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それは突然の出来事
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今日は中学生最後の日。そう、卒業式当日だ。
とは言っても、三月三十一日迄中学生で実際は四月に高校に入学するまで無職であるが、ひとつの締め括りとして、感慨深いものでもある。
とは言いつつ、僕「東 翔」の周りには誰もいない。そう、ボッチなのだ。クラスメイトは式の後何処に行く?とかカラオケに?とか色々周りを誘ったりしてるが、当然僕にはお誘いがない。いじめられっ子だから、周りも自分に火の粉がかからないようにしてるだけなのは理解できるが、ひとりくらいいてもいいんじゃないかな?まぁ、いいけど
とすると、突然教室の入口のドアや窓が勝手に閉まり、鍵がかかった様で数人がガチャガチャしてるが開かない。
そして変化は訪れた。
壇上に綺麗な女性が現れて感情のない声で
「これからみなさんには同じスキルをひとつだけ持って、異世界に行ってもらいます」
「拒否は出来ません」
「代わりに何でもひとつだけ望みを叶えましょう」
「可能な事と不可能なことはありますが」
若干頓珍漢な事を言いつつ、さあ、あなたからです。と、近くにいた生徒に話しかけますが、当然混乱してますよね?
「さあ、願いは何ですか?」
言われても状況を理解できないクラスメイトが黙っていると
「何もないのですか?では金貨10枚で行ってらっしゃい」
と。
最初に選ばれたクラスメイトは光と共に消えていった
これアカンやつや!
女性は視線をスッと隣に移し
「さあ、後が支えてます。あなたの願いは何ですか?」
と。
そこから先の数名は何も出来ずに金貨10枚貰って光となっていきましたが、やっと事態を飲み込めたクラスのヲタはこう切り返した。
「すみません、貴方は女神様でしょうか?それと、貰えるスキルは何ですか?」
異世界召喚が拒否できないのは、目の前で強制的に光と消えたので、抗えないとして、最初に言ってた[同じスキルをひとつだけ]という非常に興味深い言葉がやっとでてきた。
「貴方達に与えるスキルは・・・」
「【ホンモノ】というスキルです」
「貴方の願いはスキル名を知る事ですね?では、行ってらっしゃい」
哀れヲタは金貨も貰えず光となった。
そこからは更に戦々恐々。ヲタの二の舞にならない様知恵を巡らせ、中には金貨10000枚!とか、じゃあ俺は金貨ムリョウタイスウ枚とか叫び出すが、女神様?から貰えたのは
「あちらの経済を狂わす恐れがあるのでその様な方には銀貨10枚で十分ですね」
哀れな金の亡者?はランクダウンの後光となった
そして残されたクラスメイトはアレやこれやと知恵を絞るも、あえなく撃沈。家族に遺書とか、コッチに帰れるのか?とか、質問の後に光となったり、頑張った?のは、病気にならない頑健な身体にしてくれ!とか、その後に続いて似たような願いが巻き起こり、残り2名。僕と僕をいじめてた主犯格だった。
「さあ、あとは貴方達で終わりですね。願いを言いなさい」
順番はいじめの主犯格の「野中孝信」が先のようで、こいつは他の誰とも違う願いを叶えてもらった。
「俺様の願いは・・・スキルの検証時間として数時間転移を送らせてもらう事だ!」
「分かりました。では1時間差し上げましょう」
サラッと時間短縮されとる
「最後は貴方ですね。さあ、願いを!」
僕は考えた。考える時間はたっぷりとあったが、答える時間はもうほとんど無い
アイツはなにやらニヤニヤとコチラを見てるが、キミも1時間後には転移されるんだよね?
ん?1時間後??
「女神様決まりました。僕の願いは・・・」
「スキルの検証時間として30年の執行猶予を求めます!」
アイツみたいに時間短縮される恐れもあったが、賭けだな。とは言っても何か策があるわけでもないけど、そもそも検証とは短時間でどうのできる事ではないしが、かと言って時間制限が長すぎるのも得策ではない。なれば何故30年なのか?
なんとなくである
とは言っても、三月三十一日迄中学生で実際は四月に高校に入学するまで無職であるが、ひとつの締め括りとして、感慨深いものでもある。
とは言いつつ、僕「東 翔」の周りには誰もいない。そう、ボッチなのだ。クラスメイトは式の後何処に行く?とかカラオケに?とか色々周りを誘ったりしてるが、当然僕にはお誘いがない。いじめられっ子だから、周りも自分に火の粉がかからないようにしてるだけなのは理解できるが、ひとりくらいいてもいいんじゃないかな?まぁ、いいけど
とすると、突然教室の入口のドアや窓が勝手に閉まり、鍵がかかった様で数人がガチャガチャしてるが開かない。
そして変化は訪れた。
壇上に綺麗な女性が現れて感情のない声で
「これからみなさんには同じスキルをひとつだけ持って、異世界に行ってもらいます」
「拒否は出来ません」
「代わりに何でもひとつだけ望みを叶えましょう」
「可能な事と不可能なことはありますが」
若干頓珍漢な事を言いつつ、さあ、あなたからです。と、近くにいた生徒に話しかけますが、当然混乱してますよね?
「さあ、願いは何ですか?」
言われても状況を理解できないクラスメイトが黙っていると
「何もないのですか?では金貨10枚で行ってらっしゃい」
と。
最初に選ばれたクラスメイトは光と共に消えていった
これアカンやつや!
女性は視線をスッと隣に移し
「さあ、後が支えてます。あなたの願いは何ですか?」
と。
そこから先の数名は何も出来ずに金貨10枚貰って光となっていきましたが、やっと事態を飲み込めたクラスのヲタはこう切り返した。
「すみません、貴方は女神様でしょうか?それと、貰えるスキルは何ですか?」
異世界召喚が拒否できないのは、目の前で強制的に光と消えたので、抗えないとして、最初に言ってた[同じスキルをひとつだけ]という非常に興味深い言葉がやっとでてきた。
「貴方達に与えるスキルは・・・」
「【ホンモノ】というスキルです」
「貴方の願いはスキル名を知る事ですね?では、行ってらっしゃい」
哀れヲタは金貨も貰えず光となった。
そこからは更に戦々恐々。ヲタの二の舞にならない様知恵を巡らせ、中には金貨10000枚!とか、じゃあ俺は金貨ムリョウタイスウ枚とか叫び出すが、女神様?から貰えたのは
「あちらの経済を狂わす恐れがあるのでその様な方には銀貨10枚で十分ですね」
哀れな金の亡者?はランクダウンの後光となった
そして残されたクラスメイトはアレやこれやと知恵を絞るも、あえなく撃沈。家族に遺書とか、コッチに帰れるのか?とか、質問の後に光となったり、頑張った?のは、病気にならない頑健な身体にしてくれ!とか、その後に続いて似たような願いが巻き起こり、残り2名。僕と僕をいじめてた主犯格だった。
「さあ、あとは貴方達で終わりですね。願いを言いなさい」
順番はいじめの主犯格の「野中孝信」が先のようで、こいつは他の誰とも違う願いを叶えてもらった。
「俺様の願いは・・・スキルの検証時間として数時間転移を送らせてもらう事だ!」
「分かりました。では1時間差し上げましょう」
サラッと時間短縮されとる
「最後は貴方ですね。さあ、願いを!」
僕は考えた。考える時間はたっぷりとあったが、答える時間はもうほとんど無い
アイツはなにやらニヤニヤとコチラを見てるが、キミも1時間後には転移されるんだよね?
ん?1時間後??
「女神様決まりました。僕の願いは・・・」
「スキルの検証時間として30年の執行猶予を求めます!」
アイツみたいに時間短縮される恐れもあったが、賭けだな。とは言っても何か策があるわけでもないけど、そもそも検証とは短時間でどうのできる事ではないしが、かと言って時間制限が長すぎるのも得策ではない。なれば何故30年なのか?
なんとなくである
応援ありがとうございます!
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