神様になったTS妖狐はのんびり生活したい~もふもふ妖狐になった新人神様は美少女となって便利な生活のため異世界と日本を往復する~

じゃくまる

文字の大きさ
60 / 180

第60話 新世界鉱物発見

しおりを挟む
 新世界を訪れたハーンさんは興味深そうに周囲を見ている。
 世界の形は色々あると思うけど、今いる場所はただの森なので別に珍しくはないんじゃないかな?

「ハーンさんの世界って魔界、でしたっけ?」
 たしか魔界の神とも名乗っていたと思うんだけど……。

「魔界と言っても、正式には【魔法界】なんです。一部の地域を除くと普通の世界と同じですよ」
 ボクは魔界と聞いて暗くじめじめしたような世界を思い浮かべていた。
 でも実際はボクの世界と変わらないらしい。

「ではなぜ物珍しそうに?」
 だとしたら、ハーンさんは何で物珍しそうに見ていたのだろうか。

「この世界、精霊力と魔力と妖力が混じってるんですよ。それが珍しくて。たぶん僕が定義していない力もここにある気がしますね」
 ハーンさんはやっぱり興味深そうに周囲を見ていた。
 うーん、ハーンさんも定義していない力かぁ……。

「遥様! 近くに鉱山がありました!」
 ハーンさんと話していると、フェアリーノームの一人がボクにそんな報告を持ってきてくれた。
 ちなみに今報告してくれた子は新顔で、アンカルの街から増員としてやってきてくれたこのようだ。

「どんな鉱石がありましたか?」
「これです!」
 そう言って渡されたのは銀色に輝く鉱石。
 銀、だよね?

「これって銀とかプラチナとかじゃないんですか?」
 それっぽい色のものは結構ある。
 この鉱石が同じとまではいかないが……。

「違います。私、【鉱石鑑定】を持っているんですけど、これはどれにも当てはまらないものでした」
「【鉱石鑑定】ってなんですか?」
 新顔のフェアリーノームからでた新たなスキル名。
 すっごく気になります。

「鉱石類を鑑定して効果などを知ることができます。遥様も習得できるはずなのでぜひ覚えてみてください」
「へぇ~。ボクにも習得できるなら覚えたいです。どうすればいいんですか?」
 たぶん【空間収納】に入れればわかるんだと思うけど、それ以外でも詳しく知る手段があるならやるしかないよね。

「鉱石を持ってひたすら魔力を通して調べてください。そうすれば習得できますよ。ということで、これをお使いください」
 フェアリーノームに先ほどの謎鉱石を手渡された。
 言われた通り調べてみようかなぁ。

「ええっと、石を持って……どうすればいいんだろう?」
「石を持ってから、手のひらで魔力を送るようイメージしてみてください」
 フェアリーノームの指示に従いながら石を覆うように石に意識を集中させる。
 すると、言葉が思い浮かんだ。

『【名称】なし【説明】妖力と銀鉱石が結びついた鉱石。精製すると銀素材でありながら軽く硬くなる【効果】物の怪や亡者、亡霊、魔法生物などに非常に有効【その他】創造者である御神楽遥により生み出された新鉱物』
「あ、わかった! わかりました!!」
 なんとなく浮かんだ言葉をそのままフェアリーノームに伝える。

「さすがは遥様です。そこまで詳しくわかるなんて! 新鉱物は【妖銀鉱】と名付けましょう!」
 フェアリーノームはうれしそうだ。

「もしかして新しい鉱石が生まれたのですか? 1つ貰ってもいいですか?」
「はいどうぞ。ハーンさん」
 ハーンさんが興味を持ったようなので、【妖銀鉱】を1つ手渡した。

「ありがとうございます。これはベルザ兄さんも興味を引きそうですね」
 ハーンさんが興味を抱く素材が見つかってよかった。

「そういえばハーンさん。神様って下界に降りてきてもいいんですか?」
 今更だけどこれだけは聞いておきたい。

「今仕事を押し付けられていて、ここにはこれないイーサ兄さんもそうですけど、力を抑えるために制限をつけて降りてきています。そのままの力で行くと世界が揺らぐので……」
 どうやら何かしらの制限を設けた上で来ているようだ。
 というか、イーサさん、仕事押し付けられてたのかぁ……。
 道理で戻ってこないわけだ。
 
「遥様~! またまた知らない鉱石見つけました~!!」
 探索班のフェアリーノームたちが続々と新発見の報告をしてくる。
 どうやらこの世界には未知の資源が眠っているようだ。

「ミレ様、遥様! 液体エーテルの地底湖を発見しました!!」
 焦った様子で報告してくる探索班のフェアリーノーム。

「液体エーテルですって?」
「液体エーテル??」
「それは本当に液体エーテルだったんですか? だとしたら由々しき問題ですよ」
 ボクは何のことだか分らなかったけど、ミレとハーンさんは敏感に反応した。
 液体エーテルってなんなの??

「遥がさっきまでいた世界には魔力というか【マナ】というものがあります。【魔素】と呼ばれるものから生成されていますが。これは魔物化させることもある不安定な物質でもあるんです」
「不安定……ですか」
「はい。私のいる魔法界にもマナの湖がありますが、そこからは定期的に魔物が生まれます」
「ぶ、物騒な話ですね……」
 魔物の生まれるマナの湖、怖い。

「エーテルというのはマナを純化したものです。なのでマナの湖を浄化するとエーテルの湖になるというわけです」
「は、はぁ……」
 魔法を司るだけあってマナとエーテルについて詳しいらしい。
 さすがハーン叔父さん。

「で、何が問題なんでしょうか」
 よく分からないので素直に聞く。

「浄化していない状態で、エーテルが存在することはありえないんです。ましてやそれが地底にたまって湖を形成しているなど……」
 ということはどういうことなのだろうか?

「マナは誰でも浄化できるんですか?」
「できません。神殿にて神に浄化を願って、初めてマナがエーテルに変化するんです。つまり、神の手が加わらないとできません」
 つまり、神の手が加わったのと同じ状態がそこにできていると……。

「ど、どうすれば……」
「おそらくそこは聖域になっていることでしょう。原因は間違いなく、遥です」
 どうやら面倒なことになっているようだった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~

うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」  これしかないと思った!   自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。  奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。  得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。  直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。  このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。  そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。  アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。  助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~

よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】 多くの応援、本当にありがとうございます! 職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。 持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。 偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。 「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。 草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。 頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男―― 年齢なんて関係ない。 五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!

異世界に転移したらぼっちでした〜観察者ぼっちーの日常〜

キノア9g
ファンタジー
「異世界に転移したら、ぼっちでした!?」 20歳の普通の会社員、ぼっちーが目を覚ましたら、そこは見知らぬ異世界の草原。手元には謎のスマホと簡単な日用品だけ。サバイバル知識ゼロでお金もないけど、せっかくの異世界生活、ブログで記録を残していくことに。 一風変わったブログ形式で、異世界の日常や驚き、見知らぬ土地での発見を綴る異世界サバイバル記録です!地道に生き抜くぼっちーの冒険を、どうぞご覧ください。 毎日19時更新予定。

嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います

ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。 懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?

魔物に嫌われる「レベル0」の魔物使い。命懸けで仔犬を助けたら―実は神域クラスしかテイムできない規格外でした

たつき
ファンタジー
魔物使いでありながらスライム一匹従えられないカイルは、3年間尽くしたギルドを「無能」として追放される。 同世代のエリートたちに「魔物避けの道具」として危険な遺跡に連れ出され、最後は森の主(ヌシ)を前に囮として見捨てられた。 死を覚悟したカイルが崩落した壁の先で見つけたのは、今にも息絶えそうな一匹の白い仔犬。 「自分と同じように、理不尽に見捨てられたこの子だけは助けたい」 自分の命を顧みず、カイルが全魔力を込めて「テイム」を試みた瞬間、眠っていた真の才能が目覚める。

【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました

雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。 気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。 剣も魔法も使えないユウにできるのは、 子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。 ……のはずが、なぜか料理や家事といった 日常のことだけが、やたらとうまくいく。 無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。 個性豊かな子供たちに囲まれて、 ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。 やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、 孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。 戦わない、争わない。 ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。 ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、 やさしい異世界孤児院ファンタジー。

処理中です...