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03 トライアル (3)Vesta & Baltroy
04 Baltroy (誠実というもの)
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レイ・ウィリントンは13日の午後から消息不明となった。養父であるサリム・ウィリントンが当日夜間に個人で捜索を行うが発見に至らず、翌14日の午前中にレプリカント人権保護局に通報、捜索開始。
三日後、本人が通う私立エプバロネ高等学校の駐車場の廃車の中から発見。本人は発見当時、暴行を加えられ意識不明。重度の脱水、打撲および擦過傷が見受けられたため救急搬送とした。
本人の回復を待ち確認したところ、暴行を加えたのはネロ・トロニド、サルバドール・カタリ・クルキヌス、レオニー・ダラス・ファンロン・ジュニア、コンマリウス・アダム。行方不明者の発見により、本件終了。
「事実のみって感じ」
「調書ってのはいつも事実のみしか書かないんだ」
「すごい名前」
「金持ちはややこしいやつが多い」
「バルは?」
「ややこしくないだろ。ちょっと長いだけさ」
ヴェスタが家を出ても、当然職場ではセットのままだ。変わらない。あの夜のことは、お互い何も言わない。いつも通り。
「どうしてレイはこんな目にあったの?」
「んー……」
レプリカントだから。
レプリカントを養子にして継がせようとするとこういう問題は必ず起こる。レプリカントのくせに、と言い出すやつが必ずいる。継ぐものが大きければ大きいほど。出来の悪いヒューマンよりよほどましじゃないかと思うことも少なくない。
今回はレイが学校に行ったから目をつけられた。他の子供たちは成長して外見が変わっていく。レイは全く変わらない。レプリカントであることを伏せておこうとしてもできなかったんだろう。
「まあ。学校てのは色々あるんだよ」
「バルもあった?」
「あったよ。子供なんてよく怪我するからな。すぐ治るのがばれたら面白がってナイフで刺してくるやつとかいたよ。そんなもんさ」
難しい顔をしたヴェスタの髪をくしゃっと撫でた。ついやってしまうけど、これもやめなきゃな。たぶんアラスターのあのコールはこういうのを不安に思ったんじゃないか。
「そういえば明後日当直だ。覚えてたか?」
「聞いてない!」
「じゃ、今言う。明後日当直だ」
さすがに一緒に住まなくなって連絡は悪くなった。でもヴェスタの髪がまた緑になったから、これで良かったと思う。レプリカントとオーナーにはいろんな形がある。結婚相手。影武者。親子。バディ。
友達。
三日後、本人が通う私立エプバロネ高等学校の駐車場の廃車の中から発見。本人は発見当時、暴行を加えられ意識不明。重度の脱水、打撲および擦過傷が見受けられたため救急搬送とした。
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レプリカントを養子にして継がせようとするとこういう問題は必ず起こる。レプリカントのくせに、と言い出すやつが必ずいる。継ぐものが大きければ大きいほど。出来の悪いヒューマンよりよほどましじゃないかと思うことも少なくない。
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