何度でも恋をする。

ゆこ

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本編

~よん~ 美言

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痛い痛い痛い‥‥。
なんで殴られたのかわからない。まだ仕事を辞退する事話してないのに。

今は雨。なつきくんと遊んでたときは、晴れてたのにな。殴られたところが染みて痛い。傘なんて持ってこれなかった。
<プルルルル‥‥>  
「なつきくん‥‥。」
<野々星、どうした?大丈夫か?>
「どうして?どうしてよ‥‥。」
<だって泣いてるだろ?後ろ見て。>
後ろには、なつきくんが居た。気づいたら傘に入れてくれてた。
電話を切り、抱き締めてきた。
「言ったのか?仕事したくないって。」
「言ってない。なんでかな‥‥。」
「とりあえず俺んち‥‥ってか、おばさんの家だけど‥‥。来い。風邪引くぞ‥‥。」
なつきくんちのおうちに行ってお風呂を借りた。
なつきくんは、温かい紅茶を入れてくれた。

「‥‥野々星‥‥。俺のせいかもしれない。俺と出掛けたのつけられたのかも‥‥。これ。」
ネットに<モデル 星野 言と動画配信者 なつき 熱愛報道 ゲームセンターデート>って書かれてた。

「そっか‥‥。でもこれで私は一般人になれるかもしれない。」
「野々星、一般人になりたいの?」
「うん。私は、一般の人になって、明るい家庭を作るのが夢。」
「俺も明るい家庭を作りたいなぁ‥‥。」
ふたりとも家族には恵まれなかったからね。幸せになりたい。

「なぁ、野々星。もう一回お母さんに会って来な。」
「そんなことしたら、私は二度と外に行けなくなる。ママは私が働かないとブランドものが買えないって暴れる‥‥。だから、無理そうよ‥‥。」
「大丈夫だから。俺に考えがあるから。野々星を守るよ。」
今回の作戦を話した。

私は再び帰った‥‥。怖いよ。けどなつきくんが助けてくれるって言ったから、信じた。

「ただいま‥‥。」
「美言!」パンッ!
平手で叩きつけられる。
痛い痛い痛い‥‥。

「あんたどうしてくれるの。せっかく売れてたのにお金入ってたのに何くだらない熱愛だしてるのよ。この使えない子!」バンバン‥‥。

「そこまでよ、野々星  光子。暴行罪、脅迫罪等の容疑で逮捕する。」
私の携帯は電話かけたまま家に上がったから。なつきくんのおばさんは、警察関係者。だから協力して助けてくれた。腰が抜けて震えが止まらず動けない私をなつきくんは抱き締めてくれた。

「ねぇ、美言。迎えにきたよ。夢は捨ててないでしょ。いこう。」
「なつき‥‥冬真くん。ありがとう。ありがとう。」
涙が止まらなかった。
私は事件以来急に消える形で芸能界引退をした。

そして、このマンションから出ていくことにした。私の親権は、離婚した実父が助けてくれることになった。実は離婚時、パパも真剣が欲しくて争ったらしい。
が、親権よりも養育費狙いのママに負けて仕方なく諦めたらしい。離婚後は全く会わせてくれなかった。沢山パパから謝られた。ごめんって。そして私は冬真くんと暮らしたいって言ったら構わないって言ってくれた。暮らすことを選んだ。もちろん、冬真のおばさんの咲子<さきこ>さんは、大歓迎って言ってくれた。

そして高校を辞めることにした。そして私たちは、動画配信に集中することにした。
私は、裏方。マネジャーの事を学ぶ。
沢山のことを学んでメモを沢山とる。
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