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王都でのんびり
おだてられた豚は落とすに限る
しおりを挟むちょっと強すぎちゃった私はなんと上位冒険者の証でもあるCランクに到達しちゃいました。
ホント自分の才能が怖い。
なんか指名依頼やらどうたらこうたらギルマスが説明してくれているけど今の私には聞こえない。
図に乗って伸びていく鼻は天まで届きそう。
「………という訳だ。大まかな説明はこれで以上だ。今後も更なるランクアップを目指して頑張ってくれ。」
「うっへっへっへ、ひゃい。頑張ります、うへへ。」
「お、おう頑張れよ。」
『流石はご主人様です。これほどだらしない笑顔はご主人様にしか出せません。お漏らしの事実を忘れてその笑み、気持ち悪さが天元突破して吐きそうです。』
なっちゃんが何を言っても気にしない。
だって、私強いんだよ。例え手柄の大本がフワ子でも。
こうして、名実ともに最強美少女の称号に限りなく近いような遠いようなものになった。
この気分が良いままギルドを去る。
大金も入ったらもう用はない。
今日は豪勢に外食と行きますか。
だらしない笑顔を保持したまま良さそうなお店を探す。
なっちゃん何処かおすすめはある?
『フワ子様も入れて高級志向なお店ですとこの通り真っ直ぐ進んで左に曲った所に5階建ての建物がございます。そこは宿屋兼レストランとなっております。貴族の方や名の通った商人の方々がよく通っておられます。』
いいね、そこ。
今の私にふさわしい。
いざ出発!
「申し訳ございませんがお嬢様のドレスコードでは当店に入場頂けません。恐れ入りますがどうかお引き取りお願い致します。」
「…………………はい。」
断られた。
美少女であっても冒険者スタイルの服装では駄目みたい。
礼儀正しくお断りされると心に深く傷付く。
私はCランク美少女冒険者私はCランク美少女冒険者私はCランク美少女冒険者……よし。
もう大丈夫。
私の精神は鋼鉄製だ。
でも、宿屋への帰り道は上を向いて歩いた。
別に特に理由は無いけど星が綺麗だったからさ。
このお金でドレスでも買おうっかな。
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