201 / 229
08 デモンストレーション
26 Baltroy (ヴェスタ)
しおりを挟む
今日で最後だった。15回目。これで陸軍式格闘術の講座は終わり。最後の実戦のテストで、ティーチング・アシスタントを相手にしているヴェスタを見る。ちょっと反応は遅い。考え考え動いているのがわかる。それでもなんとか形になっている。ほっとした。何もしないよりはずっといい。
ふと気がつくと、セミナールームの隅にコンロンとキンバリーがいた。いつの間に来たのか。今日は講師としてではないらしい。コンロンが手招きした。俺? また? やだな。
「先日はどうも」
「こちらこそ。あなた、この間、監禁されたでしょう。所轄で話題になってました」
「はは。その節は、ありがとうございましたと皆さんにお伝えください。本当に助かりました」
「ただね、あなたは黙って監禁されるタイプじゃないでしょう」
コンロンがすっと半身になった。勘弁してくれ。
「いや。油断したんで……」
裏拳が飛んできた。反射的にかわす。胴に肘。空いた手で受け流す。蹴りが目の端に映る。これは予想していた。左腕でその足を受けて掴む。これで投げに来るんだよこの人は。右手でコンロンの掴みかかってきた手首を掴んだ。
「うわ……きつい」
「いや。大したもんです。パターンを知っていたとはいえ」
お互いに手を離して一礼する。いつの間にか周りの受講生が見ていて、わーっと拍手が沸き起こった。なんなんだよ。本当は、コンロンは開いた方の手で俺に一撃を入れることができたはずだ。加減してもらったわけだ。
コンロンがまた囁くように言った。
「あの時の犯人ね、何か変だね。起訴状を送ったらすぐにおかしな筋から照会があったよ。気をつけて。塀の中に入ってる間は大丈夫だと思うけどね」
「……はい」
忠告しに来てくれたのか。俺に。
「今度飲みにでも行きましょう。IDを教えてください」
キンバリーがコンロンにさっとブリングを渡した。え? 今?
「もう歳だから。すぐやらないと忘れちゃうからね」
「………」
「すごいよ! あのコンロンさんの動きを止めちゃうなんて!」
帰りのオートキャリアの中、ヴェスタはエメラルドグリーンの髪で、飛び跳ねそうな勢いで言った。やれやれ。
「あれはさ、前にやった時と同じようにしてくれたからだよ。もう回答がわかってただけだ。しかも手加減してくれてた」
「それでも普通、『それじゃ』って反応できないよ。かっこよかった」
「お前は? 受かった? 今日の実技」
「なんとか。Cマイナス」
ヴェスタにしてはだいぶ健闘した。正直、受からないんじゃないかと思った。始めたばかりの頃は。ちらっと自分のブリングを見る。本当に連絡してくるんだろうか、コンロンは。でも面白そうな人だとは思った。
「今度は司法試験の方を受講しようかな」
「大丈夫か? そんな次々やって」
「だってなんか……俺、だいぶ足りてなかったんだなって。バルに聞けばわかると思って、ちゃんとしてなかったと思う」
「実務経験から入っただけだろ」
家でシャワーを終えてリビングに戻った時も、ヴェスタはブリングで司法試験の問題を見ているようだった。知恵熱が出るんじゃないか。真面目なのと猪突猛進なとこがあるから、思い立つと止まらないんだな。
「今日は寝よう」
「うん……」
追い立てるようにしてヴェスタのベッドに潜り込む。最近はここで寝ることが増えた。悪夢は見なくなったのにな。一人で寝て起きると、目が覚めた時に何かを忘れたような気分になるから。
やわらかな室内灯の中で、うっすらと光るブルーとグリーンの瞳が見える。キスする。ヴェスタの指が俺のほおを撫でる。やっと、やっと安心して、やっと何も考えずにただヴェスタを抱けるようになった。またそのうち対策を練らないといけないにしても。
「頼れるバディだ。まさかゴーシェを別件で檻にぶち込むなんて……」
「ふふ」
緑の髪のヴェスタが笑う。賢くて見かけによらず大胆……。
白い首筋。滑らかな肌。ヴェスタの服のボタンを外す。髪がさらさらと白く染め上がる。肌を撫でる手を、ヴェスタの体の微妙な動きが先導していく。
「つけるか?」
「やだ。……バルの、ままがいい」
さっと耳が赤く染まる。その耳たぶを噛むと肩がぴくんと揺れる。
「なんで? 良かったんだろ?」
「バルのものになった感じ、するから……中に欲しい……」
ヴェスタの手が硬くなったそれにそっと伸びてくる。煽るのがうまいんだよ。
「俺のもんなんだろ?」
「バルも? 俺の?」
「そう……」
「絶対?」
「絶対。とっとと結婚しよう」
もう何もない。友達も祝ってくれた。あの女には去年言った。ギルロイとも会った。悪い奴はもういない。
「おれ……」
ヴェスタが動きを止めた。
「おれ、バルがこうしてくれるだけで……十分だ………」
「……え?」
白くなった髪が、ゆっくりと色味を増していく。いつもの混じり気のないグリーンではない。青みがかっている。どうして?
「結婚……しなくてもいい。俺、しあわせだから……」
「結婚したくなくなった?」
「ん……」
「なんで?」
青みの強いブルーグリーンが一気に紺色に傾いた。
「しあわせだから」
紺色の髪がまた変化していく。スカイブルーに。そして青い炎のような、冷たいアイスブルーに。
「……ちがうだろ」
髪が物語っている。ヴェスタが腕で顔を覆う。その腕に触れるとうつ伏せてしまった。
「どうしたんだ?」
顔を背けたまま首を横に振る。
「や……やくそく……してくれただろ。俺のこと、大切にするって……。それだけで、いい」
声が震えていた。泣いている。
「ヴェスタ」
「おれが、死ぬまで、時間くれるって……それだけで……」
「だから。それを形にしたらだめか? どうしたんだ?」
青白い髪を撫でる。涙の匂い。
「……怖くなった?」
ヴェスタが少し頷いたような気がした。なんだろうな。結婚しても変わらないと思うけど。もう結婚するって言って回ったとこだし。
「今度は訂正して回んのかよ? はは。ほんとにどうした?」
「……ごめん」
涙の匂いが強くなった。目元に手をやるともうシーツがぐっしょりと濡れている。ごめん?
「俺………レプリカントだからさ………」
「ん?」
「ばかなこと……言ったと思う……。結婚したいなんて」
「………したかったんじゃないのか?」
「………」
肩が震えている。声を殺して泣いている。もしかして結構本気で言ってんのか? 背中から抱きしめると、白い体に熱が篭っているのがわかった。
「俺と……対遇だって……言いづらいだろ……。俺、わかりやすいからさ……。言わなくても……レプリカントだって、ばれちゃう、だろ。バディで、いいよ……」
「なんで? 言いづらくねえよ」
「……バルも、知ってるだろ……。なんで結局、結婚するために買ったレプリカントと……結婚しないのか………」
「それは知ってるけど」
思ってたのと違った。飽きた。そして、恥ずかしくなった。自分好みのお人形と結婚するのが………。ままごと人形。
「バルだって、最初俺と……結婚したく、なかったじゃん……」
「いや、結婚したくなかったんじゃねえよ。ただ俺と結婚したら、お前に色々我慢させるからさ。やめとけって話……わかるか?」
「………」
だめだな。涙が止まらないみたいだ。なんて言ったらいいんだろうな。確かにそうだ。ヴェスタが結婚したいって言ったのに嫌だってまず言ったのは俺だ。
「……あのな、ドミニオンのパーティで……ゴーシェがあれこれ言ってきて、お前と別れなきゃだめかもしれないと思ったんだ」
ヴェスタはまだ黙って涙を流している。
「守りきれない。俺と一緒にいたらお前が標的になる。俺のせいであいつに何かされるのは絶対に避けなきゃならない。俺が離れればお前は少なくとも無事なんじゃないかって。
でもお前のことは諦められない。お前は俺と別れても他のやつと幸せになると思うけど、俺は……」
俺はそれをずっと横目で眺めて、これで良かったんだって自分を宥め続けるのかって。
「俺は無理だ、ヴェスタ。結婚してくれ」
「………」
ヴェスタは何も言わなかったし頷かなかった。
<To be continued in the next number →>
ふと気がつくと、セミナールームの隅にコンロンとキンバリーがいた。いつの間に来たのか。今日は講師としてではないらしい。コンロンが手招きした。俺? また? やだな。
「先日はどうも」
「こちらこそ。あなた、この間、監禁されたでしょう。所轄で話題になってました」
「はは。その節は、ありがとうございましたと皆さんにお伝えください。本当に助かりました」
「ただね、あなたは黙って監禁されるタイプじゃないでしょう」
コンロンがすっと半身になった。勘弁してくれ。
「いや。油断したんで……」
裏拳が飛んできた。反射的にかわす。胴に肘。空いた手で受け流す。蹴りが目の端に映る。これは予想していた。左腕でその足を受けて掴む。これで投げに来るんだよこの人は。右手でコンロンの掴みかかってきた手首を掴んだ。
「うわ……きつい」
「いや。大したもんです。パターンを知っていたとはいえ」
お互いに手を離して一礼する。いつの間にか周りの受講生が見ていて、わーっと拍手が沸き起こった。なんなんだよ。本当は、コンロンは開いた方の手で俺に一撃を入れることができたはずだ。加減してもらったわけだ。
コンロンがまた囁くように言った。
「あの時の犯人ね、何か変だね。起訴状を送ったらすぐにおかしな筋から照会があったよ。気をつけて。塀の中に入ってる間は大丈夫だと思うけどね」
「……はい」
忠告しに来てくれたのか。俺に。
「今度飲みにでも行きましょう。IDを教えてください」
キンバリーがコンロンにさっとブリングを渡した。え? 今?
「もう歳だから。すぐやらないと忘れちゃうからね」
「………」
「すごいよ! あのコンロンさんの動きを止めちゃうなんて!」
帰りのオートキャリアの中、ヴェスタはエメラルドグリーンの髪で、飛び跳ねそうな勢いで言った。やれやれ。
「あれはさ、前にやった時と同じようにしてくれたからだよ。もう回答がわかってただけだ。しかも手加減してくれてた」
「それでも普通、『それじゃ』って反応できないよ。かっこよかった」
「お前は? 受かった? 今日の実技」
「なんとか。Cマイナス」
ヴェスタにしてはだいぶ健闘した。正直、受からないんじゃないかと思った。始めたばかりの頃は。ちらっと自分のブリングを見る。本当に連絡してくるんだろうか、コンロンは。でも面白そうな人だとは思った。
「今度は司法試験の方を受講しようかな」
「大丈夫か? そんな次々やって」
「だってなんか……俺、だいぶ足りてなかったんだなって。バルに聞けばわかると思って、ちゃんとしてなかったと思う」
「実務経験から入っただけだろ」
家でシャワーを終えてリビングに戻った時も、ヴェスタはブリングで司法試験の問題を見ているようだった。知恵熱が出るんじゃないか。真面目なのと猪突猛進なとこがあるから、思い立つと止まらないんだな。
「今日は寝よう」
「うん……」
追い立てるようにしてヴェスタのベッドに潜り込む。最近はここで寝ることが増えた。悪夢は見なくなったのにな。一人で寝て起きると、目が覚めた時に何かを忘れたような気分になるから。
やわらかな室内灯の中で、うっすらと光るブルーとグリーンの瞳が見える。キスする。ヴェスタの指が俺のほおを撫でる。やっと、やっと安心して、やっと何も考えずにただヴェスタを抱けるようになった。またそのうち対策を練らないといけないにしても。
「頼れるバディだ。まさかゴーシェを別件で檻にぶち込むなんて……」
「ふふ」
緑の髪のヴェスタが笑う。賢くて見かけによらず大胆……。
白い首筋。滑らかな肌。ヴェスタの服のボタンを外す。髪がさらさらと白く染め上がる。肌を撫でる手を、ヴェスタの体の微妙な動きが先導していく。
「つけるか?」
「やだ。……バルの、ままがいい」
さっと耳が赤く染まる。その耳たぶを噛むと肩がぴくんと揺れる。
「なんで? 良かったんだろ?」
「バルのものになった感じ、するから……中に欲しい……」
ヴェスタの手が硬くなったそれにそっと伸びてくる。煽るのがうまいんだよ。
「俺のもんなんだろ?」
「バルも? 俺の?」
「そう……」
「絶対?」
「絶対。とっとと結婚しよう」
もう何もない。友達も祝ってくれた。あの女には去年言った。ギルロイとも会った。悪い奴はもういない。
「おれ……」
ヴェスタが動きを止めた。
「おれ、バルがこうしてくれるだけで……十分だ………」
「……え?」
白くなった髪が、ゆっくりと色味を増していく。いつもの混じり気のないグリーンではない。青みがかっている。どうして?
「結婚……しなくてもいい。俺、しあわせだから……」
「結婚したくなくなった?」
「ん……」
「なんで?」
青みの強いブルーグリーンが一気に紺色に傾いた。
「しあわせだから」
紺色の髪がまた変化していく。スカイブルーに。そして青い炎のような、冷たいアイスブルーに。
「……ちがうだろ」
髪が物語っている。ヴェスタが腕で顔を覆う。その腕に触れるとうつ伏せてしまった。
「どうしたんだ?」
顔を背けたまま首を横に振る。
「や……やくそく……してくれただろ。俺のこと、大切にするって……。それだけで、いい」
声が震えていた。泣いている。
「ヴェスタ」
「おれが、死ぬまで、時間くれるって……それだけで……」
「だから。それを形にしたらだめか? どうしたんだ?」
青白い髪を撫でる。涙の匂い。
「……怖くなった?」
ヴェスタが少し頷いたような気がした。なんだろうな。結婚しても変わらないと思うけど。もう結婚するって言って回ったとこだし。
「今度は訂正して回んのかよ? はは。ほんとにどうした?」
「……ごめん」
涙の匂いが強くなった。目元に手をやるともうシーツがぐっしょりと濡れている。ごめん?
「俺………レプリカントだからさ………」
「ん?」
「ばかなこと……言ったと思う……。結婚したいなんて」
「………したかったんじゃないのか?」
「………」
肩が震えている。声を殺して泣いている。もしかして結構本気で言ってんのか? 背中から抱きしめると、白い体に熱が篭っているのがわかった。
「俺と……対遇だって……言いづらいだろ……。俺、わかりやすいからさ……。言わなくても……レプリカントだって、ばれちゃう、だろ。バディで、いいよ……」
「なんで? 言いづらくねえよ」
「……バルも、知ってるだろ……。なんで結局、結婚するために買ったレプリカントと……結婚しないのか………」
「それは知ってるけど」
思ってたのと違った。飽きた。そして、恥ずかしくなった。自分好みのお人形と結婚するのが………。ままごと人形。
「バルだって、最初俺と……結婚したく、なかったじゃん……」
「いや、結婚したくなかったんじゃねえよ。ただ俺と結婚したら、お前に色々我慢させるからさ。やめとけって話……わかるか?」
「………」
だめだな。涙が止まらないみたいだ。なんて言ったらいいんだろうな。確かにそうだ。ヴェスタが結婚したいって言ったのに嫌だってまず言ったのは俺だ。
「……あのな、ドミニオンのパーティで……ゴーシェがあれこれ言ってきて、お前と別れなきゃだめかもしれないと思ったんだ」
ヴェスタはまだ黙って涙を流している。
「守りきれない。俺と一緒にいたらお前が標的になる。俺のせいであいつに何かされるのは絶対に避けなきゃならない。俺が離れればお前は少なくとも無事なんじゃないかって。
でもお前のことは諦められない。お前は俺と別れても他のやつと幸せになると思うけど、俺は……」
俺はそれをずっと横目で眺めて、これで良かったんだって自分を宥め続けるのかって。
「俺は無理だ、ヴェスタ。結婚してくれ」
「………」
ヴェスタは何も言わなかったし頷かなかった。
<To be continued in the next number →>
0
あなたにおすすめの小説
人族は一人で生きられないらしい――獣人公爵に拾われ、溺愛されて家族になりました
よっちゃん
BL
人族がほとんど存在しない世界に、
前世の記憶を持ったまま転生した少年・レオン。
獣人が支配する貴族社会。
魔力こそが価値とされ、
「弱い人族」は守られるべき存在として扱われる世界で、
レオンは常識の違いに戸惑いながらも必死に生きようとする。
そんな彼を拾ったのは、
辺境を治める獣人公爵アルト。
寡黙で冷静、しかし一度守ると決めたものは決して手放さない男だった。
溺愛され、守られ、育てられる日々。
だが、レオンはただ守られるだけの存在で終わることを選ばない。
学院での出会い。
貴族社会に潜む差別と陰謀。
そして「番」という、深く重い絆。
レオンは学び、考え、
自分にしかできない魔法理論を武器に、
少しずつ“並び立つ覚悟”を身につけていく。
獣人と人族。
価値観も、立場も、すべてが違う二人が、
それでも選び合い、家族になるまでの物語。
溺愛×成長×異世界BL。
読後に残るのは、
「ここに居場所があっていい」と思える、あたたかな幸福。
番に見つからない街で、子供を育てている
はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。
異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。
現世の記憶は失われているが、
この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。
街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、
ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。
だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。
再会は望まない。
今はただ、この子との生活を守りたい。
これは、番から逃げたオメガが、
選び直すまでの物語。
*不定期連載です。
肩甲骨に薔薇の種(アルファポリス版・完結済)
おにぎり1000米
BL
エンジニアの三波朋晴はモデルに間違われることもある美形のオメガだが、学生の頃から誰とも固定した関係を持つことができないでいる。しかしとあるきっかけで年上のベータ、佐枝峡と出会い、好意をもつが…
*オメガバース(独自設定あり)ベータ×オメガ 年齢差カプ
*『まばゆいほどに深い闇』の脇キャラによるスピンオフなので、キャラクターがかぶります。本編+後日談。他サイト掲載作品の改稿修正版につきアルファポリス版としましたが、内容はあまり変わりません。
エリート上司に完全に落とされるまで
琴音
BL
大手食品会社営業の楠木 智也(26)はある日会社の上司一ノ瀬 和樹(34)に告白されて付き合うことになった。
彼は会社ではよくわかんない、掴みどころのない不思議な人だった。スペックは申し分なく有能。いつもニコニコしててチームの空気はいい。俺はそんな彼が分からなくて距離を置いていたんだ。まあ、俺は問題児と会社では思われてるから、変にみんなと仲良くなりたいとも思ってはいなかった。その事情は一ノ瀬は知っている。なのに告白してくるとはいい度胸だと思う。
そんな彼と俺は上手くやれるのか不安の中スタート。俺は彼との付き合いの中で苦悩し、愛されて溺れていったんだ。
社会人同士の年の差カップルのお話です。智也は優柔不断で行き当たりばったり。自分の心すらよくわかってない。そんな智也を和樹は溺愛する。自分の男の本能をくすぐる智也が愛しくて堪らなくて、自分を知って欲しいが先行し過ぎていた。結果智也が不安に思っていることを見落とし、智也去ってしまう結果に。この後和樹は智也を取り戻せるのか。
【完結・BL】胃袋と掴まれただけでなく、心も身体も掴まれそうなんだが!?【弁当屋×サラリーマン】
彩華
BL
俺の名前は水野圭。年は25。
自慢じゃないが、年齢=彼女いない歴。まだ魔法使いになるまでには、余裕がある年。人並の人生を歩んでいるが、これといった楽しみが無い。ただ食べることは好きなので、せめて夕食くらいは……と美味しい弁当を買ったりしているつもりだが!(結局弁当なのかというのは、お愛嬌ということで)
だがそんなある日。いつものスーパーで弁当を買えなかった俺はワンチャンいつもと違う店に寄ってみたが……────。
凄い! 美味そうな弁当が並んでいる!
凄い! 店員もイケメン!
と、実は穴場? な店を見つけたわけで。
(今度からこの店で弁当を買おう)
浮かれていた俺は、夕飯は美味い弁当を食べれてハッピ~! な日々。店員さんにも顔を覚えられ、名前を聞かれ……?
「胃袋掴みたいなぁ」
その一言が、どんな意味があったなんて、俺は知る由もなかった。
******
そんな感じの健全なBLを緩く、短く出来ればいいなと思っています
お気軽にコメント頂けると嬉しいです
■表紙お借りしました
恋人はメリーゴーランド少年だった。
夏目奈緖
BL
溺愛ドS社長×ツンデレ高校生。年の差恋愛。社長からの告白と束縛に戸惑う高校生。すれ違いばかりの片想いから恋人同士へ。ひねくれもの天使的な高校生と心を閉ざした会社社長との年の差BL。中山夏樹(18)は従姉妹の結婚式の2次会で、倒れてきた酔っ払いの下敷きになり左手に怪我を負った。助けてくれたのが、会場レストラン経営の黒崎ホールディングス代表取締役社長・黒崎圭一(33)。左手の抜糸がすむまで黒崎の車で送迎されることになった。黒崎は誰にも心を開かない。夏樹も同じである。しかしながら、夏樹は黒崎の前だけは自分の意思とは反対に、本音を吐き出す。2人は孤独を抱えており、夏樹は黒崎に惹かれていく。黒崎は夏樹に一目惚れし、執着する。
【BL】『Ωである俺』に居場所をくれたのは、貴男が初めてのひとでした
圭琴子
BL
この世界は、αとβとΩで出来てる。
生まれながらにエリートのαや、人口の大多数を占める『普通』のβにはさして意識するほどの事でもないだろうけど、俺たちΩにとっては、この世界はけして優しくはなかった。
今日も寝坊した。二学期の初め、転校初日だったけど、ワクワクもドキドキも、期待に胸を膨らませる事もない。何故なら、高校三年生にして、もう七度目の転校だったから。
βの両親から生まれてしまったΩの一人息子の行く末を心配して、若かった父さんと母さんは、一つの罪を犯した。
小学校に入る時に義務付けられている血液検査日に、俺の血液と父さんの血液をすり替えるという罪を。
従って俺は戸籍上、β籍になっている。
あとは、一度吐(つ)いてしまった嘘がバレないよう、嘘を上塗りするばかりだった。
俺がΩとバレそうになる度に転校を繰り返し、流れ流れていつの間にか、東京の一大エスカレーター式私立校、小鳥遊(たかなし)学園に通う事になっていた。
今まで、俺に『好き』と言った連中は、みんなΩの発情期に当てられた奴らばかりだった。
だから『好き』と言われて、ピンときたことはない。
だけど。優しいキスに、心が動いて、いつの間にかそのひとを『好き』になっていた。
学園の事実上のトップで、生まれた時から許嫁が居て、俺のことを遊びだと言い切るあいつを。
どんなに酷いことをされても、一度愛したあのひとを、忘れることは出来なかった。
『Ωである俺』に居場所をくれたのは、貴男が初めてのひとだったから。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる