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漣の花嫁/公開と後悔
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成人式の日は晴天だった。
振袖は推しのイメージカラーと同じ青色にした。白い花が散っていているのが愛らしい。髪飾りは白い花とパールみたいなビーズ。イヤリングは振袖より少し淡い色の青。周りは赤やピンク、オレンジなどの暖色系が多くて浮くかと思ったけれど、花魁風や刺青みたいな模様の人もいたので特に問題なかった。
「ね、外でイケメンが花束抱えて待ってるらしぃよぉ!」
「親バカwww」
「いや親にしちゃ若いみたいだけど……」
そんな話をしているグループの傍を通りすぎ、ロビーの隅で立ち話していると、友人の視点と表情が固まる。振り向くと青系の花束を抱えた大柄な男が立っていた。整った容貌だが、鋭い眼光が男は危険だと警告している気がする。若干見慣れたスーツとは違うが、見間違えるはずがない。アルバイト先で弁当屋の常連客だ。
「結婚して下さい」
――数年後、あんなに恥ずかしい思いをしたのは後にも先にもアレが断トツだと沙々波は語った。
振袖は推しのイメージカラーと同じ青色にした。白い花が散っていているのが愛らしい。髪飾りは白い花とパールみたいなビーズ。イヤリングは振袖より少し淡い色の青。周りは赤やピンク、オレンジなどの暖色系が多くて浮くかと思ったけれど、花魁風や刺青みたいな模様の人もいたので特に問題なかった。
「ね、外でイケメンが花束抱えて待ってるらしぃよぉ!」
「親バカwww」
「いや親にしちゃ若いみたいだけど……」
そんな話をしているグループの傍を通りすぎ、ロビーの隅で立ち話していると、友人の視点と表情が固まる。振り向くと青系の花束を抱えた大柄な男が立っていた。整った容貌だが、鋭い眼光が男は危険だと警告している気がする。若干見慣れたスーツとは違うが、見間違えるはずがない。アルバイト先で弁当屋の常連客だ。
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