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4巻
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しおりを挟む1 銃魔士・その1
リキオーたち銀狼団は、アネッテの故郷であるエルフの里へ馬車を走らせている。
なんでも、エルフたちの心の拠り所である精霊樹が近年稀に見るほど弱まっており、その回復のために、アネッテたち癒し手の力が必要なのだとか。
アネッテの兄弟子である、弓術士のシュルヴェステルからそう要請され、リキオーたちは目的地へ急いでいた。
精霊樹は、今リキオーたちがいるモンド大陸西方の大森林の最奥、閉ざされたエルフの里にある。
大陸のどこからでも見えるほどの巨樹で、道に迷った旅人はその位置を確かめることで助けられるという。また市井に生きる人々は、精霊樹によって大地との繋がりを感じ取る。このように、精霊樹は人々の生活に深く関わっていた。
エルフたち精霊種は、さらに密接に繋がっている。精霊樹を擁する大森林では精霊種の働きが活発で、森の所々には精霊樹の力をたたえる泉があり、それは大地に癒しの力をあまねく与えている。
しかしながら、その精霊樹が死に瀕していた。
精霊樹はあまりに巨大であるため、蘇らせるには里の癒し手が足りない。そのため、ヒトの間で暮らすエルフにも声がかけられた。それが今回、アネッテが呼ばれた経緯である。
森の外から招集された癒し手は、彼女の他に三人。おっとりとした性格のエヴェリーナ(姉)と、勝ち気なクリスタ(妹)の姉妹。妖艶な美女のユスティーナ。
こうして一路、エルフの里へ向かっていた銀狼団とエルフたち一行は、広大な大森林に入った。
すぐにエルフの護り手の集団に取り囲まれ、検分を受けた。と言っても、彼らが来ることはエルフの里側に伝わっており、どちらかと言えば歓迎に近い。
しかしこれは異例の処置であった。そもそも里のエルフたちには、次のような不文律があるのだ。
曰く。
「里を出たエルフは、二度と故郷の地を踏むことは許されない」
それゆえ、ヒトの手に落ちて街に住むエルフたちは故郷に戻ることを諦めていたし、里のエルフたちはそんな彼女たちを忌むべきものとして扱うのが通例であった。だから今回の歓待を受けて、連れてこられたエルフたちは皆涙ぐんでいた。
アネッテを迎えたのは、彼女の知己であるヨラナだった。彼女はリキオーを見るなり、彼を別の世界からやって来た「渡界者」と看破したのであった。
リキオーは、そのヨラナのことをアネッテにそっと尋ねてみた。
「えっと、この方が、その、エルフでありながら、精霊術士と賢者の力を持つとかいう人だよな?」
ヨラナのことは以前にアネッテから聞いていた。賢者の力を使えるエルフが存在すると教えられていたのだ。
アネッテが不思議そうな顔をして問い返す。
「はい。でも、なんでマスターを渡界者と見破れたんでしょうね。以前に、イェニーさまにもばれてしまったことがありましたが……」
「俺の目には、彼女の内面から溢れるパワーが見えたよ。やはり普通のエルフとは違うのだろうな」
アネッテによると、ヨラナはエルフの上位氏族である十三氏族の中でも特に位の高い、三氏族に所属するお姫さまらしい。詳しい序列については複雑な身分制度があるようだったが、とにかく相当偉いエルフだということはわかった。
そんな高位の方が迎えに来るとは、やはりこの帰郷は、ただごとではないらしい。
ヨラナと里の狩人たちが歩いて先導し、ユスティーナたちの馬車、リキオーたちの馬車がそれに続いて進んでいった。
御者台では、マリア、アネッテ、そしてリキオーの銀狼団の三人が並んで座っている。
しばらく馬車の中で揺られていると、マリアが突然思い出したように質問してきた。
「そうそう、聞いておきたいことがあったんだ。さっき姉さまは、『イェニーさま』という名前を言っていたが、そのイェニーさまというのは、いったい誰なんだ?」
「マリアはまだお会いしたことはなかったわね。イェニーさまっていうのは、水竜さまのことよ。フェル湖を守護されている方で、マスターのことを気に入ってくださっているわ」
マリアが頬を紅潮させる。
どうやら「水竜」と聞いて興奮してしまったらしい。マリアはバトル好きで、強さを連想させる竜みたいな存在が大好物なのだ。
リキオーは、またマリアの悪い病気が始まったと思い、ウンザリしながら彼女に告げる。
「イストバルの家に戻ったら挨拶に連れてってやる。どうせ一度、報告に伺う予定だったからな」
「絶対だぞ!」
マリアはワクワクが止まらないといった面持ちだ。鼻息まで荒くなっていた。
そこへ、アネッテが尋ねてくる。
「え、マスター、報告というのは?」
イェニーさまに報告をしなければならないことがあるとは聞いていなかったからだ。アネッテはちょっと心配そうにしている。
リキオーがぶっきらぼうに答える。
「ああ、ワープゲートポータルを開通したからな。この手のことを詳しく知っているのは、真竜族の方たちだけだろう。それに、ちょっと尋ねておきたいこともあってな」
この世界の絶対者たる竜たちが、ゲートの存在について知らないはずがない。
なぜゲームでプレイした『アルゲートオンライン』とは違い、この大陸にはゲートが一つしかないのか。
この疑問の答えを知るのは、おそらく真竜族をおいて他にはいないだろう。
また、王都の御前試合に現れた紫色の雛竜のことも相談しておきたかった。どうやら付きまとわられているようなので。
そんなことを考えていると、突如として衝撃が走った。と同時に、雷のような巨大な破裂音が響きわたる。
一発目が聞こえてから、しばらくしてもう一発。
誰もが足を止め、音のした方向を振り向いて固まっていた。
一番驚いていたのは、リキオーであろう。
その音は、彼が元の世界で聞いたことのある音だったのだから。
そしてそれは、決してこの世界で聞こえるはずのない音だった。
「う、嘘だろ……」
紛れもなく、それは銃声だった。
もちろんリキオーも銃声を生で聞いたことはない。しかし映画やテレビなどを通して、あの独特の乾いた音に、確かな聞き覚えがあったのだ。
一発目は何かの間違いかと疑っていたが、二発目で確信に至った。
ヨラナが慌ただしく問いただす。
「何なのだ! 今の音は」
「森で、何か異常なことが起きているようです!」
そう返答したエルフの狩人が、ヨラナの周りに立って警戒を強めた。
ヨラナはエルフのお姫さまである。彼女に何かあっては護衛としての面目が立たないのだ。ヨラナも自分の立場をわきまえており、無闇に飛び出したりしなかった。
そこへ、シュルヴェステルが馬車から降りて現れる。
「私が様子を見に行こう」
彼はそう告げると、ヨラナにうなずいてから馬車を降りた。そして単身、音のしたほうへ飛び出していく。
リキオーは騒然とするエルフたちを尻目に、状況を冷静に把握しようと努めていた。
森全体がざわめいている。
この雰囲気は、ただごとではない。
ハヤテがピンと耳を立てて体を起こしたので、リキオーは彼の頭を抱えて押さえた。今にも飛び出しそうだったからだ。
マリアとアネッテは、リキオーを見つめて指示を待っている。
普段はどこか頼りない主人であるものの、彼の知識や戦闘に関してのセンスに、彼女たちは信頼を寄せていた。
ついにリキオーが告げる。
「マリア、アヴァロンアーマーに着替えろ。出番があるかもしれない」
「わかった」
「アネッテも」
「はい」
二人は御者台から奥へ下がり、それぞれ準備を始めた。
ハヤテはリキオーに首根っこを押さえられてフゥフゥと息を漏らしている。彼だけが求められていないようで不満そうだ。
「ハヤテはまだ出なくていい。どうせすぐに出番は来る」
そう言ってリキオーは、彼を宥めるように笑いかける。そして顎を撫でてやると、ハヤテは目を伏せておとなしくなった。
リキオーたちの前方で停まる馬車の中では、姉妹のエルフとユスティーナが抱き合って震えていた。御者を務めていたアクセリは、馬車を降りて立ち尽くす。ただならぬことが起きたと皆が感じ取った。
まずは情報だ。状況が掴めないのでは滅多なことはできない。そう考えたリキオーは、馬車の前方で、困惑したままたむろしていた狩人たちのほうへ歩いて行った。
彼らは、リキオーを一目見るなり嫌な顔を向ける。
「何なのだ、お前は引っ込んでいろ」
「トラブルなんだろ? 教えてくれよ。荒事なら俺たち冒険者がうってつけだぜ」
そこに、シュルヴェステルが戻ってくる。さっそく銃声の原因を突き止めてきたらしい。
彼も、その場にリキオーがいることに訝しげな表情を見せたが、そのまま無視してヨラナに告げる。
「ヨラナ。まずいぞ、ヒト族が山の守護者に手を出した」
「な、なんだと! お、恐れ多いことを」
ヨラナが唖然として答えた。狩人たちの顔は蒼白になっている。
さらにシュルヴェステルが言う。
「守護者の片割れは、すでに命が危ないかもしれない」
「ば、馬鹿な……」
「それじゃ、精霊樹が助かろうが、お仕舞いではないか──」
エルフたちは呆然としている。
リキオーは、彼らの言葉から状況を察した。
とんでもない事態になっていることは確かだ。だが、出てきた単語と彼がゲームで知っているこの地域の情報とが結びつかない。
そもそもどうして大森林にヒト族がいるのか? いたとしてもエルフの狩人に見つからないで済んでいたということが信じられない。
そして、ヒト族が山の守護者を襲った?
山の守護者といえば、国内に四つある聖山の主である四神の一柱だ。この森まで下りて来ているはずがなく、それに、そんなものを襲ったところでヒト族にはデメリットしかない。ますますわからなくなってきた。
困惑しながらも、リキオーはアネッテに尋ねてみる。
「アネッテ、山の守護者がいるのって……ここからだと西の聖山?」
「はい……」
彼女の顔も蒼白だ。
この大森林に接する西の聖山には「プリアレオス」という、雄と雌のつがいの守護者がいる。
プリアレオスは、ギリシア神話では百の腕と五十の頭を持つ巨人とされる。だが、『アルゲートオンライン』においては、いわゆるキマイラと同種のモンスターとなっている。
雄は非常に禍々しい造形で、恐ろしい戦闘力を秘めたモンスターである。固有名「タングニョースト」。
二本足で立ち、巨大な二枚の翼を持つ。首から上は獅子で、背からドラゴンの首が生えている。足腰はミノタウロスを想起させ、尾は蛇。その体にはメラメラと揺らめく灼熱の炎を纏っていた。
前足は短いが、強大な魔力により、見えない爪が間合いのはるか外から襲ってくる。
獅子の顔は「真実の目」という特殊スキルを持ち、敵対者のステータスを見抜き、ウィークポイントを攻める。翼によって巨体からは想像もできないほどの機動性を持つ。竜の首はあらゆる言語を理解し、消えることのない炎を吐く。
それら能力以上に危険なのは、尾の蛇の冷たい眼である。この眼が、タングニョーストのもっとも恐ろしい特殊攻撃である石化効果を持つ。さらに、体を覆う炎もただの飾りではない。触れたものを灰燼に帰す炎獄の炎である。
対して雌の「タングリスニル」は、雄とは対照的に、グリフォンの背に美女の上半身が生えた美しい姿をしている。攻撃能力をほとんど持たず、回復行動がメインで魔法防御が堅い。美女の額には、「真理の目」という第三の目が備わっていた。
二体は同時に襲ってくることが多いので、セットで戦うことになる。相手にする場合は、雌を先に倒すのがセオリーだ。
しかしながら、もっと大事なことがある。四神を倒した場合、「森津波」という現象を覚悟しなければならない。
森津波とは何か。
山の生き物すべてが狂気に彩られ、突進してくる現象である。
そこには理性の入る隙間もなく、ただ前進あるのみ。そして、山の狂気が森に伝染し、山からすべての命が失われ、森の木々も失われる。
すべてが終わったあとには、瘴気に満ちた大地から魔物が生まれるようになるという。
まさに地獄の光景だ。
「これは確かにヤバイな……」
そうつぶやいたリキオーは、とにかく動こうと考えた。
打ち倒されたほうの守護者を助けて、つがいのもう一方の怒りを鎮めてもらうのだ。
果たしてそんなことが可能なのかはわからないが、今は考えるよりも行動だ。
リキオーは、シュルヴェステルに声をかけた。
「シュルヴェステル、そのヒト族のところに連れて行ってくれ」
「何をする気だ」
「お前さん、まさか、このまますべてを諦める気じゃあるまいな?」
「……わかった」
シュルヴェステルは、目の前のヒト族の男にこの絶望的な状況をどうにかできるわけがないと思っていたが、今は藁にもすがりたい気分だった。
リキオーが、彼を追ってすでに集合していた銀狼団メンバーに声をかける。
「行くぞ!」
「姉さま、私たちも行こう。ご主人がなにか思いついたんだ。私たちにはまだ可能性が残されていると信じよう」
「ええ、そうね……そうだわ」
マリアは蒼白な顔色をしたアネッテの肩を抱いて、元気づけるように囁いた。
こうして、銀狼団は森の奥へと進んでいった。
目当てのものはすぐに見つかった。メチャクチャに倒れた木の茂みの中で、巨大な獣が横倒しになっていたのだ。
その近くでは、意識を失ったヒト族の男が木に縛られていた。随分きつく縛りつけられたらしく、男はグッタリとしている。彼を縛ったのはシュルヴェステルのようだ。
倒れていたのは守護者の雌である。肩に弾痕があり、そこからドクドクと血潮を噴き出していた。
「守護者さまに……なんてこと……」
その様子を見たアネッテは激昂した。が、ふうぅと息を整えて何とか平静を保とうとする。ここで自分が怒ったところで何も解決しないとすぐに考えたのだ。
リキオーは雌の守護者に近寄ると、その傷を確かめた。
流れ出す血からは、魔力の奔流が感じられる。
(ん……魔力が漏れ出しているのなら、まだ息があるということか。さすが四神の一柱だけあって、そう簡単には死なないか。なら、まだやりようはある。しかし、この傷は──)
リキオーは、その傷口から不浄の毒に侵されているのを感じ取っていた。これではただ癒しただけはだめだろう。それにこの毒は――
「まさか、弾に?」
リキオーはそうつぶやくと、雌の守護者から離れ、立ち木に縛られた男へ近づく。
その足元には、銃らしきものが転がっていた。
見た目はライフルのような長銃の形。拾い上げると、肩が抜けそうなほどに重い。材質は、木でもなく鉄でもない。どちらかと言うと、石に近い物からできているらしい。
「どこに弾を込めるんだ? それに火薬の匂いはしない……」
いろいろ弄っていると、トリガーらしき部分に蝶番があるのがわかった。そこを支点に真ん中から折れるようにして薬室が露呈した。弾倉はなく、一発ごとに弾込めをする構造のようだ。
撃った跡があるに違いないと考えたが、薬室内には薬莢はなかった。
もしかすると、弾に何らかのエネルギーを与えて撃ち出すのかもしれない。
リキオーは男に直接聞いてみようと考え、彼を起こしにかかった。
「おいっ、起きろ!」
パシパシと弱めに彼の頬を打つと、すぐに起きた。
「う、うう……うっ……な、何だお前ッ……お、俺が、その獲物を仕留めたんだ! 手を出すなァ」
男は少年というには歳を取っていて青年という感じである。彼は目を覚ますと、縛られていることに気づいて必死に暴れた。
そんな彼に、リキオーは冷たく告げる。
「あん? 状況がわかってんのか。お前が仕留めたのは、山の守護者なんだぞ」
「そ、そうだっ、その肝があればこの森で一緒に住んでいる親父の病気が治るんだ。早く持っていかないと……うう、親父ィ」
男の発言に、首を傾げるリキオー。
(肝? この守護者のドロップアイテムに、そんなものあったか?)
ゲームの記憶では、守護者のドロップアイテムは槌だけで肝はなかったはずだが。
何か情報が錯綜しているような印象を受ける。
男は激昂していたかと思うと、急にさめざめと泣き出した。
リキオーは呆れて、シュルヴェステルに話しかけた。
「シュルヴェステル、肝って言ってるけど、何のことかわかるか?」
「いや、わからん。というより、どうするんだ?」
リキオーはその問いには答えず、再び男へと向き直った。
彼は、ギリギリと奥歯を噛み締めて、憎そうな眼差しでリキオーを見つめている。
リキオーは、肝のことはひとまず置いておいて、銃について問いただしてみることにした。
「おい、質問に答えろ。これの弾はどうやって撃ち出すんだ。まだ弾はあるのか?」
「な、なぜそんなことを……い、言えるか! 我が家の一大事だというのに」
彼は答えようとしなかったが、その目は言葉以上に雄弁に語っていた。
彼の視線の先に鞄があり、その中にゴロゴロとした弾が何発か入っていたのである。
リキオーはその銅色の弾丸を手に取ってみて、ある確信に至った。
「鉱毒か……」
大体の事情はわかった。
ならばやるべきことは、守護者の治療である。
それには、回復のブーストとなるような場所が必要だ。相手は神の一柱なのだ。アネッテ一人の力では、キツイに違いない。
「シュルヴェステル、この辺りに精霊樹の力が濃い泉のような場所はあるか?」
「うむ、精霊樹の枝を分けた魔力溜まりの泉が近くにあるが、それがどうしたんだ?」
「守護者をそこに移動させて治す」
「治すだと? 守護者はもうあの通り……まさか、まだ?」
シュルヴェステルは目を剥いて、リキオーを穴が空くほど見つめた。
「ああ、何せ神さまだからな。そう簡単にくたばりはしないさ。じゃあ、さっそく運ぶぞ」
そう言って、リキオーは横たわる雌の守護者に手を当てると、魔力を込めながら「セーブ」と念じた。雌の守護者の体は青い魔力で縁取られて光る。セーブはリキオーが考案した、形状を記憶するための生活魔法である。
守護者は五メートルを優に越す巨体。とてもではないが、そのままでは運べない。ハヤテでも無理だ。
それならば──
「よし、続けていくぞ、シェイプシフター」
苦笑交じりに唱えると、リキオーは鈍い頭痛を感じた。
シェイプシフターとは、対象のサイズを変える生活魔法である。これも、リキオーオリジナルの魔法だ。以前、ハヤテに使ったときは2しかMPを使わなかったが、今回はグングンと魔力を消費していく。
「マスター!」
アネッテが気づいてリキオーに寄り添う。
そうすれば少しでも彼の負担を和らげられるとでもいう風に。効果は推して知るべしだが、リキオー的には嬉しかった。
(何をした? それに魔法を使える……のか)
シュルヴェステルは、目の前で起きていることが信じられないでいた。
守護者の巨体が縮んでいくのだ。
そんな魔法聞いたことがない。渡界者だと聞いたが、一体何者なのだろうか。
守護者の巨体は二メートル程度にまで小さくなった。
「こんなもんか。まだ、かなりでかいけどなあ」
結局、MPを残り1まで使ってしまった。
よろめいてしゃがみ込んだリキオーは、懐からMPポーションを取り出す。そしてラッパ飲みすると、不味さに顔を顰めた。
アネッテはそんなリキオーを労るように、額に浮いた汗をハンカチで拭いてあげた。
「もうっ、あんまり無茶はしないでくださいね」
リキオーはアネッテに笑みを向けると、表情を引き締めてハヤテに告げる。
「ハヤテ、守護者を頼むよ」
「アォン!」
任せて、とばかりにハヤテが吠える。
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