対人恐怖症は異世界でも下を向きがち

こう7

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街を訪ねて三千里

初めての出会い 目と目が合えばもう

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これからの探索活動は、魔法を徹底的に練習してからに決定。

キャンプセットの結界の範囲内で特訓を始めた。
まずは、全体に流れる魔力を感じること。
最初の数時間は苦戦したものの、百科事典の『要は血液みたいなもんだよ』との説明でなんとか感じることが出来ました。

次に、無詠唱での魔法行使と身体強化魔法の練習。

さあ、イメージを駆使して徹底的に練習だ!





あれから月日がほどほど流れ、1週間ほど経過。

なんとか身体強化魔法の無詠唱による行使と、いくつかなら無詠唱で出来るまでにはなった。
でも、高威力の魔法は短い詠唱が無ければまだ難しい状態。


さて、いよいよ探索だ。

しかし、この1週間の間こんなに魔法をバカスカ練習してたのに、魔物が一切現れなかった。

何か大森林に問題が起きているのだろうか?

こんな時に、困った時の百科辞典さん。

魔物が現れない原因と検索。


ユーリル大森林の魔物不在問題

・いいえ、普通にいますよー。コータさんの周りのみ近づかなかっただけですよ。
まあ、あれだけ高威力の魔法を空に向けてとはいえ怯えちゃいますよー。
実際、小動物も見かけないでしょう?

その場から、離れればまた嫌でも会えますよー。


確かに、小動物もいない。
そうか僕が原因だったかぁ。可哀想なことをした。

というか、神様って僕のこと監視してるのかな‥


とにかく原因も分かったことなので、いよいよ出発。
収納庫にキャンプセットをしまい、サバイバルナイフを握りしめる。

危険は、いつでも挨拶なしにお邪魔して来るので油断は出来ない。

周囲を警戒しつつ、食べ物発見と森からの抜け道を探そう!



僕の身長よりも何倍も大きい木たちを避けながら、食べ物を探す。
確かこの森で食べられるのは、果実か樹液だったはず。
木に実がなってないかなぁ‥


そんなことを思っていると、近くの茂みがガサガサと激しく揺れる。
顔を出したのは、うさぎ………の頭を鷲掴みしているゴブリンさん。

はじめての魔物。

見つめ合う2人。

トクンッと心音が跳ねる。

このドキドキって‥まさか…


はい、恐怖と緊張です。いきなり人っぽい姿の魔物と出会うとは運が悪い。

「ギギ! ウガガ、ウガ!」

なんか吼えてる?
少し落ち着いてくる。
会話が通じないなら人じゃない。

大丈夫大丈夫。冷静になれる。


プルプル震えてこちらを見つめるウサギさんのために頑張ろう。






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