姉に巻き込まれて異世界転移〜ワガママ舌を満足させます〜

ぺんたまごん

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 ヴィス君の部屋に抱っこされながら入ると、この部屋もシンプルで僕らの与えられた部屋とさほど違いは見られなかった。違うのは部屋の隅に立てかけられた大斧や刀類。大きいな。

 僕はベッドの上に優しく降ろされた。僕はこのままベッドに押し倒されて、よくわかんないけど、あんなことやこんなことをするんだと羞恥で顔が熱くなる。

「ルイ、ヴェール邪魔だろ。ここには俺しかいないから取っていい?」

 ヴェールを取るということは、痴態……裸を見せているのと同じ状態になるってことだ。
 恥ずかしさで口が震えるから、僕はコクンと首肯する。

 ヴィス君はゆっくりとヴェールを取ってくれる。ヴェールが取れ終え、所在なさげな手で乱れた髪を整えていると、ヴィス君の顔が近寄ってきた。

「やっぱり可愛い」
「か、可愛くはないよ……んっ」

 唇をぺろっと舐められた。甘い雰囲気に照れてしまい、視線を落とす。

 ヴィス君が僕の頭をサラサラと撫でると、頬に手が降りてきて、チュッとフレンチキスをした。熊さん姿だと毛が当たって鼻周りがふわっと獣毛に包まれる。
 ヴィス君が腰に手を回してくれたので、身体が密着し、ふわふわ獣毛に包まれる。
 ヴィス君の毛はパサパサしてるけど、胸のふさふさがいい。安心感がある。
 
「ルイ、俺の痴態見てくれる?」
「……見せてくれるの?」

 獣人の痴態は僕たち人間の姿に近い。
 番のヴィス君が、どんな人間の姿になるのか、どんな風に変わるのか胸を高鳴らせた。

「どうする?」
「うん、見たい」

 痴態を見せ合うのはセックスOKですよっていう、この世界の常套句なんだけど、この世界歴二日の僕は知らない。だって知らなくて当たり前だよね。スピード婚だから。
 まぁ僕はそういうつもりでヴィス君と番になったし、部屋に来たんだから関係ないけど。


 ヴィス君は口角を上げて微笑んだ後、目を瞑り、フゥーと長く息を吐いた。

 すると、スルスルと身体を覆っていった獣毛が、毛穴に隠れるみたいになくなっていく。
 そして変化した姿は熊の耳と尻尾が頭に残った灰色の美丈夫だった。

 熊の中では細っこいヴィス君は長身痩躯。人間の姿では、すらりとした手足に程よく筋肉がついているのがわかった。
 顔も眉目秀麗で、濃い紫の瞳にパサパサの灰色の髪がやさぐれているような見た目で、なんだか危ない男を引き出している。
 沢山女の子引っ掛けちゃってますよ、みたいな。

「どうだ?」
「……かっこいい」

 熊さんの時は可愛い雰囲気のヴィス君だったけど、人間の姿になったらイケメンすぎてびっくりした。
 顔がいい人をこんな近くで見たことないから、僕はジッとヴィス君を見つめてしまう。
 熊さんにしては細いんだろうけど、僕としてはちょうどいい細マッチョ。ドンドさんが人間になると、ボディビルダーみたいな身体なんだろうな。

「かっこいい?」
「うん。すごく」

 ヴィス君を見つめていると瞳が細くなった。笑ったんだなと気づいた時には、吸い付くように唇同士が触れ合う。

「……んっ」

 舌が口の中に割って入ってきた。ぬめりとした感触に思わず身体が震えて、後ろにのけぞろうとしたけれど、ヴィス君が僕の腰を押さえてそれを阻止する。
 僕を甘やかすように角度を変えて深く入ってこようとする舌に、僕は翻弄されてきた。

「ん、はっ……ふ、ぅ」

 キスをされながら、僕はヴィス君にお姫様抱っこの状態でベッドに連れていかれた。背中にふわっとベッドの感触を感じるも、ヴィス君が上にのしかかるようにキスを続ける。
 僕はうまく唾液が飲み込めずタラリと口の端から垂れてしまうと、掬い上げるようにヴィス君が長い舌で舐めとった。

 ちゅっ、ちゅっと音を立てて、ヴィス君の唇は僕の首に落ちていく。胸焼けしそうな触れ合いに、僕の胸は甘く苦しくなってきた。熱っぽい喘ぎが僕の口から溢れる。

「ん、はぁ……」
「ルイ好きだ」
「……ヴィス君、僕も好き……あっ!」

 ヴィス君は僕の熱を持った兆しをするりとズボン越しに撫でてきた。そして引っ掻くようにズボンの上から刺激してくる。僕はカァっと顔を真っ赤にしながらヴィス君の手の甲を握って止めた。

「ヴィ、ヴィス君!」
「ルイ好き。ルイの可愛い姿見たい」
「うっ……」

 ヴィス君がねだるように僕の顔中にキスを降らしてくる。おでこに鼻の上に頬に唇。
 甘い声で「お願い」なんて言われたら、恥ずかしくても、ヴィス君の手を押さえていた僕の手は、ちょっとずつ力を抜けていっちゃう。
 だってすごくかっこいいんだよ。無邪気な感じがなくて、すごく情欲的なんだ。

 口では上手く言えないから、僕は力をぬくことで意思を示した。ヴィス君は察してくれて、熱を持った中心部を隠してた僕の手をゆっくりと退ける。そしてズボンと下着を下げるとぷるんと僕のモノが出てきた。
 先っぽからは透明の先走りが出ている。

「は、恥ずかしい」
「ルイのコレ、ふるふるしてて欲しい欲しいって言ってるみたいだ」

 言葉責めなのかな?!すごく恥ずかしい!

「ヴィス君!」
「ん?俺のも見る?」
「えっ」

 そう言うつもりで名前を呼んだんじゃなかったけど、確かに自分一人だけ大事なところ出してるのは心許ないし、ヴィス君のモノも見てみたい気持ちもある。
 僕は恥ずかしさを絞り出すように「うん」と答えた。

 ヴィス君は躊躇いなく上を脱ぎ、そしてズボンとパンツも脱いだ。

「わぁ……大きい」

 現れたのは美しい肉体と、立派な息子さんだった。人のモノは凝視したことなかったからわからないけれど、多分大きい。
 だって僕がウインナーだとしたら、ヴィス君のフランクフルトぐらいある。ちょっと同じ男としてショック。

「怖いか?」
「同じモノついてるから怖くないけど、男としての矜持を傷つけられた感じ……」

 ヴィス君はプフッと吹き出した。ひどい。
 ぷくっと頬を膨らますと、膨らんだ場所にイタズラするようにキスされ、そのまま口づけを交わし合う。ヴィス君の舌の動きを真似るようにキスを仕返したら、ヴィス君はさらに深く舌を絡めてきた。

「ふっ、は……ぁ、んっ」
「俺の、触って?」

 唾液を混ぜ合いながら、ヴィス君は僕のモノに触れてきた。ヴィス君の掠れた声でおねだりされて、僕はおずおずとヴィス君の立派な逸物に手を伸ばす。
 しっかり怒張しているモノは赤黒く、血管が浮き上がっていた。親指で亀頭を触るとぬるりと滑って、僕と一緒の状態だとわかる。
 僕はゆっくりと手を上下に動かした。ヴィス君も僕のモノを触りながらキスをして、何故か何もない胸の突起をコネコネしてくる。触られるとピンと立ってきて、しこりのように弾力が出てきた。んん、くすぐったい。
 でも徐々に胸もじわじわと気持ち良さが上がってきて、僕はどんどん積極的になってきた。
 はじめての体験に僕は興奮して、腰をヴィス君に擦り付けるように動かしてしまう。

「ぅん……ヴィ、ス君……」
「……めちゃくちゃ可愛い。ルイ……」
「あっ、は、はっ……」

 僕が自慰しているときとは違う手の動きに、追い立てられていく。気持ちいい。吐き出したい。

「……っだめ、ぃ……っく!」

 射精感が高まり、僕はヴィス君の手の中に白濁を吐き出した。
 はぁ、はぁと息を整えているとヴィス君のキスの雨が降ってくる。徐々に深く唇が重なり、糸をいひて離れていくと寂しさを覚えた。ヴィス君は微笑んで僕を見る。

「イク姿も可愛いな」
「うぅ」

 恥ずかしい。羞恥心と高揚感で顔に熱が集まる。
 ヴィス君はイッてないので、僕はまだ反り勃っているヴィス君のモノを握っていた手を動かした。
 すると僕の手の上からヴィス君が手を重ねてきて、同調するように一緒に上下に早く動かす。しばらくしてヴィス君も小さく呻いて白濁を吐き出した。
 多分僕の手の使い方が上手くなかったからだよね。うう、ごめん。
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