5歳で前世の記憶が混入してきた  --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--

ばふぉりん

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彼らの今後

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「どうすんだよ!」
「今ある金だけじゃ一週間も持たないぞ?」
「でもさ・・・私ら今遊び人で運の数値すごいでしょ!?これならカジノにでも行けば何倍にもなるんじゃない?」

 彼らはまだ知らない・・・その様な場所がこの街にないと言うことを

「そうだよな!そうと決まればその辺のやつに聞こうぜ!」

 彼らは過ちを犯した・・・その様な施設がないと言うことは、街の住人はその様な施設を嫌っている・・・むしろ嫌悪していると言うことを

「なぁ?俺らカジノ探してるんだけどよ?どこ?」

 遊び人になったことで喋り方も軽薄に

「・・・」

 去っていく人

 その様子を見ていた周囲の人も近寄ろうとはしない・・・そう・・・

『だめ!見ちゃいけません!』状態

「なぁ?カジノだっつってんの!どこだよ!?」

 遂には衛兵を呼ばれて追いかけっこが始まる始末・・・衛兵側は装備の重さで・・・遊び人は貧弱なステータス値で・・・逃げきれず追いつかれない泥沼のような追いかけっこが日没まで続き・・・ようやく暗がりの中で巻くことに成功した三人は

「ハァハァハァ・・・なんでだよ!ただちょっと場所聞いただけだろ!」

「とりあえず今日のところは宿に行こう?」

「そうだな」

 彼らは忘れていた・・・日がな一日街の至る所を追いかけっこしていた事を・・・その追いかけっこの理由もその発端も・・・既に街の中で知らない人が居ないほどに・・・知れ渡っていることを

「まだ連泊が三日くらい残ってるよな?飯も!」

「あぁ、宿に戻ったらまずは飯だ!」

「お風呂入りた~い!」

 しかし宿に帰ると店主が部屋の荷物を勝手に持ち出し、入り口の隅に放り投げてあるのを見つけ

「・・・おい?あれ俺らの荷物じゃね?」 

「なんで勝手に」

「おい!何ふざけたことしてんだゴラァ!」

 彼らは・・・学習しない

「街を騒がせる輩は、宿泊させない決まりなんだ。衛兵を呼ばれないだけ温情だと思え。宿代は・・・もう一人の子が色々手伝ってくれたから連泊も安くしていたが、どうやらその子にも愛想を尽かされた様子だな・・・なら、返金も無しだ」

「あぁ?返金しないだと!」 

「おい!衛兵よぼうぜ?」

「この悪徳宿屋訴えて賠償金貰おうぜ!」

 本当にコイツらは学習をしない・・・

「やれやれ・・・今は仕事終わりでオフなんだがな・・・そんなふうに騒がれちゃ、美味い飯も・・・なぁ?」

「なんだ?おっさん!一般人がしゃしゃり出てきてんじゃねぇよ!」

「怪我しないうちに帰りな!」

「・・・今はフル装備じゃないから、す~ぐにつけるぜ?」

 疲れ切っている低ステータス三人と、軽装備で食事のブースト後の衛兵・・・勝つのはどっちだ!?
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