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楽園刑務所のプチモデルが仮完成する
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「じゃあ、体験バイキング形式がいいわよね」
と天使族が言う。天使族は天(超時空聖体やその部下)からの指示にはなんでも喜んで従ってくれる。あーしろこーしろと言わなくても率先して理想世界の設計図にある最高法規を推進するアイデアをせっせと考えてくれる。ただ、天の意志さえ間違いないならいいのだが、天が間違えると世界全体が大崩れしてしまうのが難点だ。
天の声といっても間違うこともあるので、その声の内容を<理想世界の最高法規に照らし合わせて>その指示が間違いないかどうかちゃんとその都度検証するようにと教えてあげた。
どうやら理想世界の設計図の最高法規を推進するアイデアとして、自由に自分が味わいたい体験を選んで試食(体験)できるバイキング形式がいいと考えたようだ。
この頃には、すでに楽園刑務所クリエイターたちの頭には自分たちがクリエイトしようとしているのが刑務所だという概念はなくなっていた。
そもそも最高法規に反したことができないのだから、参加者が望まない体験は強制できないのだ。
つまり罰や刑というものが、そもそも与えれない。
そしてそもそも罰や刑の必要となる犯罪というものは、他の体験者とリアル交流せずにスタンドアロンで自分自身の体験だけをバイキング形式で自由に選んで楽しんでいるだけのうちは発生しようがないのだ。
そして体験とは実は、他者が存在しなくともいくらでも自由に味わえるものだったのだ。
それは夢の世界で体験者たちがいろいろな体験ができてしまうことからもわかる。
また想像の世界でいろいろな体験ができていることからもわかる。
ただそうした体験を各々の体験者本人が自分の意志だけで自由に選べないようにされてしまっていただけだったのだ。
例えば、チョコレートの味を楽しむ……という体験は、実際のチョコレートがない夢の世界でも味わい体験することができたりする。
つまりは、そのチョコレートを味わうという体験は、ただそのチョコレートと肉体の五感システムに紐づけられていただけだったのだ。
逆に言えば、その紐づけをはずして、チョコレートが実際になくてもチョコレートを味わう体験ができるということになる。
また、例えば、自分が好きな音楽から生じる感動の体験なども、時が経過し、体験者の肉体や心も変化すると同じ音楽を聴いても同じような感動体験が生じなくなることがあることからもわかる。
つまり、そこには自分以外の意志による体験操作が存在していたことになる。
その体験の紐づけを操作する者がいたということになる。
麻酔などの作用機序からもわかる。
痛みという体験は肉体の神経への各種の刺激に紐づけられていた。
しかし、その紐づけを解除する麻酔薬を使えば痛みの体験は神経への同じ刺激があっても発生しなくなる。
また悪夢の体験からもわかる。
そこには実際の肉体がないのに苦しみの体験が発生している。特に精神的な苦しみの体験は、実際の肉体がなくても発生することがわかる。
つまり精神的な苦しみの一部は、肉体を介しないで魂に直接紐づけられていることがわかる。
こうしたことから、
★かの不自由な世界では、肉体というものは体験強制装置でもあり、体験操作装置でもあり、気分や感情や価値観なども自分で自由に選べないように「されて」いたことがわかる。
自分以外の誰かに体験が操作されていたのだ。そして体験が操作されていたということは、何かに紐づけされていない純粋な「体験そのもの」を自由に何かに紐づけすることができる仕組みがあるということなのだ。
であれば、各々の体験者がそれぞれ自分が望む「体験そのもの」を自分の意志だけに紐づけることもできうるということになる。
つまり、紐づけを解除された「体験そのもの」を完全に誰もが自分の意志だけで自由に選択し味わえるようにすることは技術的には可能なのだ。
例えば、
「何かに紐づけされていない体験そのもの」を本に例えるなら、
図書館に人数分以上の同じ本があれば、その本を奪い合う必要などなくなる。
同じ本を参加者分生み出すのは、コピー機があればいくらでも可能になる。
あとはその本をそれぞれがどのように楽しむかというだけになる。
そうした仕組みを楽園刑務所に備え付けようというのだ。
超時空体験図書館から皆が喜びそうな「質の良い体験そのもの」という本を借りてきては、コピーして楽園刑務所にある本棚に並べててゆく……
あるいは、映画やドラマの動画をコピー録画するような感じだ。
そうすれば、誰もがその本棚にある本をさらにコピーして自分のプライベートな世界に取り込んで自由自在に楽しめるようになる。
肉体の世界ではできそうにないことでも、意識体の世界ではそうしたことが当たり前にできてしまう。
自業自得学園は意識体の次元と超時空体の世界をまたいで存在していたので、そうしたことが簡単にできた。
かの不自由な世界の肉体というものは、ただの体験強制装置だった。
しかも拷問体験強制装置になっていた。
本人が望まない拷問体験をいつでも世界支配者が望めば強制できる……そんな装置だ。
そうした体験の遠隔操作が好き勝手にできる体験強制装置になってしまっていた。その体験強制装置は、故意に悪用されていた。
もうこれは、理想世界の設計図にある最高法規に完全に違反している。
超時空聖体たちが、「手直し」が必要だと言っていたのはだから…なのだろう。
よって意識世界や超時空世界では体験バイキング方式が簡単に実現するが、物質世界ではちょっと難易度が上がる。
つまり、肉体を拷問体験が強制できないように手直しするか、他者に拷問体験を強制できない仕組みを提供してやらねばならない。
でないと自由意志がある者たちが世界を統治している限り、必ず遅かれ早かれその拷問体験強制装置を悪用してしまうことになるからだ。
というかすでに悪用している……という調査結果がある。
あらゆる体験者たちが自分の体験を自由に選べるようにと目指していないという調査結果があり、さらには、体験者たちの体験状態を恣意的に操作して苦しめたりしているという調査結果もあった。
自業自得学園では、あくまで自業自得の範囲でしか体験強制しないシステムであったが、不自由な世界群では、世界支配者たちが好き勝手に他の体験者たちの体験を操作して拷問体験などを恣意的に強制していた。
そんなことではちゃんとした魂を育てるためのお勉強になるわけがない……とムゲンは思う。
自業自得の体験だけならまだしも、支配者たちの自分勝手な欲望や願望などのために拷問体験を強制したのでは怨念が満ちるのは当然の結果だったのだ。
自分たちに無条件で従うイエスマンを拷問体験を使って生み出そうとか……そんなことをしていたら怨念たちによって世界が滅ぶ。
理想世界の最高法規ではなく、良心でもなく、我々世界支配者になんでも従え……などとやる者たちが不自由な世界群には多数いた。
というわけで、楽園刑務所は、そうした仕組みは根こそぎ廃止した。
あーしろこーしろがまったくなく、望む体験を最大限多種多様にそろえ、自由に選び楽しめるようにしていった。
ただし、他の参加者とリアルに交流する場合だけは、互いに最高法規に反したことをしないように一定の試験なども用意された。
しかし、テスターたちからそんな試験を受けるのはいちいちめんどくさくて嫌だなあ……という訴えもあったので、オンラインゲーム形式で交流できるシステムも提供した。
また、テレパシー領域だけで交流できるシステムも提供した。
いずれも、参加者のどちらか、あるいは両方が嫌になれば即時その交流を終了させることができるようになっていた。
また、そうなってもいいよという確認が交流前になされる仕組みになっていた。
その結果、他の体験者たちとの交流においてのいざこざがほとんど発生しなくなった。
ただそうしたシステムをまだ理解できていない未熟な魂たちにおいては、模擬ゲームみたいな形ですでに最高法規を正しく理解し、成熟して成長している先駆者たちが遊びながらやさしく楽しくそうした体験システムを利用する方法を教えてあげる仕組みが導入された。
ただ、それはあくまではじめだけで、理想世界の設計図にある最高法規 を推進してゆこう維持してゆこうというしっかりとした理解と意志が持てるようになれば卒業となり、以後は最高法規に反しない限り、自由に体験システムを楽しむことができるようになっていた。
また体験者ひとりにつきひとつの完全に一切の検閲のない自由なプライベート世界が提供されることになった。
これは超時空聖体たちが提供してくれた。
そのプライベート世界においては、あらゆる自由が認められた。なぜならそこには他の体験者が存在していなかったからだ。
つまり、その世界においては何をしても、どんな体験を楽しんでも、リアルに他者を害することは絶対に不可能な世界だったからだ。
よってプライベート世界では、無限大の自由が認められた。
そんなことをすると魂がプライベート世界に引きこもってしまって間違った方向に成長してしまうかもしれない……という意見などもあったが、プライベート世界に引きこもっているうちは間違ったことをすることは不可能だという反論があり、そうした意見は論破されてしまった。
そのために、わざわざ全知全能に近い超時空聖体たちにプライベート世界を提供してもらったのだから、そこでまたお勉強必要お勉強必要……などと言い出すと身も蓋もなくなる。
引きこもってばかりいたら世界の維持の仕事ができなくなるんじゃないか……などの意見も出たが、実験してみると、実際にずっと引きこもる魂はほとんどいないことがわかった。
なぜならその世界が満足できる世界だとわかると、皆、その世界を自発的に守ろうとしはじめたからだ。
その世界の管理者があーしろこーしろ言わなくても、労働義務とか言わなくても、楽しい世界を維持したいと自然に魂たちが思うようになり、有志のボランティアだけでも十分に維持できることが実験でわかった。
つまり素晴らしい世界にすればするほどに、その世界に参加している魂のほとんどが自らさらにその世界をより素晴らしい状態にすることを生きがいと感じてなすべきことをあーしろこーしろと誰かに言われなくても自分からするようになったのだ。
その世界を滅ぼしたいみたいな怨念のかわりに、その世界をもっとよくしたいという良い想念が自然発生し続けたのだ。
自由意志がある以上、個人差はあったが、全体としてそうした良い流れが発生することがテスターたちによる実験の結果確認された。
楽園刑務所のプチモデルはこうしてできあがっていった…
と天使族が言う。天使族は天(超時空聖体やその部下)からの指示にはなんでも喜んで従ってくれる。あーしろこーしろと言わなくても率先して理想世界の設計図にある最高法規を推進するアイデアをせっせと考えてくれる。ただ、天の意志さえ間違いないならいいのだが、天が間違えると世界全体が大崩れしてしまうのが難点だ。
天の声といっても間違うこともあるので、その声の内容を<理想世界の最高法規に照らし合わせて>その指示が間違いないかどうかちゃんとその都度検証するようにと教えてあげた。
どうやら理想世界の設計図の最高法規を推進するアイデアとして、自由に自分が味わいたい体験を選んで試食(体験)できるバイキング形式がいいと考えたようだ。
この頃には、すでに楽園刑務所クリエイターたちの頭には自分たちがクリエイトしようとしているのが刑務所だという概念はなくなっていた。
そもそも最高法規に反したことができないのだから、参加者が望まない体験は強制できないのだ。
つまり罰や刑というものが、そもそも与えれない。
そしてそもそも罰や刑の必要となる犯罪というものは、他の体験者とリアル交流せずにスタンドアロンで自分自身の体験だけをバイキング形式で自由に選んで楽しんでいるだけのうちは発生しようがないのだ。
そして体験とは実は、他者が存在しなくともいくらでも自由に味わえるものだったのだ。
それは夢の世界で体験者たちがいろいろな体験ができてしまうことからもわかる。
また想像の世界でいろいろな体験ができていることからもわかる。
ただそうした体験を各々の体験者本人が自分の意志だけで自由に選べないようにされてしまっていただけだったのだ。
例えば、チョコレートの味を楽しむ……という体験は、実際のチョコレートがない夢の世界でも味わい体験することができたりする。
つまりは、そのチョコレートを味わうという体験は、ただそのチョコレートと肉体の五感システムに紐づけられていただけだったのだ。
逆に言えば、その紐づけをはずして、チョコレートが実際になくてもチョコレートを味わう体験ができるということになる。
また、例えば、自分が好きな音楽から生じる感動の体験なども、時が経過し、体験者の肉体や心も変化すると同じ音楽を聴いても同じような感動体験が生じなくなることがあることからもわかる。
つまり、そこには自分以外の意志による体験操作が存在していたことになる。
その体験の紐づけを操作する者がいたということになる。
麻酔などの作用機序からもわかる。
痛みという体験は肉体の神経への各種の刺激に紐づけられていた。
しかし、その紐づけを解除する麻酔薬を使えば痛みの体験は神経への同じ刺激があっても発生しなくなる。
また悪夢の体験からもわかる。
そこには実際の肉体がないのに苦しみの体験が発生している。特に精神的な苦しみの体験は、実際の肉体がなくても発生することがわかる。
つまり精神的な苦しみの一部は、肉体を介しないで魂に直接紐づけられていることがわかる。
こうしたことから、
★かの不自由な世界では、肉体というものは体験強制装置でもあり、体験操作装置でもあり、気分や感情や価値観なども自分で自由に選べないように「されて」いたことがわかる。
自分以外の誰かに体験が操作されていたのだ。そして体験が操作されていたということは、何かに紐づけされていない純粋な「体験そのもの」を自由に何かに紐づけすることができる仕組みがあるということなのだ。
であれば、各々の体験者がそれぞれ自分が望む「体験そのもの」を自分の意志だけに紐づけることもできうるということになる。
つまり、紐づけを解除された「体験そのもの」を完全に誰もが自分の意志だけで自由に選択し味わえるようにすることは技術的には可能なのだ。
例えば、
「何かに紐づけされていない体験そのもの」を本に例えるなら、
図書館に人数分以上の同じ本があれば、その本を奪い合う必要などなくなる。
同じ本を参加者分生み出すのは、コピー機があればいくらでも可能になる。
あとはその本をそれぞれがどのように楽しむかというだけになる。
そうした仕組みを楽園刑務所に備え付けようというのだ。
超時空体験図書館から皆が喜びそうな「質の良い体験そのもの」という本を借りてきては、コピーして楽園刑務所にある本棚に並べててゆく……
あるいは、映画やドラマの動画をコピー録画するような感じだ。
そうすれば、誰もがその本棚にある本をさらにコピーして自分のプライベートな世界に取り込んで自由自在に楽しめるようになる。
肉体の世界ではできそうにないことでも、意識体の世界ではそうしたことが当たり前にできてしまう。
自業自得学園は意識体の次元と超時空体の世界をまたいで存在していたので、そうしたことが簡単にできた。
かの不自由な世界の肉体というものは、ただの体験強制装置だった。
しかも拷問体験強制装置になっていた。
本人が望まない拷問体験をいつでも世界支配者が望めば強制できる……そんな装置だ。
そうした体験の遠隔操作が好き勝手にできる体験強制装置になってしまっていた。その体験強制装置は、故意に悪用されていた。
もうこれは、理想世界の設計図にある最高法規に完全に違反している。
超時空聖体たちが、「手直し」が必要だと言っていたのはだから…なのだろう。
よって意識世界や超時空世界では体験バイキング方式が簡単に実現するが、物質世界ではちょっと難易度が上がる。
つまり、肉体を拷問体験が強制できないように手直しするか、他者に拷問体験を強制できない仕組みを提供してやらねばならない。
でないと自由意志がある者たちが世界を統治している限り、必ず遅かれ早かれその拷問体験強制装置を悪用してしまうことになるからだ。
というかすでに悪用している……という調査結果がある。
あらゆる体験者たちが自分の体験を自由に選べるようにと目指していないという調査結果があり、さらには、体験者たちの体験状態を恣意的に操作して苦しめたりしているという調査結果もあった。
自業自得学園では、あくまで自業自得の範囲でしか体験強制しないシステムであったが、不自由な世界群では、世界支配者たちが好き勝手に他の体験者たちの体験を操作して拷問体験などを恣意的に強制していた。
そんなことではちゃんとした魂を育てるためのお勉強になるわけがない……とムゲンは思う。
自業自得の体験だけならまだしも、支配者たちの自分勝手な欲望や願望などのために拷問体験を強制したのでは怨念が満ちるのは当然の結果だったのだ。
自分たちに無条件で従うイエスマンを拷問体験を使って生み出そうとか……そんなことをしていたら怨念たちによって世界が滅ぶ。
理想世界の最高法規ではなく、良心でもなく、我々世界支配者になんでも従え……などとやる者たちが不自由な世界群には多数いた。
というわけで、楽園刑務所は、そうした仕組みは根こそぎ廃止した。
あーしろこーしろがまったくなく、望む体験を最大限多種多様にそろえ、自由に選び楽しめるようにしていった。
ただし、他の参加者とリアルに交流する場合だけは、互いに最高法規に反したことをしないように一定の試験なども用意された。
しかし、テスターたちからそんな試験を受けるのはいちいちめんどくさくて嫌だなあ……という訴えもあったので、オンラインゲーム形式で交流できるシステムも提供した。
また、テレパシー領域だけで交流できるシステムも提供した。
いずれも、参加者のどちらか、あるいは両方が嫌になれば即時その交流を終了させることができるようになっていた。
また、そうなってもいいよという確認が交流前になされる仕組みになっていた。
その結果、他の体験者たちとの交流においてのいざこざがほとんど発生しなくなった。
ただそうしたシステムをまだ理解できていない未熟な魂たちにおいては、模擬ゲームみたいな形ですでに最高法規を正しく理解し、成熟して成長している先駆者たちが遊びながらやさしく楽しくそうした体験システムを利用する方法を教えてあげる仕組みが導入された。
ただ、それはあくまではじめだけで、理想世界の設計図にある最高法規 を推進してゆこう維持してゆこうというしっかりとした理解と意志が持てるようになれば卒業となり、以後は最高法規に反しない限り、自由に体験システムを楽しむことができるようになっていた。
また体験者ひとりにつきひとつの完全に一切の検閲のない自由なプライベート世界が提供されることになった。
これは超時空聖体たちが提供してくれた。
そのプライベート世界においては、あらゆる自由が認められた。なぜならそこには他の体験者が存在していなかったからだ。
つまり、その世界においては何をしても、どんな体験を楽しんでも、リアルに他者を害することは絶対に不可能な世界だったからだ。
よってプライベート世界では、無限大の自由が認められた。
そんなことをすると魂がプライベート世界に引きこもってしまって間違った方向に成長してしまうかもしれない……という意見などもあったが、プライベート世界に引きこもっているうちは間違ったことをすることは不可能だという反論があり、そうした意見は論破されてしまった。
そのために、わざわざ全知全能に近い超時空聖体たちにプライベート世界を提供してもらったのだから、そこでまたお勉強必要お勉強必要……などと言い出すと身も蓋もなくなる。
引きこもってばかりいたら世界の維持の仕事ができなくなるんじゃないか……などの意見も出たが、実験してみると、実際にずっと引きこもる魂はほとんどいないことがわかった。
なぜならその世界が満足できる世界だとわかると、皆、その世界を自発的に守ろうとしはじめたからだ。
その世界の管理者があーしろこーしろ言わなくても、労働義務とか言わなくても、楽しい世界を維持したいと自然に魂たちが思うようになり、有志のボランティアだけでも十分に維持できることが実験でわかった。
つまり素晴らしい世界にすればするほどに、その世界に参加している魂のほとんどが自らさらにその世界をより素晴らしい状態にすることを生きがいと感じてなすべきことをあーしろこーしろと誰かに言われなくても自分からするようになったのだ。
その世界を滅ぼしたいみたいな怨念のかわりに、その世界をもっとよくしたいという良い想念が自然発生し続けたのだ。
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