何度でも恋をする。

ゆこ

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本編

~ご~ 美言

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マネジャーを学び始めて3か月目。研修期間が終わり、付き添いの人が居なくなり、冬真くんとふたりっきりでの仕事が増えた。あるとき、おつかいを頼まれたことがあった。
お店に着いた瞬間、買うものが思い出せない‥‥。

パンだっけ‥‥?
本人に聞いた方が早い。

<プルルルル‥‥>
「冬真くん?なに買ってくるんだっけ?あ‥‥わかった。買って帰るね。ごめん。」

今日は他のグループとのコラボだから油性ペンだった。
この頃、記憶が消えるのが早い気がする。怖くなって、ひとりで遠めの病院に行った。

まさかのパパが医者をしていた。医者だとは、知ってた。けど、精神科の医師だったんだね。
目の前にパパが居る。ごめんね。病人の娘を見せることになる。

「いつからなんだ?記憶が消えるようになったのは。」
「中1くらい?今はもう高校の記憶も曖昧。」
「‥‥とりあえず検査を全部してみよう。」
そう言って、血液検査から全ての事をやった。検査の結果は、明後日。
治る病気かなぁ?嫌われるのが怖くて、冬真くんには相談できなかった。

そして明後日なってしまった。
気が進まないまま病院に向かった。
来たくなかった。診察室に入ると、パパが居た。目が赤かった。泣いたんだね‥‥。

結果は、原因はわからないけど症状的には治る可能性のない病気と言われた。
病気の進行が早いため、いつどうなるかはわからないって。息が出来なくなるかもしれないと言われた。

怖かった。冬真くんに言わないといけないってわかってた。
でもね。冬真くんは今が人気。私が邪魔できない。だから、言わないで消えるって決めた。

「パパ、お願いがあるの。」
パパに相談して、パパの実家である故郷の方に行くことにした。
必需品を持ち、家に小さい声でお礼を言い、こっそり出ていった。

パパの故郷まで行くまでに電車で行った。迷子になりかけた。
着いたら、記憶はないけど小さい頃ぶりに会うおばあちゃんが出迎えてくれた。とても優しかった。
病気の事をパパは言ってくれてた。おじいちゃんは町の診療所のお医者さん。
パパは、きっと安心できるから預けるんだなって思った。

仕事できないから、おばあちゃんの家事や畑作業を手伝う。
おばあちゃんは、トマト農家でお手伝いさんが沢山居る。皆優しいから、安心できる。
体調が悪い日は、次の日に聞いた話を忘れてることがあるから迷惑はかけてるけどなにも言わずに教えてくれた。
「おばあちゃん。ごめんね。沢山迷惑かけてごめんね。」
「なーに言ってるの。迷惑なんて思ってないよ~。見ての通りおじいちゃんは、忙しくてね‥‥それが寂しかったから美言ちゃんが来てくれると知って嬉しかったのよ~。こーんな可愛い孫が近くにいてくれるっておばあちゃん、幸せ!」
そう言っておばあちゃんは、撫でてくれた。


今日は、おばあちゃんの野菜を調理するテレビ取材が来ていた。私は流石に人が怖くて変装した。
髪の毛を縛っていかにも村の子になった。それでも‥‥。
「そこの若い子。かわいい子も居るんですね。まるで星野 言ちゃんに似てる!」
とディレクターさんが言ってた。
バレちゃうもんなのね。

「ははは~今日はトマト鍋でしょ?作りましょう!」
そう言っておばあちゃんは、話しをそらしてくれた。
私は、ママの事を思い出してしまい、家に戻った。
おばあちゃん、ごめんね‥‥。
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