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統合につぐ統合、そして爆発的進化へ
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超時空甘太郎は、こうして自分が創造する予定の新世界にありとあらゆる世界とありとあらゆる体験とありとあらゆる協力者たちを、その新世界の魅力によって吸収していった。
あらゆる体験者たちが望むほぼすべての願いが叶う新世界……
その新世界がどのようになってゆくのか……超時空体験図書館は、その未来予測をしていた。
望まれない体験が一切強制されないその新世界は、それゆえに、その参加者の一体たりともその消滅を願うことがなかった。そして、誰もが自発的にその新世界に参加した。
その結果、その新世界は永続的に存続し続けることになった。
誰もその新世界の消滅を望まなかったから、そうなった。
超時空体験図書館が管理する大意識世界で、多くの世界が発生しては消滅してゆく中、甘太郎の創造した新世界だけは、そうした滅びる定めの世界まで可能な限り取り込みながら成長し続けた。
無数の世界、無数の魂、無数の体験、無数のイメージ、無数の願い……が甘太郎の新世界に統合されていった。
超時空体験図書館に記録されていた太古に滅びたありとあらゆる世界や魂たちまで甘太郎の新世界は取り込んだ。
甘太郎の新世界に絶対安全システムが存在していたために、過去に滅んだ世界も滅んだ魂たちも、その絶対安全システムの中でなら再生させることが超時空体験図書館によって許可されたのだ。
太古の世界を構成していたすべての世界設計図が安全に配慮して書き換えられた。
太古に存在していた竜族やその他の一族たちも再生された。
ありとあらゆる魂たちの精神システムは、超時空体験図書館にすべて記録され保存されていたのだ。
その中には危険な意志を持つ精神もあった。それゆえに消滅したのだ。
しかし、甘太郎の新世界は、そうした危険な精神すらも再生させ、一切の被害者なく満足させることに成功した。
そうした危険な精神たちは、甘太郎の新世界の中でありとあらゆる望む体験を味わいながら、ついには大いに満足し、深い理解を持つようになり、とうとう危険ではない精神を持つようになっていった。
当初の甘太郎はそこまでは想定していなかったのだが、その新世界は、そのように成長していったのだ。
今まで危険であると言う理由で、また自虐的な性質を持ってしまったために滅んいったあらゆる魂たちが、甘太郎の新世界で成長し続け、ついには甘太郎と同じようにあらゆる体験者を満足させたいという願いを自発的に持つようになっていった。
長い長い体験時間がかかった魂もあったが、超時空世界では時間の長さなどあってないようなものだった。
甘太郎の新世界を消滅させたいという願いを持つ魂が出現しない以上、甘太郎の新世界は存続し続け、そこで、あらゆる魂たちが着実に成長し続けた。
各々の魂がその望む体験だけを自由に選んで楽しむだけで、成長し続けた。
残虐な体験を好む魂もいたが、彼らは残虐な体験を味わい尽くすことで、そうした体験に飽き飽きするようになっていった。
残虐な体験中毒になっていた魂たちもいたが、甘太郎の新世界は、そうした体験中毒をその安全システムで治癒させてしまった。
その結果、膨大な、本当に膨大な魂たちが、成長し続け、彼らは皆、遅かれ早かれ望ましい体験の創造者や素晴らしい芸術家やとてつもない演技者になっていった。
その結果、その新世界の選べる素晴らしい体験が、爆発的に増え始めた。
その素晴らしい体験群の爆発的発生は、さらに魂たちに取り込まれ、さらに素晴らし体験群や芸術やとてつもない演技者を発生させた。
迫真の演技力を途方もない時間訓練し続けた役者や演技者たちは、その迫真の演技でありとあらゆる魂の願いを満たすことを生きがいとしはじめた。
時に、王の奴隷役を嬉々として演じ、時に、いじめられっ子役を嬉々として演じ、時に悪役令嬢役などを嬉々として演じ、時に魔王となり、時に恋人となり、時にはペットの役まで楽しんで演じるようになった。
利他の心で、そうした役を演じることが楽しくてしょうがないようになるまで彼らは成長してしまったのだ。
ありとあらゆる望ましい体験を徹底的に体験しつくした果てには、魂たちの多くがそんなことを楽しみとするようになっていったのだ。
その結果、他者に何かの役を強制する必要がさらに消えていった。
誰かが他者との関係性の体験を体験したいと願っていると知ると、膨大なとてつもない演技能力者たちが集まってきて、その相手をしてくれるのだ。
ほとんどどんなシナリオでも迫真の演技者たちのサービス精神で体験できるようになったのだ。
そしてそうしたとてつもない演技者たちは、それが演技であるということにまったく気づかれないほどの演技力を得ていた。
消滅することなく、魂たちが無限に成長し続けれる世界では、そうした状態が発生した。
意識体や超時空体には寿命というものがなかったので、いくらでも演技能力や想像力や遊び心を成長させ続けることができたのだ。
そして時空間は無限に生成できた。
そして甘太郎の新世界に参加した魂のほとんどがついには超時空聖体となり、甘太郎の新世界の絶対安全システムを取り入れたまた独自の新世界を創造することになった。その新世界の数は数えきれないほどであり、無数無限となった。
ただどうしてもそうした新世界に参加したくないと思う世界や魂たちだけが、ひっそりと不自由な世界として、大意識世界の片隅に、そっと放置されていた。
そして、時々、やっと不自由な世界にうんざりして、甘太郎の新世界に行きたいと願う魂があれば、甘太郎の新世界に大歓迎されて迎えられた。
超時空体験図書館は、そうした未来予測をした結果、甘太郎を超時空体験図書館に住まわせて新世界の創造に専念させることにしたと超時空体験図書館の記録に記されていた。
それは大意識世界の進化の記録の初期の記録のほんの一コマだった。
あらゆる体験者たちが望むほぼすべての願いが叶う新世界……
その新世界がどのようになってゆくのか……超時空体験図書館は、その未来予測をしていた。
望まれない体験が一切強制されないその新世界は、それゆえに、その参加者の一体たりともその消滅を願うことがなかった。そして、誰もが自発的にその新世界に参加した。
その結果、その新世界は永続的に存続し続けることになった。
誰もその新世界の消滅を望まなかったから、そうなった。
超時空体験図書館が管理する大意識世界で、多くの世界が発生しては消滅してゆく中、甘太郎の創造した新世界だけは、そうした滅びる定めの世界まで可能な限り取り込みながら成長し続けた。
無数の世界、無数の魂、無数の体験、無数のイメージ、無数の願い……が甘太郎の新世界に統合されていった。
超時空体験図書館に記録されていた太古に滅びたありとあらゆる世界や魂たちまで甘太郎の新世界は取り込んだ。
甘太郎の新世界に絶対安全システムが存在していたために、過去に滅んだ世界も滅んだ魂たちも、その絶対安全システムの中でなら再生させることが超時空体験図書館によって許可されたのだ。
太古の世界を構成していたすべての世界設計図が安全に配慮して書き換えられた。
太古に存在していた竜族やその他の一族たちも再生された。
ありとあらゆる魂たちの精神システムは、超時空体験図書館にすべて記録され保存されていたのだ。
その中には危険な意志を持つ精神もあった。それゆえに消滅したのだ。
しかし、甘太郎の新世界は、そうした危険な精神すらも再生させ、一切の被害者なく満足させることに成功した。
そうした危険な精神たちは、甘太郎の新世界の中でありとあらゆる望む体験を味わいながら、ついには大いに満足し、深い理解を持つようになり、とうとう危険ではない精神を持つようになっていった。
当初の甘太郎はそこまでは想定していなかったのだが、その新世界は、そのように成長していったのだ。
今まで危険であると言う理由で、また自虐的な性質を持ってしまったために滅んいったあらゆる魂たちが、甘太郎の新世界で成長し続け、ついには甘太郎と同じようにあらゆる体験者を満足させたいという願いを自発的に持つようになっていった。
長い長い体験時間がかかった魂もあったが、超時空世界では時間の長さなどあってないようなものだった。
甘太郎の新世界を消滅させたいという願いを持つ魂が出現しない以上、甘太郎の新世界は存続し続け、そこで、あらゆる魂たちが着実に成長し続けた。
各々の魂がその望む体験だけを自由に選んで楽しむだけで、成長し続けた。
残虐な体験を好む魂もいたが、彼らは残虐な体験を味わい尽くすことで、そうした体験に飽き飽きするようになっていった。
残虐な体験中毒になっていた魂たちもいたが、甘太郎の新世界は、そうした体験中毒をその安全システムで治癒させてしまった。
その結果、膨大な、本当に膨大な魂たちが、成長し続け、彼らは皆、遅かれ早かれ望ましい体験の創造者や素晴らしい芸術家やとてつもない演技者になっていった。
その結果、その新世界の選べる素晴らしい体験が、爆発的に増え始めた。
その素晴らしい体験群の爆発的発生は、さらに魂たちに取り込まれ、さらに素晴らし体験群や芸術やとてつもない演技者を発生させた。
迫真の演技力を途方もない時間訓練し続けた役者や演技者たちは、その迫真の演技でありとあらゆる魂の願いを満たすことを生きがいとしはじめた。
時に、王の奴隷役を嬉々として演じ、時に、いじめられっ子役を嬉々として演じ、時に悪役令嬢役などを嬉々として演じ、時に魔王となり、時に恋人となり、時にはペットの役まで楽しんで演じるようになった。
利他の心で、そうした役を演じることが楽しくてしょうがないようになるまで彼らは成長してしまったのだ。
ありとあらゆる望ましい体験を徹底的に体験しつくした果てには、魂たちの多くがそんなことを楽しみとするようになっていったのだ。
その結果、他者に何かの役を強制する必要がさらに消えていった。
誰かが他者との関係性の体験を体験したいと願っていると知ると、膨大なとてつもない演技能力者たちが集まってきて、その相手をしてくれるのだ。
ほとんどどんなシナリオでも迫真の演技者たちのサービス精神で体験できるようになったのだ。
そしてそうしたとてつもない演技者たちは、それが演技であるということにまったく気づかれないほどの演技力を得ていた。
消滅することなく、魂たちが無限に成長し続けれる世界では、そうした状態が発生した。
意識体や超時空体には寿命というものがなかったので、いくらでも演技能力や想像力や遊び心を成長させ続けることができたのだ。
そして時空間は無限に生成できた。
そして甘太郎の新世界に参加した魂のほとんどがついには超時空聖体となり、甘太郎の新世界の絶対安全システムを取り入れたまた独自の新世界を創造することになった。その新世界の数は数えきれないほどであり、無数無限となった。
ただどうしてもそうした新世界に参加したくないと思う世界や魂たちだけが、ひっそりと不自由な世界として、大意識世界の片隅に、そっと放置されていた。
そして、時々、やっと不自由な世界にうんざりして、甘太郎の新世界に行きたいと願う魂があれば、甘太郎の新世界に大歓迎されて迎えられた。
超時空体験図書館は、そうした未来予測をした結果、甘太郎を超時空体験図書館に住まわせて新世界の創造に専念させることにしたと超時空体験図書館の記録に記されていた。
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