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07 ドミニオン
04 Vesta (ひみつの話)
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ドミニオンと二人きりになると、彼女はフレーバーシガレットを取り出してスイッチを入れた。清涼感のある甘い香り。バルは大丈夫かな? この匂いが服に残っていたら気持ち悪くなってしまうかも。
「ねえ。座って」
唇から吐き出される白い煙。形を整えられ、黒にピンクのドットが描かれたネイル。促されるままに、彼女が指で示したソファの端に座った。
「もっと寄ってよ。取って食ったりしないよ」
ドミニオンが自分の真横をとんとんと叩く。言われた通りとなりに腰を下ろす。
「……ほんとに捜査官なの? 男? 女?」
「捜査官です。男です」
「……まあね。動きが男の子だもんね」
彼女はそう言ったきり、深く煙草を吸い込んだ。喉に悪くないのかな。空中に白いラインがゆっくりと吐き出されて消えていく。沈黙。
「……あたし、ガタイのいいヒューマンの男の人怖いんだ」
ぽつりとドミニオンが言った。
「前にリンカンされた事があって」
リンカン……輪姦?
「え?」
「しかもあたしのSPたちに。まだ駆け出しだった時に。笑っちゃうよね。だからほんとはSPが部屋の前にずっと居たりするとうまく眠れない」
「……」
重い。なんて言うべき?
「だからライブツアーとかほんとに苦痛。オンラインでいいじゃない? いっそ中止にして欲しい」
「……中止は難しいですか? 我々としては、安全を確保するなら中止をお勧めします」
「むり。もうチケット売っちゃってるから。払い戻しなんてテンマもあたしのオーナーも許さない……」
間近で見るドミニオンは疲れて顔色が悪い。白い肌にくまが青くくっきりと浮いている。
「なんとかならないかな? あんたならあたしを襲ったりしないでしょ? レプリカントなら。あたしの身辺警護してくれない? ヒューマンの男はいやなんだ。本当に嫌なの。わかるでしょう? あんたもやられたことあるんじゃない?」
「………わかりました。確認してみます」
バルたちが入った部屋のドアをノックすると、ドアがぱっと開いてテンマを先頭に、ぞろぞろと「がたいのいい」男たちが出てきた。一人はバルだ。リビングに向かう廊下でこっそり声をかける。
「A492090rp」
「どんな話だった?」
「んと……俺、どうしても警護はできないと思う?」
「ご指名?」
「うん」
「まあ、やりようはあると思う。それより……」
テンマがリビングに入るなりぱちんと手を叩いた。
「さあ。捜査官さんたちが泊まり込みで護衛してくれることになったから」
ぱっとバルの顔を見る。バツが悪そうな顔をしている。
「……そういうことになっちまって。端末の外部接続申請しないと」
「ホテルなんて泊まれんの? バル」
「この部屋はすごいよ。あのテンマってのが嗅覚過敏だからだろうが、換気もいいし変な洗剤も使ってない。珍しく大丈夫だ。いずれ、一度局と家に戻らなきゃな」
「ねえ。座って」
唇から吐き出される白い煙。形を整えられ、黒にピンクのドットが描かれたネイル。促されるままに、彼女が指で示したソファの端に座った。
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ドミニオンが自分の真横をとんとんと叩く。言われた通りとなりに腰を下ろす。
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「……あたし、ガタイのいいヒューマンの男の人怖いんだ」
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リンカン……輪姦?
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「……」
重い。なんて言うべき?
「だからライブツアーとかほんとに苦痛。オンラインでいいじゃない? いっそ中止にして欲しい」
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「むり。もうチケット売っちゃってるから。払い戻しなんてテンマもあたしのオーナーも許さない……」
間近で見るドミニオンは疲れて顔色が悪い。白い肌にくまが青くくっきりと浮いている。
「なんとかならないかな? あんたならあたしを襲ったりしないでしょ? レプリカントなら。あたしの身辺警護してくれない? ヒューマンの男はいやなんだ。本当に嫌なの。わかるでしょう? あんたもやられたことあるんじゃない?」
「………わかりました。確認してみます」
バルたちが入った部屋のドアをノックすると、ドアがぱっと開いてテンマを先頭に、ぞろぞろと「がたいのいい」男たちが出てきた。一人はバルだ。リビングに向かう廊下でこっそり声をかける。
「A492090rp」
「どんな話だった?」
「んと……俺、どうしても警護はできないと思う?」
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「まあ、やりようはあると思う。それより……」
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「さあ。捜査官さんたちが泊まり込みで護衛してくれることになったから」
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「ホテルなんて泊まれんの? バル」
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