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面倒ごと5
しおりを挟む怒涛の面倒事ラッシュ。
冒険者ギルドからの刺客を終わらせたと思ったらお次は王様からの刺客。
なんでドラゴン討伐しただけでこんな目に遭わないといけないんだ。
そう思ったらちょっと腹が立ってくる。
だから、言ってやる。
「シェパード王子様?でしたっけ?騎士に任命なんて大変有り難いお言葉ですが、生憎私はそんなモノに興味がこれぽっちもありませんのでご遠慮致します。ですので、どうかこのままお引き取りお願いします。」
丁重にお断り&お帰り頂く。
大人しく引いてくれるかな?引いてくれるといいな。
でも、無理そう。もう王子さんの口角をヒクヒクってさせているもん。絶対苛ついている。
「な、何を遠慮している。この私に仕えれる栄誉が得られるのに何を拒むというのだい。」
「いや、ですからそのような栄誉私には勿体ないです。だから、遠慮しますって。」
「いやいや、遠慮など要らない。私に従い私の為にその力を奮うといいさ。ふふ、これでも私は次期国王だからね。」
「いやいやいや、マジで良いから興味無いから。この力は自分と仲間の為に使うから勘弁してくれ。」
『旦那、口調が元に戻ってやすよ。』
あ…。
まぁいいや、だいたい俺はこの国の人間じゃない。身分はただの旅人だから他所の王族に従う理由なんて無いよ。
俺の乱れてしまった口調についに王子様の本性が現れ始めた。
「き、貴様…私はこの国の王子だぞ。さっきからその口の聞き方はなんだ?不敬だと分かっているのか?」
「それはそれは失礼しました。」
「だが、私は寛容だ。改めて貴様に栄誉の命を与える。私に従え、さもなくば不敬で捕らえるぞ。処刑されたくなければ良いな?」
ちょっと口調が荒れただけなのに不敬。しかも、従わなかったらこのままだと死刑って。
想像の上を行く酷さだ。
もう俺の後ろで控えている配下達の怒りボルテージが限界突破しそう。
どうにか念話で抑えているけどもう時間の問題。
おっと、返事を返さないと。
「お断り申す!!ドン!!」
某海賊みたいに背景で文字が太く浮かばないから声で自作。
これが俺の全身全霊の拒否だ。
当然、王子様はこの拒否で納得しない。せっかくのイケメン顔を醜く歪ます。
「………貴様、どうやら死にたいらしいな。だがそれは英雄ではなくただの蛮勇だ。愚かな男だ、もう後悔しても遅いからな。お前達、この者をいや仲間諸共引っ捕えろ!!抵抗するなら殺しても構わん!!」
「「「はっ!!!」」」
もう野蛮。
こんなの騎士でも王子でもないそこらに居る盗賊や強盗と一緒だよ。
騎士はおよそ二十名。
町の中と考えればそこそこの人数。
その人数が問答無用で俺に刃を向けて襲い掛かってきた。
けれど、誰もニトの張った結界を破れる者がいるはずもなく。
ひたすら無駄に結界へ剣や矢を放っている。
努力と頑張りは認めるよ。
「おい、貴様卑怯だぞ。この見えない壁を解除して正々堂々と戦え!!」
多数人で殺そうとするのは卑怯ではないと?
まともに相手するのが馬鹿らしくなってきた。
もうゆっくりしたい。
『ニト、庭に添える木はまだ必要?』
『は、はい!そんなには要らないですます!』
『じゃあ、必要分だけ騎士を木にしたら良いよ。あ、王子様は一応偉い人だし駄目だよ。』
『分かりましたです!じゃあ、六本分頂きますです!』
そう宣言と共にすぐに地面から枝が現れて騎士6名ランダムに絡みついていく。
残りは…。
「主君、残りは私達が殺りましょう!」
「うん、殺る。殺す。ぶっ殺す。」
「………殺します。」
いつの間にか俺を護るように前に立つシルヴィアとリリーそしてカナデ。
それぞれの武器を構えて殺る気満々。
俺に彼女達を止めれる自信は無い。
でも、これだけは伝えないといけない。
「皆、怒ってくれて嬉しい。だから、止めるつもりはない。でも、王子様は王子様だから殺してはいけないよ。」
「「「はい、殺しはしません!!!」」」
やったね王子、殺されはしないよ。
完全殲滅まであと20秒くらい。
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