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第1章
10話
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黒霧館はシオンが倒れた森の中にあった。そしてカタリ村はその森をシオンの国とは反対方向に抜けたあ先にある、とガーラは言った。
村には魔法で行くという。ガーラは一度行ったことがあるらしく、そういった場所には瞬間移動の魔法で一瞬で行けるらしい。想像すれば何でもありなんだ、とガーラは言っていたが、それはかなり高度な魔法なのではとシオンは思う。
(なんだか、ガーラさんの国の国王様がガーラさんを恐れる気持ちがわかるような気がする)
とはいえやり方に賛同は出来ないが。
シオンは簡単な旅支度をして館の玄関に向かう。元々持たされた荷物も少なかったことから、特に大荷物になることはなかった。
玄関にはもう3人が揃っていた。
「すみません、お待たせしました」
「いや。荷物はそれだけか」
ガーラがシオンの肩掛けカバンを一瞥して言った。
「はい。元からあまり持っていませんから」
「村で何か必要なものがあれば買うといい。金は持っているか?」
「え?あ、聖女として働いていた時にかなり頂きましたので、そこは大丈夫です。必要だったら自分で買えます」
お金を渡されそうな雰囲気になり、シオンは慌てて断る。ガーラは「そうか」とだけ言った。
「では、行こう」
刹那、4人の足元に魔法陣が顕現した。
顔を上げると、ガーラの前に半透明の文字盤が浮かんでいる。
そこには、『行き先』と書かれていて、その下に地図が開かれていた。
「行き先はカタリ村」
『カタリ村を行き先に設定しました』
どこからともなくロボットのような声が聞こえて、直後魔法陣に呪文が書き記された。
その光がまぷしくてシオンは思わず目を閉じる。
「……」
どれくらいそうしていただろう。
自分を囲む空気が変わったことに、シオンはようやく気付いた。
「着いた」
ガーラの声に、弾かれたように顔を上げるシオン。そこはもう、館の玄関ではなかった。
「カタリ村だ」
木で作られた家が並列している。
見たところ商店街付近に移動したようだ。活気のある人の声が右から左から聞こえてくる。
村と言うには少々規模も大きく、繁栄しているような印象を受ける。
「これから村長に会って、詳しい話を聞こう」
ガーラは1人でどんどん進んでいってしまう。
集団行動があまりにも取れないガーラに、思わずウェストを見やった。
彼はふぅ、とため息をひとつして、シオンに向けて肩をすがめてみせる。
シオンは仕方なしにガーラを追いかけた。
村長の話によると、魔物はここ1ヶ月で劇的に増え続けているという。村の討伐隊が何とか村への侵入を食い止めているが、負傷者は増えるばかりでもう限界が近い。そこで討伐の依頼を申請したらしい。
(よくある話ね。聖女の時もそういう人たちを見てきたわ。でも、魔物が増えた理由は分からないのね。それを調べることから始めないと)
シオンが思案している間、ガーラも同じことを考えていた。
ガーラが初老の村長に向かって言う。
「まずは魔物がよく出る場所を教えてください。それからその周辺を調査し、原因を突き止めます」
「お願いします」
その後も、ガーラを中心に話を聞いて言った4人。街に着いたのは朝だったが、話を聞き終わる頃には昼をまわっていた。
村には魔法で行くという。ガーラは一度行ったことがあるらしく、そういった場所には瞬間移動の魔法で一瞬で行けるらしい。想像すれば何でもありなんだ、とガーラは言っていたが、それはかなり高度な魔法なのではとシオンは思う。
(なんだか、ガーラさんの国の国王様がガーラさんを恐れる気持ちがわかるような気がする)
とはいえやり方に賛同は出来ないが。
シオンは簡単な旅支度をして館の玄関に向かう。元々持たされた荷物も少なかったことから、特に大荷物になることはなかった。
玄関にはもう3人が揃っていた。
「すみません、お待たせしました」
「いや。荷物はそれだけか」
ガーラがシオンの肩掛けカバンを一瞥して言った。
「はい。元からあまり持っていませんから」
「村で何か必要なものがあれば買うといい。金は持っているか?」
「え?あ、聖女として働いていた時にかなり頂きましたので、そこは大丈夫です。必要だったら自分で買えます」
お金を渡されそうな雰囲気になり、シオンは慌てて断る。ガーラは「そうか」とだけ言った。
「では、行こう」
刹那、4人の足元に魔法陣が顕現した。
顔を上げると、ガーラの前に半透明の文字盤が浮かんでいる。
そこには、『行き先』と書かれていて、その下に地図が開かれていた。
「行き先はカタリ村」
『カタリ村を行き先に設定しました』
どこからともなくロボットのような声が聞こえて、直後魔法陣に呪文が書き記された。
その光がまぷしくてシオンは思わず目を閉じる。
「……」
どれくらいそうしていただろう。
自分を囲む空気が変わったことに、シオンはようやく気付いた。
「着いた」
ガーラの声に、弾かれたように顔を上げるシオン。そこはもう、館の玄関ではなかった。
「カタリ村だ」
木で作られた家が並列している。
見たところ商店街付近に移動したようだ。活気のある人の声が右から左から聞こえてくる。
村と言うには少々規模も大きく、繁栄しているような印象を受ける。
「これから村長に会って、詳しい話を聞こう」
ガーラは1人でどんどん進んでいってしまう。
集団行動があまりにも取れないガーラに、思わずウェストを見やった。
彼はふぅ、とため息をひとつして、シオンに向けて肩をすがめてみせる。
シオンは仕方なしにガーラを追いかけた。
村長の話によると、魔物はここ1ヶ月で劇的に増え続けているという。村の討伐隊が何とか村への侵入を食い止めているが、負傷者は増えるばかりでもう限界が近い。そこで討伐の依頼を申請したらしい。
(よくある話ね。聖女の時もそういう人たちを見てきたわ。でも、魔物が増えた理由は分からないのね。それを調べることから始めないと)
シオンが思案している間、ガーラも同じことを考えていた。
ガーラが初老の村長に向かって言う。
「まずは魔物がよく出る場所を教えてください。それからその周辺を調査し、原因を突き止めます」
「お願いします」
その後も、ガーラを中心に話を聞いて言った4人。街に着いたのは朝だったが、話を聞き終わる頃には昼をまわっていた。
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