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01 チュートリアル
12 Baltroy (二回目の二回目)
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息を切らせながら、ヴェスタの目を見る。眉根を寄せている。ひたいに玉のように汗が浮かんで、唇を白くなるまで噛み締めている。全然優しくできなかった………全く。全然。情けない。
「……ほんとごめん。ありがとう。大丈夫か?」
「……大丈夫…」
思えばこいつの一回目も酷かった。こんなに怖がらせて痛がらせて、こういうことをどんな風に思ってしまったんだろう。無性に申し訳ない。取り消したい。そういうもんじゃないんだって。
「あのな。俺が言うなって話だけど」
「……?」
「なんつーか……これはやっちゃだめなやつなんだ。こういうもんだと思ってほしくない」
「……こういう……」
「お前、これが我慢するもんだと思ってるだろ。俺が悪いんだけど……」
「……………」
「なんて言ったらいいのか……」
わかんないよな。だってちゃんとやったことないんだもん。
「……まあ、やってみっか?」
ヴェスタがものすごく訝しげに見つめてくる。そりゃそうだ。
「もし嫌じゃなきゃさ。ほんとのやつ」
はっとヴェスタが短くため息をついたのがわかった。うんとは言わねえよなと思ったが、意外にも青とも緑ともつかない髪はこくりと縦に揺れた。
まじか。
「……どうも」
……改めてヴェスタの白い頬に触れる。少し緊張する。今度こそ優しくする。唇を重ねる。少しヴェスタは震えている。
「……ごめん。怖い思いさせてごめん。目をつぶってていいから。誰か好きなやつのこと考えてていいから」
ヴェスタが青緑色の瞳で俺を見上げる。
「まだいねぇか。好きなやつなんて。ほんとは好きなやつとすることなんだぜ、これ」
それなのにこんなことしてごめん。あんな無理矢理やって。もう一度キスする。もう一度。恋人がするキス。キスしていると時々ヴェスタがぴくんと反応する。頬が赤くなっている。肌と肌が触れ合っているところが気持ち良すぎる。こいつの肌、本当に綺麗なんだよなあ。さらさらしているのに、抱きしめると吸い付く。
「……で、も……」
「余計なこと考えんな。集中して」
どこだ。ヴェスタが熱くなるようなところは。ゆっくり優しく体を撫でる。できるだけ、ゆっくり。指先だけで探る。耳をやわらかく噛む。白い首筋。脇腹をすっと撫でた時、ヴェスタがぱっと俺の腕を掴んだ。
「……くすぐったい?」
「……」
ヴェスタが首を左右に振る。息が上がっている。腰を抱き寄せる。体ごと抱きついてくる。またキス。ヴェスタのものが充血している。触れる。また手を白い手が遮る。
「ダメ……さわらな……で」
無言でその手を振り払う。包むようにして先を弄る。
「あ………! は……」
いつの間にか髪の色が淡くなって、アイスグリーンに輝く。きれいな色。中に指を入れる。肩を強く掴まれる。目に涙が滲んでいる。
「大丈夫。痛くしないから」
どれだけ怖い思いをさせたんだろうか。ゆっくり、ゆっくり、指を進める。中は熱い。絡み付いてくる。脚が震えている。内腿にキスする。空いた手でヴェスタのものを刺激しながら、中を探る。
「……う…あっ」
びくっと膝が動く。ここかな……指をもう一本入れる。同じところに触れる。体が反応している。ヴェスタの白い肌から汗が吹き出している。でもさっきまでの冷や汗ではない。
「そこ……やめて」
もう一本指を増やす。じわじわと撫で回す。ヴェスタがシーツをぎゅっと掴む。気持ちいい? 自分も興奮している。
「バル……」
「……どした?」
「……バルは? 気持ちいいの?」
気持ちいい。すごく。キスする。指をゆっくりと抜く。代わりにガチガチのを当てる。たぶん入る。ヴェスタの体を傷つけずに。突き入れるというよりは、沈み込むように入っていく。ヴェスタは声にならない声を上げて、思い切り肩を握った。爪が食い込んで皮膚が切れる。
「……痛いか?」
ヴェスタは短く息をしている。少しだけ首を横に振る。さらさらとほとんど白い髪が揺れる。首に腕を回してぎゅっと抱きついてくる。なめらかな肌が汗でしっとりと吸い付く。もっと。もっと。もっと優しく、ゆっくり……。できればヴェスタが焦れてしまうくらいに。ゆっ……くりと出し入れする。ヴェスタの感じるところを、嬲るように。
「は……っ……やだ……」
動きを止めてヴェスタに向き合う。涙が枕に流れている。
「痛い?」
「わかんない……怖い。そこばっか……やめて」
「大丈夫だから」
キスする。ヴェスタの細い指が俺のうなじに爪を立てる。白い脚が俺の腰に巻きつく。必死な感じ。
かわいい。
もう少しだけ早くする。しつこいくらいに「そこばっか」を攻める。やだ。ヴェスタが泣き声混じりに言う。
「やだ! やだあ」
拒否の言葉に誘われてもっと早く。ひたいとひたいをつける。汗が混じるのが見える。
「だめ。なにか出ちゃう……」
掠れた声でヴェスタが言う。いけ。ぎゅうぎゅうに締め付けられる。いってくれ。
「怖い!」
「怖くない」
「……!」
ヴェスタががくがくと身体を震わせて果てた。俺も二回目の吐精をする。
「は……」
ヴェスタと目が合う。どちらからともなく唇を重ねた。
「ん……」
すごく気持ちがいい。指を絡める。細い、おもちゃみたいな白い指……。
こんなにほっとするセックスはいつぶりなんだろうか。満ち足りる。いつもは獣みたいにがっついてたから……
……………
……………………………いやいやいやいや、まずいよな。まずい。だめだ。我ながら最低だ。完全に浮気じゃねえか。なんだこのキスは。何のキスだ。唇が離れる。まだとろんとした色っぽい顔つきのヴェスタ。白っぽいパールグリーンの髪が頬に落ちかかっている。こいつ。ぞくっとするほどきれいだ。何で今まで気がつかなかったんだろう……でも。
「ヴェスタ。ごめん」
「……あ……」
ヴェスタの髪がゆっくりと色味を増し、ブルーに近づいて行く。ブルーグリーンを通り、群青を通り越して紺に。ヴェスタが肘をついてゆっくり体を起こす。体が重そうだ。
「……うん。わかってるよ……」
もうしないと言って。やっぱりやって。自己満足のために恋人みたいに抱いて。何をやってんだ俺は。二回目はどう考えても余計だろ。
「ごめん」
「もうやめて。いいよ。誰にも言わないから」
今日誘ったのは俺だし、とヴェスタは小さな声で言った。その献身が余計に辛かった。
その本当にすぐ後から、ヴェスタはまるで何事もなかったかのように普通にシャワーを浴び、レッダが用意した飯を食い、自分の部屋に入って行った。
俺も切り替えないと。もうしない。何回思ったのかな。もうしない……。イグニスにもヴェスタにも悪い。もうしない。でも本当に一体なんなんだろう。一度医者に行った方がいいんだろうか。でもそうしたらあのことも話さないといけない。
「あーあ……」
休みなのにものすごく疲れた。
「……ほんとごめん。ありがとう。大丈夫か?」
「……大丈夫…」
思えばこいつの一回目も酷かった。こんなに怖がらせて痛がらせて、こういうことをどんな風に思ってしまったんだろう。無性に申し訳ない。取り消したい。そういうもんじゃないんだって。
「あのな。俺が言うなって話だけど」
「……?」
「なんつーか……これはやっちゃだめなやつなんだ。こういうもんだと思ってほしくない」
「……こういう……」
「お前、これが我慢するもんだと思ってるだろ。俺が悪いんだけど……」
「……………」
「なんて言ったらいいのか……」
わかんないよな。だってちゃんとやったことないんだもん。
「……まあ、やってみっか?」
ヴェスタがものすごく訝しげに見つめてくる。そりゃそうだ。
「もし嫌じゃなきゃさ。ほんとのやつ」
はっとヴェスタが短くため息をついたのがわかった。うんとは言わねえよなと思ったが、意外にも青とも緑ともつかない髪はこくりと縦に揺れた。
まじか。
「……どうも」
……改めてヴェスタの白い頬に触れる。少し緊張する。今度こそ優しくする。唇を重ねる。少しヴェスタは震えている。
「……ごめん。怖い思いさせてごめん。目をつぶってていいから。誰か好きなやつのこと考えてていいから」
ヴェスタが青緑色の瞳で俺を見上げる。
「まだいねぇか。好きなやつなんて。ほんとは好きなやつとすることなんだぜ、これ」
それなのにこんなことしてごめん。あんな無理矢理やって。もう一度キスする。もう一度。恋人がするキス。キスしていると時々ヴェスタがぴくんと反応する。頬が赤くなっている。肌と肌が触れ合っているところが気持ち良すぎる。こいつの肌、本当に綺麗なんだよなあ。さらさらしているのに、抱きしめると吸い付く。
「……で、も……」
「余計なこと考えんな。集中して」
どこだ。ヴェスタが熱くなるようなところは。ゆっくり優しく体を撫でる。できるだけ、ゆっくり。指先だけで探る。耳をやわらかく噛む。白い首筋。脇腹をすっと撫でた時、ヴェスタがぱっと俺の腕を掴んだ。
「……くすぐったい?」
「……」
ヴェスタが首を左右に振る。息が上がっている。腰を抱き寄せる。体ごと抱きついてくる。またキス。ヴェスタのものが充血している。触れる。また手を白い手が遮る。
「ダメ……さわらな……で」
無言でその手を振り払う。包むようにして先を弄る。
「あ………! は……」
いつの間にか髪の色が淡くなって、アイスグリーンに輝く。きれいな色。中に指を入れる。肩を強く掴まれる。目に涙が滲んでいる。
「大丈夫。痛くしないから」
どれだけ怖い思いをさせたんだろうか。ゆっくり、ゆっくり、指を進める。中は熱い。絡み付いてくる。脚が震えている。内腿にキスする。空いた手でヴェスタのものを刺激しながら、中を探る。
「……う…あっ」
びくっと膝が動く。ここかな……指をもう一本入れる。同じところに触れる。体が反応している。ヴェスタの白い肌から汗が吹き出している。でもさっきまでの冷や汗ではない。
「そこ……やめて」
もう一本指を増やす。じわじわと撫で回す。ヴェスタがシーツをぎゅっと掴む。気持ちいい? 自分も興奮している。
「バル……」
「……どした?」
「……バルは? 気持ちいいの?」
気持ちいい。すごく。キスする。指をゆっくりと抜く。代わりにガチガチのを当てる。たぶん入る。ヴェスタの体を傷つけずに。突き入れるというよりは、沈み込むように入っていく。ヴェスタは声にならない声を上げて、思い切り肩を握った。爪が食い込んで皮膚が切れる。
「……痛いか?」
ヴェスタは短く息をしている。少しだけ首を横に振る。さらさらとほとんど白い髪が揺れる。首に腕を回してぎゅっと抱きついてくる。なめらかな肌が汗でしっとりと吸い付く。もっと。もっと。もっと優しく、ゆっくり……。できればヴェスタが焦れてしまうくらいに。ゆっ……くりと出し入れする。ヴェスタの感じるところを、嬲るように。
「は……っ……やだ……」
動きを止めてヴェスタに向き合う。涙が枕に流れている。
「痛い?」
「わかんない……怖い。そこばっか……やめて」
「大丈夫だから」
キスする。ヴェスタの細い指が俺のうなじに爪を立てる。白い脚が俺の腰に巻きつく。必死な感じ。
かわいい。
もう少しだけ早くする。しつこいくらいに「そこばっか」を攻める。やだ。ヴェスタが泣き声混じりに言う。
「やだ! やだあ」
拒否の言葉に誘われてもっと早く。ひたいとひたいをつける。汗が混じるのが見える。
「だめ。なにか出ちゃう……」
掠れた声でヴェスタが言う。いけ。ぎゅうぎゅうに締め付けられる。いってくれ。
「怖い!」
「怖くない」
「……!」
ヴェスタががくがくと身体を震わせて果てた。俺も二回目の吐精をする。
「は……」
ヴェスタと目が合う。どちらからともなく唇を重ねた。
「ん……」
すごく気持ちがいい。指を絡める。細い、おもちゃみたいな白い指……。
こんなにほっとするセックスはいつぶりなんだろうか。満ち足りる。いつもは獣みたいにがっついてたから……
……………
……………………………いやいやいやいや、まずいよな。まずい。だめだ。我ながら最低だ。完全に浮気じゃねえか。なんだこのキスは。何のキスだ。唇が離れる。まだとろんとした色っぽい顔つきのヴェスタ。白っぽいパールグリーンの髪が頬に落ちかかっている。こいつ。ぞくっとするほどきれいだ。何で今まで気がつかなかったんだろう……でも。
「ヴェスタ。ごめん」
「……あ……」
ヴェスタの髪がゆっくりと色味を増し、ブルーに近づいて行く。ブルーグリーンを通り、群青を通り越して紺に。ヴェスタが肘をついてゆっくり体を起こす。体が重そうだ。
「……うん。わかってるよ……」
もうしないと言って。やっぱりやって。自己満足のために恋人みたいに抱いて。何をやってんだ俺は。二回目はどう考えても余計だろ。
「ごめん」
「もうやめて。いいよ。誰にも言わないから」
今日誘ったのは俺だし、とヴェスタは小さな声で言った。その献身が余計に辛かった。
その本当にすぐ後から、ヴェスタはまるで何事もなかったかのように普通にシャワーを浴び、レッダが用意した飯を食い、自分の部屋に入って行った。
俺も切り替えないと。もうしない。何回思ったのかな。もうしない……。イグニスにもヴェスタにも悪い。もうしない。でも本当に一体なんなんだろう。一度医者に行った方がいいんだろうか。でもそうしたらあのことも話さないといけない。
「あーあ……」
休みなのにものすごく疲れた。
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