念動力ON!〜スキル授与の列に並び直したらスキル2個貰えた〜

ばふぉりん

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取引商材

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 取引するにあたってその商材をどうするか・・・まぁ、そこまで難しく考えないで、胡椒数キロとミル各種?面倒だったのは、袋の詰め替えだ。ビニールはまずいだろうってんで、質の悪い麻の袋に詰め替えたりもした。秘密厳守の契約でもできれば、そのままの袋で取引を継続しても良いしね?
 っても、そこまで継続してお金が必要なわけじゃないんだけど・・・たぶん今回の取引で何もしなくても数年は~って額になるだろうし

「それじゃじーちゃん。何が手に入るかはまた後日で。
 ばーちゃんもワイバーンの解体がんばってね?
 んで・・・うるは・・・『送還転移』・・・まったく・・・」

 色々なタガがズレ始めてて、プチ暴走した結果、レムとティナの不評を買ったのだ。なので、向こう1ヶ月の接近接触禁止令が出た。もちろん転移しなければそんな命令は意味をなさないんだけど、メールも禁止って事でね?なのでお帰りも丁寧じゃなかったわけだ。

「一応今月でアパートも解約するつもりだから、そのさきは時々こうやって此処に泊まりにくるね?」

「・・・来るたびに孫が増えたりは・・・」

「無い無い!そんなことはないよ!」

「「じー」」

 居た堪れなくなって転移しました。



「ふ~。類は友を呼ぶっていうけど、確かにティナと出会うまでのスパンは短かったよな・・・」

 ゆっくり周りの景色を楽しみながら街に向かい、門番にはティナ(子狐)を従魔と紹介し、目印のリボンも確認してもらった。当然この後ギルドにて登録してもらう旨の説明もしておいたので、すんなりと通過することができた。

「ぁ、ミーシャさん。ただいま」

「お帰りなさい。どうでした?」

 「お帰り」って言ってもらえるのってなんだか嬉しいよね?

「報告がちょっと特殊なので、部屋借りれるかな?」

 周囲に内緒にした方がいい報告などの際には、受付の裁量で奥の個室を借りることができるのだ。もちろんその結果次第ではレンタル料が発生(そこまで機密性の高い話でなければ)するけど。

「大丈夫です。一般受付と違って、専属でしたらその信用度は高水準なので。どうぞこちらへ」

 案内された部屋には防音の魔法が付与されていたが、追加で重ねがけをしておいた。

「それでは、どうぞお話しください。念のためこの真偽の水晶を握ってくださいね?一応規則なので」

 いつぞやのアレね・・・勿論嘘を吐くつもりはないので水晶を握って

「まずドラゴンの捜索依頼にかんしては、ドラゴンの存在は確認されなかった〈青〉
 そして、ドラゴンの定義が間違っていた〈青〉
 捜索中に『一角狼クルフィア』と出会い、通称ドラゴンと戦闘した〈赤〉
 ミーシャさんはエルフである〈青〉
 最後のは疑わしそうな目だったミーシャさんに審議の水晶の性能を再認識してもらっただけです」

 ぁ、ミーシャさんちょっと涙目だ・・・ごめんね?

「わかりました。ですが、一点だけ、赤(偽り)表示がありましたが?」

「そこが認識のズレかな?
 ワイバーンっていうのはドラゴンじゃないんだよ〈青〉そもそも竜種(魔物)じゃなくて、動物種なんだよ〈青〉
 だからあの報告は、ドラゴンでなく、ワイバーンと戦闘した〈青〉って事」

 ミーシャさん固まってるね?念のために、審議の水晶はまだ握ったままだ。

「それではドラゴンの目撃情報というのは・・・」

「ワイバーンを見たって事だね?因みに目撃情報のあった山の麓には結構な数のワイバーンがいたけど、17匹は間引いておいたし、何ならまた依頼があれば討伐に行くから。それと・・・この肩に乗ってる子狐なんだけど、従魔登録ってことにしてくれないかな?」

「?頼み方が何か引っかかりますね?」

「・・・ティナ、人化しても大丈夫だよ?」

 肩から飛び降りた子狐が光に包まれて

「我は『ティファナリーア』と申す。今はレムの妹という扱いで頼む。そして面倒ごと回避のために、従魔という扱いでも構わぬので、頼むぞ」

 ミーシャさん固まってるね

「ティナ?ありがとう。肩の上気に入った?」

「良いものじゃ!」

「レムも~!」

 ミーシャさんが戻ってくる頃には俺の両肩に小さいもふもふが装備されていた。

「じー、いいですねソレ・・・」

「あげませんよ?それで、そろそろ今回の依頼の核心に触れても大丈夫ですか?」

 ミーシャさんの顔色が悪くなり、心底嫌そうな顔をして

「・・・まだなにかあるの?」

 今からが本番です。

「ワイバーンとドラゴンの間違いは先ほど言ってた通りですが、実際にワイバーンはより上位の者に支配されていました。なので、今まで目撃情報だけで、被害情報は無かったともいます」

「言われてみればそうね」

「それは・・・このティナが俺たちと同じ上位存在で、竜種の幻術をかけて支配していたからなんです」

「・・・ふぇ?」

「なので現在あそこにいるワイバーンを上から押さえつける存在がいないので・・・」

「まさかスタンピー「大丈夫です、あれは動物であって魔物でないので、群れのリーダーがいれば安心です」ど?」

「こちらに戻る途中で、色合いの違う特殊個体がいたので、話しかけると、存外に懐いてくれたので、周辺のワイバーンのリーダーになってもらいました。勿論、群れから逸れたり、悪さした個体の討伐許可はもらってますので、ご安心を」

「・・・ってことは・・・」

「はい、この先討伐依頼に『ワイバーン』が追加されます」

「これって機密案件どころじゃないわ!ギルドマスター相席案件じゃないのよ~!」

「因みにワイバーンは基本緑色ですが、リーダーは鮮やかな青色なので、間違っても手を出さないように徹底してくださいね?」
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