじわ死んでく感覚は覚えている」
「そうですか」
「自分が死ぬときのことなんて、覚えていていいような、忘れて充分なもんだ」
寅区を過ぎ、丑区にたどり着けば、社宅はすぐだ。見上げると、茜の部屋は当たり前だが電気はついておらず、その横の天真の部屋には明かりがついていた。
「ここで大丈夫です」
「ああ」
「ありがとうございました」
「また明日な」
「はい」
社宅の前で別れて、階段を上る。踊り場から外を見ると、背を向けて歩いていく神代の姿が街灯に照らされて見えた。すっと姿勢のいい背中は、生前軍人さんだったからなのだろうか。
空を見ると、月は先ほどより少し落ちていた。
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