5歳で前世の記憶が混入してきた  --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--

ばふぉりん

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新節第十七話

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 宿の前で大声で騒ぎ貶す・・・当然ギルドから先触れも出ているし、事前にツアーで使うことも了承と部屋の確保も・・・なのにいざチェックインのタイミングでこの有様・・・当然周囲からは

「なんだこいつら」
「この街一番の宿で何言ってやがんだ?」
「ぉぃ受付のアイリちゃん涙目だぞ
・・・」
「・・・このクソガキどもか?」
「・・・俺のアイリを泣かせやがって」
「誰がお前のだ!」

 変なのも混ざっていたが

「おい・・・うちの宿に文句があるのか?」

 店主登場!

「ぁあ?」
「なんだおっさん!?」
「うっさいわね」
「さっさと別のホテル用意しなさいよ!」
「・・・」

 喋る余裕も無くなったようだ・・・

「帰れ!」

 ・・・異世界クオリティ・・・

「どうしましょう・・・(つД`)」

 アイリさんが半泣きで・・・それでも職務を全うしようと頑張り・・・その姿を見た周囲の冒険者が・・・

「おい衛兵呼んでこい!」
「こいつら牢で十分だろ!」
「アイリちゃん大丈夫?」
「ギルマスには私たちも証言してあげるから、一緒に帰ろ?」
「男どもはここの収拾つけといてね!」
「帰ったらギルマスの奢りで飲むわよ!」
「OK!任せろ!」
「このガキも仲間か?」

 ・・・結束いいな・・・ってボクも仲間扱い!?まぁ、同じツアー客だし?この事態を(記録に)収めるには・・・不本意だけど一緒に行くしかなさそうだけど・・・色々解せぬ・・・

 そして呼び出された衛兵さんにドナドナされて、折角貴族門から入ったのに、その近くの外壁の一部の牢に・・・

「なんだこの扱いは!」
「冒険者証だってあるんだぞ!」
「ちょっと!せめて男女別にしなさいよ!」
「ベッドもないの!?」
       もう無理
「ボクは何も文句言ってないのでせめて別の牢に入れてくれませんか?」
「「「「!?」」」」

 この申し出は受け入れてもらえて、4人とは別の牢に・・・4人?そう、腹ペコ女性と同じ牢・・・ということで妥協してもらえたのだ。

 今も隣の牢・・・石壁の向こうではギャンギャン騒いでるのだが、一応牢番の人に了承をもらって牢内に簡易ベッドや椅子等を、暖かい食事も・・・女性に与えると

「・・・良いの?」

 何この可愛い生き物・・・というか小動物

「ぁ、牢番さんにも差し入れするので、黙っててもらえますか?」

 そう言って金貨数枚を握らせて

「これで衛兵さんみなさんでお酒でも・・・隊長さんにも伝えておいてください。(隣には内緒ですよ?)」

 衛兵さんが快く受け入れてくれて、後で隊長さんからも事情聴取という形で話を聞きにきてくれたが、少しだけ説明して・・・半笑いしながら帰っていった。
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