166 / 180
第166話 埋没した古代都市にて③
しおりを挟む
瑞歌さんがゲートの向こうの掃除終えた後、ボクたちは建物の探索を再開した。
もう少し探索したら一旦離脱する予定だが、新しい街に使えるアイデアがほしくて続けることにしたのだ。
今のところ、収穫といえばマザークリスタルシステムだろうか。
エネルギーを送信して住宅に使うというアイデアはぜひ使用していきたい。
「うーん。これはクリスタルの板……? あ、何か映った」
市庁舎と思しき建物を探索中、クリスタルの部屋のすぐ横の部屋に謎のクリスタルの板が設置してあった。
これも結晶化していないことを考えると、マザークリスタルやほかのクリスタルと同じような素材で出来ているのだろう。
何気なく触ってみると、クリスタルの板に何か文字のようなものが表示されてしまった。
もしかしてこれはディスプレイ?
「ふむ。遥や。その板は検索端末のようじゃぞ?」
「検索端末、ですか?」
お婆様の言葉を聞いて、読めもしない謎の文字をタッチしてみたり連続でタップしてみたりする。
すると別の画面のようなものが表示されてしまった。
まぁ文字が読めないので何なのかさっぱりわからないんだけど……。
「この文字体系はこの世界ではすでに失われてしまっておるからのぅ。若葉にも教えておけばよかったかもしれぬな。どれ、わしの知識を共有してやろう」
お婆様はそう言うと、ボクのおでこにそっと触れた。
すると何かが頭の中に甚割としみこむように入ってくる。
「なんか変な感触です。頭の奥がじんわりしびれるような変な感じ……」
お婆様の手が離れるまでその奇妙な感触は続いていた。
「おそらく記憶を司る部分を刺激しておるのかもしれぬのぅ。まぁよい。そのまま板の文字を見てみるがよい」
お婆様に促されるままボクはディスプレイの文字を見る。
すると不思議なことに読めなかった文字の意味が分かるようになっていたのだ。
「ええっと、都市ウルハ市街地案内? 地図か何かですかね?」
といっても、地図なはく文字だけなんだけど……。
「うむ。まぁ市庁舎じゃからな。そういうものもあるじゃろう」
「なるほど? しかし、この都市はウルハって名前なんですね」
このディスプレを見て初めて分かったことだった。
「ウルハは中枢都市と言われるほど大きな街ですわ。元々古代の都市は今よりずっと発展していましたわ。この場所にもあるような道具や乗り物はあちこちにありましたし、空を飛ぶ乗り物なんかもありましたわね」
「そうじゃのぅ。アニメなどで見る大きな空中戦艦のようなものもあったしのぅ。まぁそのあたりは教授に聞いてみるがよい。全部あやつが提供した技術じゃからな」
「あのクソ骨、無駄に知識豊富ですのよね」
「あ、わかります。教授の創った世界もすごかったですし。機械城? みたいなの作ってました」
ボクたちが訪れた教授の実験世界。
そこには大きな都市や城塞、列車などがたくさん存在していたのを思い出した。
そういえばお城貰ったんだっけ。
「教授はそういうものを作るのが好きじゃからのぅ。城と言えば遥は城を貰ったそうじゃのぅ? 教授が楽しそうに話しておったわ」
「あ、そうです。なんでくれたのかは知りませんけど」
どうやらお婆様にも話が伝わっているようだ。
でもあの城、どうしたらいいんだろう。
「あのクソ骨が何かくれるなんて、遥お姉様は相当気に入られていますわね。見返りもなく何かを渡すこと自体珍しいことですし」
瑞歌さんはなんとなく教授のことが気に入らないようだ。
【クソ骨】みたいな呼び方をする時は大体そんな感じなのだから。
「えっと、ウルハ庁舎がここで、兵器開発局があっち。ん? 兵器開発局?」
ウルハの地図を見ていたところ、突然そのような文字が目に入ってきてしまった。
読み間違えでなければここでは何か武器を作っていたはずだ。
「うーむ。兵器のぅ。空中戦艦のやつかのぅ? 大抵のものは結晶化してしまっておるはずじゃが、もしかしたら教授関連のもので何か残っておるかもしれぬのぅ」
お婆様には何か心当たりでもあるのだろうか?
「とりあえずじゃ。中央制御室に向かってみるかのぅ。別命市長室じゃがな」
「管理者登録ができるか試すのですか? お姉様」
「うむ。前は無理じゃったが今は可能かもしれぬしのぅ。まぁシステムが生きているかはわからぬが」
「そうですわね。私にはどの道無理ですから、お姉様たちが登録できるならしておいたほうがいいかもしれませんわね。この都市は今後も使えそうですし」
「そうじゃな。結晶化しているのは外部ばかりじゃからし、大事な中身までは結晶化しておらぬじゃろう。ならば動かせるようにしておくに越したことはないはずじゃ」
お婆様たちはどんどん話を進めていってしまう。
一体、この都市は何の都市なんだろうか。
もしかして危ないこともやってたんじゃないだろうか。
何かをやらかした結果、今の状況になったことを考えるとありとあらゆる可能性が存在していた。
うぅ、頭痛い。
「まぁ理外は封じておるから、あれ以上に危ないことはまずないといっていいじゃろ」
「そうなんですか?」
「うむ」
ボクの疑問にお婆様は笑顔で頷いて返事を返す。
それほど理外というものは危険な世界なのだろう。
もう少し探索したら一旦離脱する予定だが、新しい街に使えるアイデアがほしくて続けることにしたのだ。
今のところ、収穫といえばマザークリスタルシステムだろうか。
エネルギーを送信して住宅に使うというアイデアはぜひ使用していきたい。
「うーん。これはクリスタルの板……? あ、何か映った」
市庁舎と思しき建物を探索中、クリスタルの部屋のすぐ横の部屋に謎のクリスタルの板が設置してあった。
これも結晶化していないことを考えると、マザークリスタルやほかのクリスタルと同じような素材で出来ているのだろう。
何気なく触ってみると、クリスタルの板に何か文字のようなものが表示されてしまった。
もしかしてこれはディスプレイ?
「ふむ。遥や。その板は検索端末のようじゃぞ?」
「検索端末、ですか?」
お婆様の言葉を聞いて、読めもしない謎の文字をタッチしてみたり連続でタップしてみたりする。
すると別の画面のようなものが表示されてしまった。
まぁ文字が読めないので何なのかさっぱりわからないんだけど……。
「この文字体系はこの世界ではすでに失われてしまっておるからのぅ。若葉にも教えておけばよかったかもしれぬな。どれ、わしの知識を共有してやろう」
お婆様はそう言うと、ボクのおでこにそっと触れた。
すると何かが頭の中に甚割としみこむように入ってくる。
「なんか変な感触です。頭の奥がじんわりしびれるような変な感じ……」
お婆様の手が離れるまでその奇妙な感触は続いていた。
「おそらく記憶を司る部分を刺激しておるのかもしれぬのぅ。まぁよい。そのまま板の文字を見てみるがよい」
お婆様に促されるままボクはディスプレイの文字を見る。
すると不思議なことに読めなかった文字の意味が分かるようになっていたのだ。
「ええっと、都市ウルハ市街地案内? 地図か何かですかね?」
といっても、地図なはく文字だけなんだけど……。
「うむ。まぁ市庁舎じゃからな。そういうものもあるじゃろう」
「なるほど? しかし、この都市はウルハって名前なんですね」
このディスプレを見て初めて分かったことだった。
「ウルハは中枢都市と言われるほど大きな街ですわ。元々古代の都市は今よりずっと発展していましたわ。この場所にもあるような道具や乗り物はあちこちにありましたし、空を飛ぶ乗り物なんかもありましたわね」
「そうじゃのぅ。アニメなどで見る大きな空中戦艦のようなものもあったしのぅ。まぁそのあたりは教授に聞いてみるがよい。全部あやつが提供した技術じゃからな」
「あのクソ骨、無駄に知識豊富ですのよね」
「あ、わかります。教授の創った世界もすごかったですし。機械城? みたいなの作ってました」
ボクたちが訪れた教授の実験世界。
そこには大きな都市や城塞、列車などがたくさん存在していたのを思い出した。
そういえばお城貰ったんだっけ。
「教授はそういうものを作るのが好きじゃからのぅ。城と言えば遥は城を貰ったそうじゃのぅ? 教授が楽しそうに話しておったわ」
「あ、そうです。なんでくれたのかは知りませんけど」
どうやらお婆様にも話が伝わっているようだ。
でもあの城、どうしたらいいんだろう。
「あのクソ骨が何かくれるなんて、遥お姉様は相当気に入られていますわね。見返りもなく何かを渡すこと自体珍しいことですし」
瑞歌さんはなんとなく教授のことが気に入らないようだ。
【クソ骨】みたいな呼び方をする時は大体そんな感じなのだから。
「えっと、ウルハ庁舎がここで、兵器開発局があっち。ん? 兵器開発局?」
ウルハの地図を見ていたところ、突然そのような文字が目に入ってきてしまった。
読み間違えでなければここでは何か武器を作っていたはずだ。
「うーむ。兵器のぅ。空中戦艦のやつかのぅ? 大抵のものは結晶化してしまっておるはずじゃが、もしかしたら教授関連のもので何か残っておるかもしれぬのぅ」
お婆様には何か心当たりでもあるのだろうか?
「とりあえずじゃ。中央制御室に向かってみるかのぅ。別命市長室じゃがな」
「管理者登録ができるか試すのですか? お姉様」
「うむ。前は無理じゃったが今は可能かもしれぬしのぅ。まぁシステムが生きているかはわからぬが」
「そうですわね。私にはどの道無理ですから、お姉様たちが登録できるならしておいたほうがいいかもしれませんわね。この都市は今後も使えそうですし」
「そうじゃな。結晶化しているのは外部ばかりじゃからし、大事な中身までは結晶化しておらぬじゃろう。ならば動かせるようにしておくに越したことはないはずじゃ」
お婆様たちはどんどん話を進めていってしまう。
一体、この都市は何の都市なんだろうか。
もしかして危ないこともやってたんじゃないだろうか。
何かをやらかした結果、今の状況になったことを考えるとありとあらゆる可能性が存在していた。
うぅ、頭痛い。
「まぁ理外は封じておるから、あれ以上に危ないことはまずないといっていいじゃろ」
「そうなんですか?」
「うむ」
ボクの疑問にお婆様は笑顔で頷いて返事を返す。
それほど理外というものは危険な世界なのだろう。
0
あなたにおすすめの小説
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~
よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】
多くの応援、本当にありがとうございます!
職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。
持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。
偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。
「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。
草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。
頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男――
年齢なんて関係ない。
五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!
異世界に転移したらぼっちでした〜観察者ぼっちーの日常〜
キノア9g
ファンタジー
「異世界に転移したら、ぼっちでした!?」
20歳の普通の会社員、ぼっちーが目を覚ましたら、そこは見知らぬ異世界の草原。手元には謎のスマホと簡単な日用品だけ。サバイバル知識ゼロでお金もないけど、せっかくの異世界生活、ブログで記録を残していくことに。
一風変わったブログ形式で、異世界の日常や驚き、見知らぬ土地での発見を綴る異世界サバイバル記録です!地道に生き抜くぼっちーの冒険を、どうぞご覧ください。
毎日19時更新予定。
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?
魔物に嫌われる「レベル0」の魔物使い。命懸けで仔犬を助けたら―実は神域クラスしかテイムできない規格外でした
たつき
ファンタジー
魔物使いでありながらスライム一匹従えられないカイルは、3年間尽くしたギルドを「無能」として追放される。 同世代のエリートたちに「魔物避けの道具」として危険な遺跡に連れ出され、最後は森の主(ヌシ)を前に囮として見捨てられた。
死を覚悟したカイルが崩落した壁の先で見つけたのは、今にも息絶えそうな一匹の白い仔犬。 「自分と同じように、理不尽に見捨てられたこの子だけは助けたい」 自分の命を顧みず、カイルが全魔力を込めて「テイム」を試みた瞬間、眠っていた真の才能が目覚める。
【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる