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前夜の攻防戦2
しおりを挟むユウは身の毛のよだつ言いようの無い不安に襲われていた。
この世界に来てから悪者と幾度も相対した時には感じなかった感覚。
なんで現在最も安全なはずの自室で感じてしまうのだろう。
俺には分からない。
けれど、どうしてかいつもは就寝時にはお別れするクロコと建築のお礼に渡したお酒を嗜んでいたケンゾウを呼んでしまった。
『旦那どうされたんですかい?』
「お、主どうしたんじゃ?一緒に酒でも呑むかの?」
「遅くにごめん。なんだか身の危険を感じてね。今日はこの部屋で一緒に寝てくれるか?」
『!?だ、旦那あっしはまだ心の準備が…。』
「ぶふぅっ!?ごほ、ごほ…。主よ、いくらおなごに手を出せんからといって儂に身体を求められてものぅ…流石に困るぞ。」
誰が誰の身体を求めるかっての。
「そんな訳無いだろ。というかなんでワンコとお爺ちゃんとで一夜の甘美な思い出を作らないといけないんだよ。そうじゃなくて俺の危機管理センサーがビンビンに警報を鳴らしているから護衛して欲しいってこと。」
「な、なんじゃ焦ったわい。念の為、風呂に入って来たが杞憂だったのう。」
『あっしも人化するべきか迷いやしたよ。』
ゲロ吐きそう。
ヤオイが居なくて良かった。
「じゃが護衛ならサポートタイプのクロ坊や儂みたいな生産特化ではなくシルヴィアやココが適任じゃろうに。」
「うんそうなんだけど………なんかそうしてはいけない気がしてね。」
『旦那…。』
「?まあこの街に儂ら以上の強者は居らんから良いがのう。それにこの主の階はニトの結界も張られておるから万全じゃ。安心して眠ると良い。」
そうニトの強力な結界も張ってあるから何の問題も無いはず。
なのに、なのにどうしてこんなに不安なんだろう。
それに何かを察している風のクロコは俺にお辞儀して目を閉じている。まるでお悔やみを申すようでますます不安が加速する。
「と、とりあえず俺は寝るよ。二人には申し訳無いけどしばらくは交代制で警戒しててもらえるかな。」
「うむ、任せるのじゃ。主はゆっくりすると良い。」
『旦那、あっしも出来る限り抑えてみせますぜ。』
そして、俺は自分のベッドへ向かい睡魔に身を委ねて行く。
「こちらアイリス。現状報告せよ、どうぞ。」
『こ、こちらニト。ご、ご主人の階層入口付近にケンゾウとクロコが配置されています。ど、どどうやら警戒されているようです、どうぞ。』
「……分かりました。流石はご主人様ですね気取られているとは思いませんでした。ですが、作戦は続行します。まずは私達の愛の逢瀬を邪魔する雑兵2匹を始末しましょう。リリーが治せますので死なない程度に殺しましょう、どうぞ。」
「「「ニヤリ…了解どうぞ。」」」
寝込みを襲う。
たったそれだけの為にこの世界にある大国をいくつも壊滅出来る戦力が上の階へ向けられる。
女性配下全員(ココちゃんとカナデはお眠の為不参戦)VSクロコとケンゾウ。
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そんな過剰戦力全てが性欲の赴くままにユウへ向けられる。
ぐっすり眠りに落ちている彼はまだそれを知らない。
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