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第71話 聖女様は狐好き
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聖女さんたちが転移してから1時間。
ボクたちはサロンで少しの間、ティータイムに興じていた。
今回のお茶はいつも通りアンカルの街からの輸入品だ。
いつもお世話になっております!
「ミレイさん、大丈夫でしょうか」
かれこれ1時間が経つので、少し気になってきたところだ。
とはいえ、今すぐにできることは何もない。
「それにしても。人間は人間のままのほうが幸せでしょうに」
「それを言っても仕方ないですわ。神になりたい人間がいるように、妖狐になりたい人間もいるかもしれませんもの」
しかし、人間から妖狐になっても妖狐ではない気がする。
もうそれは転生に近い変化なのではないだろうか。
「遥お姉様は妖狐になっていいことはありましたの?」
ふと瑞歌さんがボクのほうを見てそう言った。
「そう、ですね。自分の尻尾を触るのは楽しい、です。丸々と目の前に尻尾を持ってこれるので、抱き枕の代わりにもなります」
今のボクの身長は一般的な8歳女児よりも少しだけ低い身長のようだ。
それもあってか、股の間に尻尾を通して顔まで持ってくると抱き枕状態になって、何となく落ち着くのだ。
「そんなお姉様の姿をぜひ拝見したいですわね」
「好き好んで見せませんからね」
ただ寝ているだけなのに見られるなんてたまったものじゃない。
そう思っていると、なぜかミレが懐から写真を取り出した。
「ミレ、それなに?」
ミレに問いかけるとミレはボクから逃れるようにして写真を隠し、それをそのまま瑞歌さんに手渡して逃げ出した。
「???」
ボクが困惑していると、瑞歌さんが「まぁ!」という声を上げた。
何が起きたのだろう?
「瑞歌さん、それなんなんですか?」
「あぁいえ。お気になさらずに。さて、ミレイさんが戻ってくる前にやることをやってしまいませんと」
瑞歌さんも怪しい動きをしながらいなくなってしまった。
残ったのはボクとミリアムさん、それとミカとミナだけだ。
「ミリアムさん、なんだったんですか?」
「さぁ?」
ミリアムさんは首を傾げるばかりだ。
「ミレ、何を隠してるんだろう」
ボクが訝しんでいると、くいくいと袖が引っ張られるのを感じた。
ミカだ。
「ミカ? どうしたの?」
ミカに問いかけると、ミカは一枚の写真を取り出した。
「うん? これはな……!!!?」
そこに映っていたのは、尻尾の先を咥えたまま眠るボクの姿だった。
うわっ、なにこれ、恥ずかしい!!
「ミーレー」
ボクが怒っているのが分かったのか、ミレはそそくさと転移部屋へと逃げて行ってしまった。
世界を跨いで逃げ切るつもりだろう。
あとで絶対お仕置きしてやる……。
ミレはお姉さんのはずなのだが、なぜかこういう子供っぽいことをやるので時々困ってしまう。
ミカが写真を持っているということは、ミナも持っているということになる。
おそらく、フェアリーノーム全員が持っている可能性すらあるだろう。
なぜなら、ミレは写真を撮ると必ず増やして仲間に配るのだ。
やっぱり、一度しっかりお仕置きする必要があるだろう。
ちなみに、今までの着替え写真もすべて焼き増しされている。
そのことはボクも知っているので怒ったりはしないが、隠し撮りは良くないと思う。
あまりにも隠し撮りするようなら、ミレの恥ずかしい写真を撮って復讐することも辞さない覚悟だ。
その時はミカたちにも相談して決めようかな。
「ミカ、ミナ。ミレを捕まえてきてください」
ボクの指示を聞いて二人が敬礼を返す。
そして颯爽とミレ捕獲のために世界を渡っていったのだった。
「ミレお仕置きはこれで良し。あとはミレイさんたちだけど……」
とそんなことを話していると、誰かが転移してくる気配を感じた。
どうやらミレイさんたちが帰ってきたようだ。
「た、ただいま戻りました」
「ただいま~」
すでに我が家のようになっているけど、眷属になるのだからボクは構わないと思う。
ミリアムさんや瑞歌さんも特に気にしていないようだしね。
「おかえりなさい。どうでしたか?」
笑顔のミレイさんが帰ってきたので問題はないと思う。
妹さんもにっこにこだし。
「妖狐族になることは許してくれました。若葉様という狐の耳と尻尾を持った女神様とその侍従長の方がお爺様のお知り合いだということが決め手でした」
「あたしももふもふになりたいです~」
どうやら姉妹揃ってボクと同じようになりたい様子。
でも、そこまで簡単でいいのだろうか?
まぁ本人たちがいいのならいいんですけど……。
「わかりました。でもお二人の基本的な姿はボクと違い人間とします。変化することで妖狐になれます。それでいいですか?」
ボクは逆に妖狐の姿が基本なので変化することで人間になれるという感じだ。
簡単に言えば、気を抜いているときどっちの姿になるかということだ。
「はい」
「は~い」
じゃあさっそく始めますね。
そう言ってボクは二人を眷属にする儀式を始めることにした。
全部終わったらミレのお仕置きも実行しなきゃいけないし、頑張るぞ。
ボクたちはサロンで少しの間、ティータイムに興じていた。
今回のお茶はいつも通りアンカルの街からの輸入品だ。
いつもお世話になっております!
「ミレイさん、大丈夫でしょうか」
かれこれ1時間が経つので、少し気になってきたところだ。
とはいえ、今すぐにできることは何もない。
「それにしても。人間は人間のままのほうが幸せでしょうに」
「それを言っても仕方ないですわ。神になりたい人間がいるように、妖狐になりたい人間もいるかもしれませんもの」
しかし、人間から妖狐になっても妖狐ではない気がする。
もうそれは転生に近い変化なのではないだろうか。
「遥お姉様は妖狐になっていいことはありましたの?」
ふと瑞歌さんがボクのほうを見てそう言った。
「そう、ですね。自分の尻尾を触るのは楽しい、です。丸々と目の前に尻尾を持ってこれるので、抱き枕の代わりにもなります」
今のボクの身長は一般的な8歳女児よりも少しだけ低い身長のようだ。
それもあってか、股の間に尻尾を通して顔まで持ってくると抱き枕状態になって、何となく落ち着くのだ。
「そんなお姉様の姿をぜひ拝見したいですわね」
「好き好んで見せませんからね」
ただ寝ているだけなのに見られるなんてたまったものじゃない。
そう思っていると、なぜかミレが懐から写真を取り出した。
「ミレ、それなに?」
ミレに問いかけるとミレはボクから逃れるようにして写真を隠し、それをそのまま瑞歌さんに手渡して逃げ出した。
「???」
ボクが困惑していると、瑞歌さんが「まぁ!」という声を上げた。
何が起きたのだろう?
「瑞歌さん、それなんなんですか?」
「あぁいえ。お気になさらずに。さて、ミレイさんが戻ってくる前にやることをやってしまいませんと」
瑞歌さんも怪しい動きをしながらいなくなってしまった。
残ったのはボクとミリアムさん、それとミカとミナだけだ。
「ミリアムさん、なんだったんですか?」
「さぁ?」
ミリアムさんは首を傾げるばかりだ。
「ミレ、何を隠してるんだろう」
ボクが訝しんでいると、くいくいと袖が引っ張られるのを感じた。
ミカだ。
「ミカ? どうしたの?」
ミカに問いかけると、ミカは一枚の写真を取り出した。
「うん? これはな……!!!?」
そこに映っていたのは、尻尾の先を咥えたまま眠るボクの姿だった。
うわっ、なにこれ、恥ずかしい!!
「ミーレー」
ボクが怒っているのが分かったのか、ミレはそそくさと転移部屋へと逃げて行ってしまった。
世界を跨いで逃げ切るつもりだろう。
あとで絶対お仕置きしてやる……。
ミレはお姉さんのはずなのだが、なぜかこういう子供っぽいことをやるので時々困ってしまう。
ミカが写真を持っているということは、ミナも持っているということになる。
おそらく、フェアリーノーム全員が持っている可能性すらあるだろう。
なぜなら、ミレは写真を撮ると必ず増やして仲間に配るのだ。
やっぱり、一度しっかりお仕置きする必要があるだろう。
ちなみに、今までの着替え写真もすべて焼き増しされている。
そのことはボクも知っているので怒ったりはしないが、隠し撮りは良くないと思う。
あまりにも隠し撮りするようなら、ミレの恥ずかしい写真を撮って復讐することも辞さない覚悟だ。
その時はミカたちにも相談して決めようかな。
「ミカ、ミナ。ミレを捕まえてきてください」
ボクの指示を聞いて二人が敬礼を返す。
そして颯爽とミレ捕獲のために世界を渡っていったのだった。
「ミレお仕置きはこれで良し。あとはミレイさんたちだけど……」
とそんなことを話していると、誰かが転移してくる気配を感じた。
どうやらミレイさんたちが帰ってきたようだ。
「た、ただいま戻りました」
「ただいま~」
すでに我が家のようになっているけど、眷属になるのだからボクは構わないと思う。
ミリアムさんや瑞歌さんも特に気にしていないようだしね。
「おかえりなさい。どうでしたか?」
笑顔のミレイさんが帰ってきたので問題はないと思う。
妹さんもにっこにこだし。
「妖狐族になることは許してくれました。若葉様という狐の耳と尻尾を持った女神様とその侍従長の方がお爺様のお知り合いだということが決め手でした」
「あたしももふもふになりたいです~」
どうやら姉妹揃ってボクと同じようになりたい様子。
でも、そこまで簡単でいいのだろうか?
まぁ本人たちがいいのならいいんですけど……。
「わかりました。でもお二人の基本的な姿はボクと違い人間とします。変化することで妖狐になれます。それでいいですか?」
ボクは逆に妖狐の姿が基本なので変化することで人間になれるという感じだ。
簡単に言えば、気を抜いているときどっちの姿になるかということだ。
「はい」
「は~い」
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