5 / 23
第五話
しおりを挟む
「おい、起きてって」
床で眠り始めるミランをゆするも彼女は動こうとしない。
そこで気づく
「足大丈夫か?」
靴下で山道を歩いたせいか、赤黒いシミがついていた。
脱がすよと聞いたうえで靴下を脱がす。
ひざ下から、白い肌があらわになっていく。
確認すると、足の裏にはいくつか豆ができていて、それがつぶれたらしい。
血は固まっているが、一応洗った方がいいだろう。
「傷口をあらわなきゃ。立てる?」
優しく聞くが、彼女は何も言わない。
困っていると、そこへ二人の男女が入ってきた。
初老の頭頂部が禿げ上がった男と、頭巾をかぶった少女だ。
挨拶もそこそこに、彼女の足のことについて話すと少女が手当をするからと男は少女に彼女をどこかへ連れて行かせる。
「申し遅れました、私が村長です。では私についていてください」と礼儀正しくいった。
ーーー
村の奥へと進むと空いた小屋の前に到着した。
扉を開けると木の簡単なベッドの上に藁ぶきがしいてあり、その上に村長はシーツをかけた。
「では、食事も後で持ってきますからごゆっくり」と言って去った。
ゴロリと寝ていると、扉が開いてミランと少女が入ってくる。
ミランは着替えをしており、上下一体の白い寝巻を着ていた。
そして不機嫌そうにそのままこちらへ歩いてきて、こちらが横になっていることをお構いなしにベッドに入ってくる。
「あの、ほかに寝床はありますか?」と少女に話す。
ミランとは出会ったばかりでなんの関係でないことを説明すると少女は納得して村長のもとへ行った。
しばらくたつとまた扉があき、少女はついてきてくださいと言って手招きした。
ーーー
外は日が暮れて暗くなっていた。
「あの、私の名前言ってなかったですよね。私はシャーロットといいます・・・」
「シャーロットか。僕はアルグレン。」
横目で彼女の顔を見ると、農作業後の疲れと彼女の控えめそうな性格のせいか薄幸の美少女といった印象を持った。
薄い金髪に、翠色の眼をしている。
やがて村長の家へ着くと、そこの一室を使うことになった。
机と椅子と衣装ダンスとベッド。
シャーロットが食事を運んできたのでありがたくいただいた。
食後にゴロリとベッドで横になっているとまた扉が開いて水が入ったバケツとタオルを持った彼女が入ってきて
「良ければこれで体を拭いてください」と言ってまた出ていった。
どうやら滞在する間は彼女が面倒を見てくれるようだ。
ーーーー
拭いたタオルとバケツを回収された後、アルグレンは眠くなり瞼を閉じていたところできぃとドアが開く。
白いワンピースのような寝巻を着たシャーロットが燭台を持ち入ってきた。
上体を起こして用を聞くと、もじもじしながら彼女は言う。
「良ければ旅のお話を聞きたくて…」
「ああ、もちろんいいよ。」
彼女は燭台を近くに置きベッドに座り込んだのでアルグレンは起き上がって同じように彼女の隣に座り旅の話をはじめた。
ーーー
旅の思い出を話していると、彼女は目を輝かせる。
聞き上手なのと好奇心旺盛なのか反応が良くついこちらも楽しくなって話が弾む。
きっと村でずっと育ってきたから外の話が新鮮なのだろう。
しかしもう夜は遅くなってきた。
「もう遅いし、次の話は長いから明日また聞かせるよ」
アルグレンはそう言って、遠回しにシャーロットが部屋を出るようにいう。
「わかりました。明日もっと聞かせてくださいね。」
にっこりとシャーロットは笑う。
「・・・・」
「・・・・」
その後、訪れる沈黙。
アルグレンは困惑した。
出ていくのかと思ったが、シャーロットはじっと座ったままである。
それとも、まだ何か用があるのか。
「あの・・・シャーロット?」
「は、はい!」
先ほどの話を楽しんでリラックスした彼女とは打って変わって、体をびくりとする。
こちらも思わずそれにうろたえ、次の言葉が一瞬引っ込むが
「寝ないの?」
とそれを聞いたシャーロットは立ち上がる。
ほっとアルグレンは安堵したのもつかの間、シャーロットはこちらに向き直り見つめる。
ろうそくに照らされた彼女の顔は赤くなっている。
そして彼女は
「・・・・抱いてください」とかすれるような小声で言った。
床で眠り始めるミランをゆするも彼女は動こうとしない。
そこで気づく
「足大丈夫か?」
靴下で山道を歩いたせいか、赤黒いシミがついていた。
脱がすよと聞いたうえで靴下を脱がす。
ひざ下から、白い肌があらわになっていく。
確認すると、足の裏にはいくつか豆ができていて、それがつぶれたらしい。
血は固まっているが、一応洗った方がいいだろう。
「傷口をあらわなきゃ。立てる?」
優しく聞くが、彼女は何も言わない。
困っていると、そこへ二人の男女が入ってきた。
初老の頭頂部が禿げ上がった男と、頭巾をかぶった少女だ。
挨拶もそこそこに、彼女の足のことについて話すと少女が手当をするからと男は少女に彼女をどこかへ連れて行かせる。
「申し遅れました、私が村長です。では私についていてください」と礼儀正しくいった。
ーーー
村の奥へと進むと空いた小屋の前に到着した。
扉を開けると木の簡単なベッドの上に藁ぶきがしいてあり、その上に村長はシーツをかけた。
「では、食事も後で持ってきますからごゆっくり」と言って去った。
ゴロリと寝ていると、扉が開いてミランと少女が入ってくる。
ミランは着替えをしており、上下一体の白い寝巻を着ていた。
そして不機嫌そうにそのままこちらへ歩いてきて、こちらが横になっていることをお構いなしにベッドに入ってくる。
「あの、ほかに寝床はありますか?」と少女に話す。
ミランとは出会ったばかりでなんの関係でないことを説明すると少女は納得して村長のもとへ行った。
しばらくたつとまた扉があき、少女はついてきてくださいと言って手招きした。
ーーー
外は日が暮れて暗くなっていた。
「あの、私の名前言ってなかったですよね。私はシャーロットといいます・・・」
「シャーロットか。僕はアルグレン。」
横目で彼女の顔を見ると、農作業後の疲れと彼女の控えめそうな性格のせいか薄幸の美少女といった印象を持った。
薄い金髪に、翠色の眼をしている。
やがて村長の家へ着くと、そこの一室を使うことになった。
机と椅子と衣装ダンスとベッド。
シャーロットが食事を運んできたのでありがたくいただいた。
食後にゴロリとベッドで横になっているとまた扉が開いて水が入ったバケツとタオルを持った彼女が入ってきて
「良ければこれで体を拭いてください」と言ってまた出ていった。
どうやら滞在する間は彼女が面倒を見てくれるようだ。
ーーーー
拭いたタオルとバケツを回収された後、アルグレンは眠くなり瞼を閉じていたところできぃとドアが開く。
白いワンピースのような寝巻を着たシャーロットが燭台を持ち入ってきた。
上体を起こして用を聞くと、もじもじしながら彼女は言う。
「良ければ旅のお話を聞きたくて…」
「ああ、もちろんいいよ。」
彼女は燭台を近くに置きベッドに座り込んだのでアルグレンは起き上がって同じように彼女の隣に座り旅の話をはじめた。
ーーー
旅の思い出を話していると、彼女は目を輝かせる。
聞き上手なのと好奇心旺盛なのか反応が良くついこちらも楽しくなって話が弾む。
きっと村でずっと育ってきたから外の話が新鮮なのだろう。
しかしもう夜は遅くなってきた。
「もう遅いし、次の話は長いから明日また聞かせるよ」
アルグレンはそう言って、遠回しにシャーロットが部屋を出るようにいう。
「わかりました。明日もっと聞かせてくださいね。」
にっこりとシャーロットは笑う。
「・・・・」
「・・・・」
その後、訪れる沈黙。
アルグレンは困惑した。
出ていくのかと思ったが、シャーロットはじっと座ったままである。
それとも、まだ何か用があるのか。
「あの・・・シャーロット?」
「は、はい!」
先ほどの話を楽しんでリラックスした彼女とは打って変わって、体をびくりとする。
こちらも思わずそれにうろたえ、次の言葉が一瞬引っ込むが
「寝ないの?」
とそれを聞いたシャーロットは立ち上がる。
ほっとアルグレンは安堵したのもつかの間、シャーロットはこちらに向き直り見つめる。
ろうそくに照らされた彼女の顔は赤くなっている。
そして彼女は
「・・・・抱いてください」とかすれるような小声で言った。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
「魔物の討伐で拾われた少年――アイト・グレイモント」
(イェイソン・マヌエル・ジーン)
ファンタジー
魔物の討伐中に見つかった黄金の瞳の少年、アイト・グレイモント。
王宮で育てられながらも、本当の冒険を求める彼は7歳で旅に出る。
風の魔法を操り、師匠と幼なじみの少女リリアと共に世界を巡る中、古代の遺跡で隠された力に触れ——。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる