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3話 11月21日
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「私はあんまり好きじゃない」
「どうして?」
「仕事のイメージが染みついてて」
「仕事?そういえばレティのこと、私何も知らなかったな。何、アルバイトでもしてるの?」
「アルバイト?」
レティは知らない単語に戸惑った。
(死神には無い概念だわ。なんだろう、アルバイトって)
「ごめん、聞いちゃいけなかったかな」
「ちが……ううん。でも、あんまり話したくないの」
「じゃあ言わなくていいよ」
レティは目を瞬かせた。深雪のこういう察しの良いところが、レティをもっと夢中にさせるのだ。
「レティ?」
「砂時計が好きじゃない理由、もうひとつあるの。先生はさっき、何度でもやり直せるって言ったでしょう?でも、私はそうは思えないの。だって砂は2度と同じ落ち方をしないでしょう?だから、一度終わったら、それで終わりだと思えてしまうの。だから、好きじゃない」
深雪はじっとレティを見つめた。
「なるほどね。そういう考えもあるのかも」
「でも私感動したわ。同じものでも全く違う考えをすることがあるのね」
「そうだね。私はレティのその考え方も尊重するよ。もし、この部屋に来るのが嫌ならまた食堂で……」
レティは大きく首を振って否定した。
「先生がいるなら大丈夫よ」
「そう。ならいいんだ」
深雪は笑って、弁当を食べ始める。その姿を見ながら、レティは少しだけ寂しそうな瞳を見せたが、深雪はそれに気付かなかった。
□□□□□□□□
レティは死神が住む世界、死神界に帰っていた。自分の家も、仕事場もこの世界にある。人間界とは全く別の世界だ。
レティは自分の仕事部屋に向かう。それは街で一番高い塔の中央付近の階層にあった。
「砂時計……」
思い出すのは先程見た深雪の研究室だ。砂時計が沢山置いてあった。
死神において、砂時計とは狩りの始まりの合図。つまり、その人の死が近付いているという証。
人間の心臓付近にその砂時計が見えた時、死神はその砂が落ちる瞬間を見守り、砂が落ちきった瞬間にその魂を喰らうのだ。
魂はその人の生き方によって味が変わってくる。嘘をついて生きてきた人間の魂は、生臭く喰えたものでは無いが、素直に生きてきた人間の魂はとてつもなく美味だという。そして喰った魂が美味であるほど、死神は自分の死神としての力を増幅させる。
死神は人間の食材は食べないが、人間の魂に対しては貪欲だった。腹を満たす為ではなく、自分の力を誇示するために、魂を狩る。それが死神だった。
「砂時計が嫌いなんて、どうしてあんなこと言ったの。一度も思ったことないじゃない」
だが、あの時は見たくないと思ったのだ。何故か深雪の近くに砂時計があることが不安で仕方がなかった。
「まさか私、先生が死ぬのを怖がっているの?いや、まさかね。そんなはずはないわ。だって、私は死神だもの。砂時計が見えたら、狩るのが仕事よ」
レティは自分の仕事部屋に置いてあった大鎌を持ち、仕事に繰り出した。
「どうして?」
「仕事のイメージが染みついてて」
「仕事?そういえばレティのこと、私何も知らなかったな。何、アルバイトでもしてるの?」
「アルバイト?」
レティは知らない単語に戸惑った。
(死神には無い概念だわ。なんだろう、アルバイトって)
「ごめん、聞いちゃいけなかったかな」
「ちが……ううん。でも、あんまり話したくないの」
「じゃあ言わなくていいよ」
レティは目を瞬かせた。深雪のこういう察しの良いところが、レティをもっと夢中にさせるのだ。
「レティ?」
「砂時計が好きじゃない理由、もうひとつあるの。先生はさっき、何度でもやり直せるって言ったでしょう?でも、私はそうは思えないの。だって砂は2度と同じ落ち方をしないでしょう?だから、一度終わったら、それで終わりだと思えてしまうの。だから、好きじゃない」
深雪はじっとレティを見つめた。
「なるほどね。そういう考えもあるのかも」
「でも私感動したわ。同じものでも全く違う考えをすることがあるのね」
「そうだね。私はレティのその考え方も尊重するよ。もし、この部屋に来るのが嫌ならまた食堂で……」
レティは大きく首を振って否定した。
「先生がいるなら大丈夫よ」
「そう。ならいいんだ」
深雪は笑って、弁当を食べ始める。その姿を見ながら、レティは少しだけ寂しそうな瞳を見せたが、深雪はそれに気付かなかった。
□□□□□□□□
レティは死神が住む世界、死神界に帰っていた。自分の家も、仕事場もこの世界にある。人間界とは全く別の世界だ。
レティは自分の仕事部屋に向かう。それは街で一番高い塔の中央付近の階層にあった。
「砂時計……」
思い出すのは先程見た深雪の研究室だ。砂時計が沢山置いてあった。
死神において、砂時計とは狩りの始まりの合図。つまり、その人の死が近付いているという証。
人間の心臓付近にその砂時計が見えた時、死神はその砂が落ちる瞬間を見守り、砂が落ちきった瞬間にその魂を喰らうのだ。
魂はその人の生き方によって味が変わってくる。嘘をついて生きてきた人間の魂は、生臭く喰えたものでは無いが、素直に生きてきた人間の魂はとてつもなく美味だという。そして喰った魂が美味であるほど、死神は自分の死神としての力を増幅させる。
死神は人間の食材は食べないが、人間の魂に対しては貪欲だった。腹を満たす為ではなく、自分の力を誇示するために、魂を狩る。それが死神だった。
「砂時計が嫌いなんて、どうしてあんなこと言ったの。一度も思ったことないじゃない」
だが、あの時は見たくないと思ったのだ。何故か深雪の近くに砂時計があることが不安で仕方がなかった。
「まさか私、先生が死ぬのを怖がっているの?いや、まさかね。そんなはずはないわ。だって、私は死神だもの。砂時計が見えたら、狩るのが仕事よ」
レティは自分の仕事部屋に置いてあった大鎌を持ち、仕事に繰り出した。
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